
『 修二会 ( しゅにえ ) の風景 』
第二百二十世東大寺別当 北河原公敬・・・文、六世版隈 浦田周社・・・木版画
現在 「 街歩き大好き 」 書庫で連載中ですが、先月末に奈良へ行ったときに頂戴して来た 「 画文集 」 です。

北河原別当の直筆サイン入り。
奈良で25年ぶりに会った旧友からいただきました。
「 修二会 」 とは 「 お水取り 」 と言えば分かりやすいと思います。毎年三月の中旬に、必ずといっていいほど
TVニュースで紹介される、東大寺二月堂の恒例行事。あれを正式には 「 修二会 」 と呼ぶことを、今回初めて
知りました。
東大寺が創建された天平勝宝四年 ( 752年 ) から、一度も絶えることなく現在まで綿々と続けられている
「 不退の行法 」 です。今年で1,260回目?
「 お水取り 」 と呼ばれ、巨大なたいまつが二月堂のせり出した舞台の上を走る場面、真っ赤な火の粉が
もうもうと降り注ぐシーンが日本全国に流れます。あれは3月12日。
実際の 「 修二会 」 の行事は、2月20日からの 「 試別火 ( ころべっか )」、2月27日からの 「 総別火 ( そう
べっか )」、3月1日からの 「 上七日 ( じょしちにち )」、3月7日からの 「 下七日 ( げしちにち )」 とほぼ1ヶ月
に渡って行われるものだそうです。
そんな 「 修二会 」 の風景が、北河原別当の文章で紹介され、浦田さんの版画で視覚にも訴えてくれます。
すぅーーーっと!心が落ち着くような画文集です。 【 2012年5月6日 読了 】