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 今年のノーベル賞を獲った大隅さん。この方もそうですが、過去の受賞者の方々の話を聞いていると、どこか

共通点として 「 異端児 」 であり 「 出る杭 」 的な要素があるような気がします。

 そんな要素が近年徐々に薄れていることに危機感を抱いている著者が、ある意味日本のあり方に警鐘を

鳴らしているような内容になっています。

 世界を知らなければ本当の日本の姿が見えてこない、「 出る杭 」 を温かく育てて行くような気持ちや仕組みが

なければ取り残されて行く、といった考え方には共感する部分が多々あります。

 なるべく日本国内で、なるべく県内に、なるべく冒険をせず安定した選択を、社内の論理が最優先だったり、

日常の会話が自分の身の回りの狭い世界のことばかりだったり・・・。

 第1章 グローバル時代に何が起きているか
 第2章 イノベーションは繰り返される
 第3章 「出る杭」になることを怖れるな
 第4章 何がイノベーションを妨げるのか
 第5章 イノベーションを起こすための20の心得

 このうち最終章では、同質性に溺れず質の異なる友人を増やせ、変化する価値観を受け止めろ、「 学歴 」 と

いう既得権を放り出せ、「島国」ではなく「島国根性」を問題にせよ、異なることを好きになれ、「 公 」 と 「 官 」 を

混同するな、出る杭の可能性を見逃すな、「成功は失敗のはじまり」と心得よ・・・etc.

 刺激を受けた内容でした。

                                                   【 2016年11月6日 読了 】