『病院でお医者様から亜鉛も不足していると言われたんです…。

腎臓と何か関係あるのでしょうか?』


こう訴えておられたのは、慢性腎不全、クレアチニン2.4の女性の方。


食事療養にも真剣に取り組んでおられ、病院での指導にもしっかり耳を傾けておられるYさんです。



このような症例に対してどう対処すればよいのでしょうか?


考えてみようと思いますあんぱんまん



◎亜鉛とは?

亜鉛は主に、髪、骨、歯、皮膚、肝臓、筋肉、白血球、精巣に含まれます。


亜鉛を多く含む食品は、


カキ、チーズ、レバー、ウナギ、牛肉、大豆、納豆、ごま、緑茶、アーモンド、卵黄など・・・


です。



蛋白質のものが多いですね。


普通にバランスよく何でも食べていれば、亜鉛欠乏にはならないのですが、


食品を加工する過程で失われることが多く、


インスタント食品やファストフードを多く食べる、


また極端なダイエットをすることによって


不足しがちな栄養素なのです。




亜鉛が不足すると、


味覚障害、成長障害、脱毛症、食欲不振、夜盲症、貧血


などが症状として現れます。


食事による摂取が足りなくて欠乏症になるというのはまれであり(特に先進国では)、


肝不全患者、利尿剤と投与している患者、糖尿病、慢性腎不全、

吸収不良、ストレスの多い状態(敗血症、熱傷など)


で欠乏症がみられます。


 ケアベア ピンク   ミニー


ここでYさんは、利尿剤も投与していますし、慢性腎不全なので、


亜鉛欠乏の原因はここにあるかもしれませんね。


しかし、どう対処すればよいのでしょうか?


Yさんのように、慢性腎不全を患っている方は、


亜鉛を多く含む食べ物から摂取するという方法は望ましくありません。



なぜなら、腎不全の患者様は、たんぱく質を制限しなければならない場合が多いからです。


蛋白質を摂取すると、分解したときに尿素窒素(毒素成分)が生じます。

これらを排泄する器官は腎臓なので、

蛋白質を摂取しすぎると腎臓に負担がかかり、

そして毒素成分が体内にたまり

尿毒症という症状になってしまう。


また、

蛋白質を多く含む動物性食品には、カリウム、リンなどのミネラルも多く含まれています。


腎不全の場合、同様にカリウム、リンを体外に出す働きが弱まっているので

体内のカリウム値が上昇し、心臓に負担をかけてしまったり、

体内のリン値が上昇すると、体内のカルシウムと結合し、低カリウム血症を引き落こしてしまったり・・・


と弊害がたくさん生じてしまうのです。



ですから、Yさんには、


『亜鉛が不足しているからと言って、亜鉛の多い食品をたくさん取ろうとするのは少しまってくださいね。


まずは主治医の先生に相談してみてくださいね』


とお伝えすることが精一杯の対処でした。




やはり、サプリメントやお薬でコントロールすることになるのでしょうか・・・???



今まで、亜鉛が不足して困っていますという慢性腎不全の方は一人しかお会いしていないのですが・・・


腎不全の方はたいていみんな亜鉛欠乏でなやんでいるのでしょうか・・・???



Qooooo人の体は難しいですはにわ



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