『 男は語る~アガワと12人の男たち 』 阿川佐和子著、文春文庫。
阿川佐和子の対談集です。彼女にとっては最初の対談集、とのこと。
1987年から3年間に渡っての対談ですから、平均3ヶ月に1回のペース。
登場する男性は12人。
① 開高健 「 男とは 」、② 城山三郎 「 父とは 」、③ 渡辺淳一 「 男とは女とは 」、
④ 辻井喬 「 男の顔とは 」、⑤ 山田太一 「 ドラマとは 」、⑥ 宮本輝 「 ロマンとは 」、
⑦ 椎名誠 「 冒険とは 」、⑧ 村上龍 「 好奇心とは 」、⑨ 景山民夫 「 男の喧嘩とは 」、
⑩ 遠藤周作 「 幸せとは 」、⑪ 野坂昭如 「 少年とは 」、⑫ 阿川弘之 「 娘とは 」。
すでに鬼畜入りした方もいます。
面白いのは城山三郎の回。本来インタビューすべき阿川女史が、一方的にしゃべりまくり、ゲストの
城山サンがひたすら聞き役に回っています。
「 文庫あとがき 」 で著者も触れている通り、この対談がキッカケで、週刊文春の連載対談
「 この人に会いたい 」 が始まりました。
それと何と言っても 「 実父=阿川弘之 」 の回ですね。まさに父と娘、タメ口で語り合うあたりが
微笑ましくもドキドキ感があります。
12人が12通りの空気を持っている・・・当たり前ですが、その空気感がよく伝わって来ます。
【2010(平成22年)3月1日 読了】