今日は、栄養士会の勉強会に参加してきました。


テーマは『2010年に改訂された糖尿病のガイドラインについて』。


独立行政法人国立病院機構京都医療センター糖尿病センターの村井敬Drからのご講演でした。


この先生のご講演はとても聞きやすい、対話形式で行われました。


約90分でしたが、あっという間に過ぎてしまいました。


いくつも『へえ~』と思うことがあってとても勉強になりました☆


↓↓


まず、普段栄養指導をしている私たち管理栄養士に向かって、


『もし、自分が糖尿病になったとして、普段自分が栄養指導をしている内容をちゃんと実践できると思う人??』


という質問。


皆さん、う~~んどうだろう。。。という感じ。


そう、食事療養って、自分がするかしないかのことではあるけれど、

食事を作ってくれる人のこともあるし、友人との付き合いもあるし

社会生活と関係すること。


そして、自己管理のもとおこなわなければいけないことだから、

食事療養を継続するのはとても難しいことです。


さらに、糖尿病は、インスリン作用不足による慢性的な高血糖症状のことだから


一生、付き合って、継続しなればならないという、とても厄介。



栄養士がしている栄養指導というのは、そういう難しいことを行っているということを再認識したうえで


あれダメ、これダメ指導になっていませんか


と村井先生からのご指摘を受けました。



それでは継続しません


健康な人と変わらない日常生活の質(QOL)の維持をすることが大事ですよ!


と。



わかっているけど、日々できていないなと思うことをズバリご指摘をいただくことで気を引き締めることができました。



これはさておき、

改訂された糖尿病ガイドラインの変更点について。


今回(といっても、昨年)、HbA1cが診断基準に追加されました。


その背景として、血糖値は、その時だけの血糖の状態であり、

HbA1cは1~2か月の習慣的な血糖の状態をあらわしているから、

血糖値だけで診断するよりも、確実だとのこと。


これは、『そうだろうな』と予想できることだけど、

もう一つの理由がありました。


今までの基準の一つだった、75gOGTTは、

前日夜から絶食してもらい、

75gブドウ糖溶液(225mlだから、糖濃度30%!!)をのんで、一番血糖が高くなると思われる2時間後の血糖値を量るわけですが、

ふつうのジュースは10%程度だから、

この75gOGTTの溶液は、かなり甘ったるい飲み物!!

さらに、結果が出るまで、病院に来て最低2時間は待ち時間がある

ということなんです。


これだと

結果が出るのに時間がかかりすぎる!

つまり、働き盛りの人、忙しい人は、

糖尿病の検査に来ない人も多かったとのこと。


でも、HbA1cを診断基準にいれることで、

最低一度の血液検査だけで、

糖尿病と診断することができるようになったというわけです。

(ただし、HbA1cだけが基準値以上なら、再検査要)



なるほど~~。


詳しい診断基準はこちら


↓↓

糖尿病ガイドライン2010


ガイドラインとは別に、糖尿病のことで知らなかったことが一つ!


三大合併症の一つである神経障害は、

足の壊疽による下肢切断 がよく知られていますが、


もう一つ、知っておくべき症状があります!


胃の動きが悪くなる(胃麻痺)

という状態が生じるんですって!


胃麻痺になるとどうなるかというと、

消化が悪くなるから、

血糖コントロールば乱れる(高血糖になるピークがずれる)


すると、インスリン注射や服薬で血糖コントロールしている人が

低血糖を起こしてしまう可能性があるんですって!!



だから、神経障害を引き起こしている人は、

低血糖に要注意!


ガチャピン




な~るほど!!



勉強になりました!



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