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 『 地域再生の罠 ~ なぜ市民と地方は豊かになれないのか?』、久繁哲之介著、ちくま新書。
 
 青森市、出雲市、宇都宮市、大分市、大江町、太田市、小樽市、鹿児島市、上勝町、岐阜市、久留米市、
 
高岡市、滝沢村、武雄市、鳥取市、富山市、長野市、那覇市、新潟市、函館市、広島市、福島市、富士宮市、
 
豊後高田市、松江市、南小国町、由布市。
 
 この本に登場する都市です。明と暗、どちらの例として登場するかは、本を読んでのお楽しみ・・・。
 
 1.専門家が推奨する成功事例のほとんどが、実は成功していない。
 2.稀にある 「 本当の成功 」 は、異国や昔の古い話であり、しかも模倣がきわめて難しい。
 
 街づくりの成功事例として紹介されている全国各地の都市、そこへ実際に視察に行くと、その多くが 「 成功 」
 
には程遠い 「 衰退 」 状態になっている。まるで罠に嵌められたように。なぜ 「 うそ 」 が流布されているのか。
 
 地方都市の本当の姿を、著者が見て来たままに書き、その背景や要因を分析しています。
 
 物事には二面性 ( または多面性 ) があって、ある人には 「 成功 」 に見えることが、別の人には 「 失敗 」 に
 
映ることもあります。しかも、どちらの見方もある意味で正しい・・・ということが。
 
 そんなことを、舌鋒鋭く教えてくれる本です。
 
 【 2010年10月22日 読了 】