
『 経済の読み方予測の仕方 』 伊藤元重著、知恵の森文庫。
表題を見れば、オカタイ経済関係の本だと思います。確かに、世界経済や日本経済について書かれた本
ですが、内容は平易に分かりやすい言葉で書かれています。
1章 円高になるのか円安になるのか
2章 銀行はどうなっていくのか
3章 土地の価格は上がるのか、下がるのか
4章 インフレは日本を救うのか
5章 財政破綻でどうなるのか
6章 国際市場をどう読むか
7章 IT社会をどう生きるか
8章 豊かな老後は、どうすれば可能か
という章立てで、経済を見るための勘どころとして 「 経済の法則 37 」 を例示し、経済の仕組みや見方について
解説されています。
複雑で専門的で難しく、ニュースで流れる内容のうち実はかなりの部分をちゃんと理解していない・・・ということ
が多々あります。それを解きほぐしてくれるのが、伊藤さんの語り口。不思議に、スルッ!と入って来ます。
経済は無秩序に動いているわけではなく、ある種の規則性を持っている、その規則性、つまり 「 経済の法則 」
を理解すれば、経済の動きが見えて来て、ある程度の予測も可能になる。
元々は10年前に書かれた本で、今では時代遅れになっている話はあるものの、「 規則性 」「 法則性 」 は
不変です。いつも手元に置きながら、“ あれっ!この話題って、伊藤さんはどう解説してたっけ・・・?” と確認
してみたくなる本です。
【 2011年11月29日 読了 】