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 つぶれかけていた山奥の小さな酒蔵が、世界にはばたくまでに至る経緯を綴っています。
 
 桜井博志著 『 逆境経営~山奥の地酒「獺祭(だっさい)」を世界に届ける逆転発想法~ 』(ダイヤモンド社)
 
 山口県の片田舎にある旭酒造という地酒の酒蔵が、幾多のピンチを乗り越えて経営を立て直し、純米大吟醸
 
の分野では日本一の出荷量となり、世界20カ国へ輸出するようになるまでの紆余曲折の物語。
 
 著者はこの酒蔵の社長で、経営とは何ぞや、発想するとはどういことか、日本酒の本質、日本というマーケット
 
の話など、幅広い分野に示唆を与えてくれる内容になっています。
 
 第一章 「負け組」の悲哀を忘れない
 第二章 大失敗から学ぶ
 第三章 捨てる勇気を持つ
 第四章 「できること」と「やるべきこと」をはき違えない
 第五章 常識や慣習にとらわれない
 第六章 伝統が持つ奥深さを侮らない
 第七章 発信しなければ伝わらない
 第八章 打席に立ったからには、思い切りバットを振る
 
 最後の最後にあるひと言が、すべてを物語っているのかも知れません。
 
 【 酔うため 売るための酒でなく 味わう酒を求めて
 
 私のような日本酒好きにとっては、これからの日本酒の行く先を指し示していると感じる内容であり、経営と
 
いう側面から見れば、逆境や失敗を克服して行くときに、どんな発想が必要かを教えてくれると思います。
 
                                                  【 2014年12月24日 読了 】