
<11月11日>
「 三枝改メ 六代 桂文枝 醜名披露公演 」
秋田県小坂町、明治時代に建てられた木造芝居小屋 「 康楽館 」 で開催された公演は、大入り満員。開演前
のわずかな時間を利用して、ひと通り歩き回ってみました。
2階へ上がって、舞台に向かって左側の観客席を見てから、階段を降りて1階へ。花道のところに来ました。

花道脇は照明でしょうか。
“ 落語で花道を使うことはない・・・” と勝手に思い込んでいましたが、このあと始まった本番で、桂文枝師匠、
突然花道から登場!という場面がありました。
チャレンジ精神と、サービス精神が旺盛な文枝さんならではの演出に、会場はビックリ!することに・・・。

花道の奥、客席からは見えない位置にあるのが 「 鳥屋 ( とや )」。解説板がありました。
花道のつきあたり、揚幕の奥にある小部屋で、花道から出てくる俳優や、舟・駕籠などの乗り物が出番を
待つ場所です。
ここには鏡があって、俳優は自分の衣裳や鬘 ( かつら ) の具合、化粧などを最終チェックする場所でもあり
ます。歌舞伎では 「 演技の出来は花道からの出で決まる 」 といわれていて、鳥屋から出る瞬間がとても大事
にされています。そのため鳥屋は、俳優が自分の出番の前に精神を集中させる大事な場所でもあります。
また、早替りの時には、花道を引っ込んでここで扮装をしたりもします。 狭いけど大切な一角。

反対側の階段を上がって、舞台正面右手2階に来ました。

見下ろす畳席は、ほぼ埋まって来ました。
昔は仕方なかったでしょうが、今では座布団一枚の上に長時間座り続けるのは、なかなか大変です。

自分の指定席に戻って来ました。
真っ直ぐ座ると、視線が舞台と平行になります。ちょっと、斜め右に体を傾けて観覧する形。
それにしても、この芝居小屋。狭いのが幸いして、( まだ行ったことはありませんが ) 寄席の空間のような
雰囲気になっています。
もうすぐ開演。