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<5月4日>
 
 新潟県村上市、「 味匠 㐂っ川 」 の店内では、天井からぶら下がる塩引き鮭のカーテンの下で、ご主人の
 
吉川哲鮭 ( てっしょう ) さんの説明は、ときどき笑いを取りながらの名調子でした。
 
 土間に並べられたパイプ椅子に座って聴いている人、開け放たれた部屋の敷居のあたりに腰掛けて聞いて
 
いる人もいます。脇の部屋は居間でしょうか、囲炉裏が切られていて、五月人形が飾られていました。
 
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 奥の部屋は、かなり急勾配の階段と、鉤のぶら下がった囲炉裏。
 
 昔ながらの典型的な商家の造りです。各部屋に囲炉裏があって、これだけで暖を取っていた時代のまま・・・。
 
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 制帽がひとつ柱にかかっていました。
 
 どなたかが、警察官、鉄道員のような職業だったのかも知れません。
 
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 鴨居の上には、ご先祖様の遺影が並び、仏壇の上に神棚があります。
 
 この眺めも旧家の典型。
 
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 ゴールデンウィークで、人形を飾るイベントでもやっていたんでしょうか。部屋の中や廊下に、さりげなく人形が
 
飾られています。
 
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 【 三面川のすぐ北側に山脈が連なり、日本海から3キロほど内陸に位置する村上の町では、他の地域に真似
 
 のできない発酵環境が生まれます。鮭の塩引きは、この気候風土の中で生まれる独自の味わいを持つ鮭で
 
 す・・・。】
 
 吉川さんの話が終わり、皆さん一斉に動き始めました。
 
 私の目は、土間の隅にあった大きな木樽と四角い木枠に止まりました。
 
 “ 井戸ですか?”
 
 “ ハイ!そうです。今でも使えます。” というスタッフの方の返事。
 
 何から何まで、ひと昔前の記憶を呼び戻してくれるようなモノばかりです。