
『 地域を豊かにする働き方~被災地復興から見えてきたこと~ 』 関 満博著、ちくまプリマー新書。
3日前の東京出張で、往復の飛行機の中で読み切りました。おおむね2時間程度。
岩手県大槌町、福島県浪江町、茨城県日立地区という東日本大震災で甚大な被害を被った地域で、震災後
どのような人たち、どのような企業が、どのような復旧・復興に取り組んで来たかを、事例やインタビューなどを
通じて紹介しています。
筆者曰く、復興のポイントになるのは 「 仕事 」 だが単に 「 仕事がある 」 だけではなく 「 どのように 」 あること
が大事なのかという事例。
また、中小企業や地域産業の活性化に結びつくキーワードとして、ひとつは 「 近くの異業種と遠くの同業種 」
という言葉。もう一つ、これは頻繁に出て来て、本書のテーマ的キーワードになっているのが、住む、働く、そして
楽しむ場として 「 人の姿が見える地域 」 という言葉です。
被災地のことを語りながら、実は、全国の地域の将来像にも通じる課題整理や提言がなされています。
人口減少と高齢化という、避けられない未来に、どう生きて行くかを考えるうえで参考になります。
【 2012年11月30日 読了 】