
『 プラハを歩く 』田中充子著、岩波新書。
建築家の目線で書かれています。正確には「 建築史家 」でしょうね。しかも、プラハの街を
よほど歩いたと思われます。そうでなければ、ここまで詳しい話はなかなか書けません。
私も連載中の「中欧旅日記」にあるように、プラハの街を歩きはしましたが、ごくごくほんの一部。
この本を読むと、プラハの建築の奥深さ、歴史の重みを感じます。

「 むすび 」の中に、こんな文章があります。
【残念なことに、日本人には建物の外観が何世代もの人々の営みを現す文化であり社会的財産
である、という認識がない。この点ではプラハの人々の思想に学ぶべきだろう。】
一概にそうとも言い切れないような気がしますが、当たっているとも言えます。私なんぞは、単純に
「 木の文化 」と「 石の文化 」の違いかな・・・ぐらいにしか思いませんでした。
やはり、最低もう一回はプラハを訪ねねば・・・。