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 最近さすがに年を感じるようになったなぁー・・・とは思っていましたが、残念ながら訃報が届いてしまいました。
 
 丸谷才一さん、享年87歳。大ファンでした。
 
 最初に読んだのは何だったか、よく覚えていません。「 たった一人の反乱 」 だったかも。
 
 「 裏声で歌へ君が代 」 も印象的な表題で、天下国家を論じる不思議な小説だった記憶があります。
 
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 「 忠臣蔵とは何か 」 では、日本人の大好きな忠臣蔵を、御霊信仰という切り口から考察し、日本人と日本文化
 
についてダイナミックに論じていました。
 
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 そして丸谷さんの真骨頂は 「 日本語論 」。旧仮名遣いに拘り、美しい日本語を表現するために、旧仮名遣い
 
が如何に適しているかを徹底的に主張し続けた人でした。
 
 ユーモアに溢れ、懐が深く、幅も限りなく広い、深さは底知れず・・・「 知的好奇心 」 をこれほど満たして
 
くれる、刺激してくれる作家は他に見当たりませんでした。
 
 いま現在 「 持ち重りする薔薇の花 」 を少しずつ読み続けています。これが遺作になってしまいました。
 
 日本の 「 知 」 を代表する作家が、また一人去りました。残念です。心からご冥福をお祈りします。