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 ひとことで言えば 「 不思議な本 」 です。
 
 村上春樹著 「 東京奇譚集 」( 新潮文庫 ) は、あり得ないような話で、あり得るかも知れない、でもやっぱり
 
ないだろう・・・などと思わせるような話しが短編で五編。
 
 『 偶然の旅人 』
 『 ハナレイ・ベイ 』
 『 どこであれそれが見つかりそうな場所で 』
 『 日々移動する腎臓のかたちをした石 』
 『 品川猿 』
 
 三~五編目は、題名自体も不思議な付け方になっていますが、中身を読むと、この題名が輝いて見えて
 
来ます。
 
 村上さんの文体が柔らかくて変幻自在に動くことと、まるで本当にそんな風になって行くかのようにイメージが
 
頭に浮かぶところに、更なる不思議さがあるのかも知れません。
 
 これも出張中に電車や新幹線で読み終えましたが、その後も、何となくもうしばらく 「 村上ワールド 」 に浸って
 
いたくなる気分になりました。
 
                                                 【 2014年12月18日 読了 】