
スタジオ・ジブリで背景美術を担当している 「 男鹿和雄 」 さんの作品展が開かれているというので、やって
来ました秋田県大仙市太田。
見渡す限り稲刈りの終わった田んぼが拡がる仙北平野を、ひたすら山へ向かって走り続けます。着いた所は
まさに 「 その山の前 」。山々が目の前に迫る 「 奥羽山荘 」 です。
さて 「 男鹿和雄展 」 はどこで・・・?と尋ねたら、さらに奥へ入ったところにある 「 もみじ庵 」 という離れの
方だ・・・とのこと。私ら夫婦と同じように、目的地だと思ってここ奥羽山荘を尋ねて次々に来ます。せめて途中の
道路脇にでも案内板を立てておけば、来る人の二度手間、フロントで離れの場所を説明する人の手間も省ける
のに・・・。
“ まぁ、せっかくだから、山荘の中でも見物して行くか!”

そうしたら何と、ロビー奥の休憩スペースに、男鹿和雄さんのちょっとしたコーナーがありました。
そうそう、この絵です。まさにジブリの世界。トトロの森のイメージです。

男鹿和雄さんは、1952年秋田県仙北郡太田町(現;大仙市)に生まれ、小林プロダクションの小林七郎に
師事したあと、1987年、新作の美術監督を探していた宮崎駿監督にスカウトされ、「 となりのトトロ 」 の美術を
担当します。
「 緑(色)の使い方に天賦の才がある 」 と宮崎監督に評された絵のタッチは、その後もジブリの象徴として
高い評価を受けて来ました。
そんな男鹿和雄さんの原画が、奥羽山脈の山裾にひっそりと佇む 「 奥羽山荘 」 のロビー奥に、常設で展示
されているとは知りませんでした。