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 『 新ビジネスマン学 』 山田智彦著、集英社文庫。
 
 昭和51年 ( 1976 ) から翌年11月まで、61回に渡って毎日新聞朝刊に連載されたエッセイ集です。
 
 当時、東京相互銀行に勤めていた山田氏は、40歳。それにしては、かなり歯に衣着せぬ自由奔放な筆致を
 
披露しています。見方によっては、かなりひねくれています。
 
 今となっては 「 死語 」 になってしまった言葉や習慣、サラリーマンの日常が描かれていて、むしろ懐かしく、
 
“ ああ、そういえば、そんな時代もあったな・・・ ” などと昔を振り返るにはいいかも知れません。
 
 こういうジャンルのエッセーが少ないので、貴重な歴史的遺産になるのかも・・・。
 
 巻末に、新田次郎との対談が付録のように付いていますが、これが意外に面白い。
 
 対談のテーマは 「 サラリーマンはすべからく常識的であれ 」。
 
 昔は植木等じゃありませんが、相当いい加減だったり、かなり戦闘的だったり、破天荒なサラリーマンが
 
多かったような気がします。それにひきかえ、最近のサラリーマンは常識的過ぎて面白みがないような気が
 
するのは、私自身がトシを食ったせいでしょうね。
 
                                                   【 2010年8月11日 読了 】