
<1月4日>
正月の浅草浅草寺、雷門をくぐって超満員の仲見世に突入し、途中で人混みを抜け出して、中央通りへ。
伝法院通りとぶつかるところに 「 大黒家本店 」 があります。長蛇の列に並んだのは、確か1時20分頃だった
と思います。
寒風が吹きすさび、いくら快晴・乾燥の東京とはいえ、黙って立っていると寒さが身に沁みます。ジャケットの
フードを被って待ちました。待ちながらも、目線はあちこちへ・・・目に止まったのは 「 街灯 」 です。
【 大かぶ 小かぶ 山から子供が ぬいてきた 】 という文字が躍っています。つまりこれは ← 【 大寒小寒
山から小僧が飛んで来た 】 のパロディ。

並んでいる列から見ると、左にも、右にもあります。
左は、鍬を振るう下帯姿の男の絵で 【 はだかで 田っぽれ 】 ← 【 裸でかっぽれ 】
右は・・・忘れました。

30分ほど並んだ1時50分頃、ようやく角を曲がって、店舗正面まで来ました。
気になっていた街灯は 「 地口行灯 ( じぐちあんどん )」 と呼ばれているものだそうです。
風呂桶に飛び込もうとしている侍の絵で 【 とんで ゆに入る 夏のぶし 】 ← 【 飛んで火にいる夏の虫 】
“ それにしても、前でぶらぶらしている飾りが、写真を撮るのに邪魔だなぁー・・・。”

と思いながら、無理やりカメラを向けていると、後ろに並んでいた若いカップルの男性の方が、飾りを手で
寄せてくれました。“ あっ!スミマセン・・・”
おかげで 「 地口行灯 」 の説明書きが、綺麗に撮れました。つまり、こういうことです。

大黒家の看板の向こう側。隣りの建物の前にもあります。
ハタキを3本ぶら下げた前に男の絵で 【 はねが はたきの 世の中じゃ 】 ← 【 金が かたきの 世の中 】
こういった言葉遊び、駄洒落は昔から日本人は好んでいたようです。この行灯だけ見て行っても楽しめます。
この 「 地口 」 という遊び・風習・祭り、私の地元にもあるくらいですから、たぶん全国各地に残っていると思われ
ます。

ついに、店舗正面、真ん前まで来ました。ここで2時頃。約40分待ちです。
「 大黒家天麩羅 」 の古めかしい看板が、歴史を感じさせてくれます。明治20年(1887)創業ですから、125
年の歴史を誇る、天麩羅、天丼の名店は、実はもともとは蕎麦屋でした。