『真夜中のカウボーイ』 『わらの犬』 『パピヨン』 『レニー・ブルース』 『大統領の陰謀』
『クレイマー・クレイマー』 『トッツィー』 『レインマン』 『フック』 『アウトブレイク』と
並べると、如何に多彩なラインナップかが分かります。高い演技力がなければ、これらをこなすのは
難しい。それをこなした俳優、その原点みたいな位置づけになるのが『卒業』です。
あなたの一番好きな俳優は?という質問は、大変悩む質問です。悩みはしますが、私にとっては
「ダスティン・ホフマン」が最右翼の一人になることは間違いありません。

『卒業』・・・何回見たかは定かではありません。たぶん5回以上は見ていると思います。
「エレェーーーン!」・・・・・・・・(すべての音が消える)・・・・・・・・「ベーーーーン」の叫び声でバック
の音楽が軽快なタッチに変わり、花嫁を奪い去って行く物語。
サイモン&ガーファンクルの音楽が効果的に使われていて、耳に残ります。もう一人強烈な印象を
残すのは「アン・バンクロフト」=「ミセス・ロビンソン」。怪しい笑顔が極め付き。
そしてラスト近く、陸上部のエースだったベンが結婚式場へ駆けつけようと車を飛ばしますが、
途中でエンストしてしまいます。このとき音楽も同時にエンスト・・・。このシーンで車を捨てて
トボトボ歩き始め、徐々に全速力で走り出すベンの姿も印象的でした。
今なら「卒業」といえば「ロッキーズ/卒業」になるんでしょうが、私にとっては40年前の「卒業」
の方が体に沁みついてしまっています。