- 高血圧の常識はウソばかり (朝日新書 (086))/桑島 巌
今週の1冊。 図書館で偶然手に取った本
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高血圧ってとても身近なだと感じる今日この頃。
毎日高齢者の方々と接していると、
高血圧です、利尿剤、降圧剤を飲んでいます、
という人が実に多いことに気づきました!!
『血圧はどうですか?』
と聞くと、
『おちついてるねん、薬飲んでだけど…』
『最近すごく高くてなあ~ 昨日なんで200近くあったわい』
『毎日図っているけど、ばらつきがあるからなんともいえん』
血圧が高くない人は10人に1人くらいなのではないでしょうかね、それほど多い。
ご高齢者の方でこれほど高血圧が多いと、
ご高齢者の高血圧というのは当たり前、
加齢に伴う生理的現象?
だから仕方ないのでは?
こう思ってしまいます。
でも、それでいいのでしょうか?
その疑問を解決するために、私はこの本を手に取ったのかもしれません。
そもそも高血圧とは?
高血圧ガイドラインではこのように示しています。
http://www.jhf.or.jp/a&s_info/guideline/kouketuatu.html
つまり、収縮期(高い方)140mmHg 拡張期(低い方)90mmHg以上だと
いわゆる高血圧 と診断されます。
高血圧は、血管にかかる圧力なので、
血圧が高いと、血管に負担がかかります。
脳、心臓、腎臓は、血液からできた臓器。
ですから高血圧の状態がづづいて、
突然、機能不全・・・という危険があるのです。
つまり、
血管のつまりによっておこる脳梗塞、脳出血、心筋梗塞、心不全、腎不全、腎硬化症です。
認知症にも関係があるといわれています。
これらの病気は、後遺症として体に麻痺が残こる可能性が高くなります。
長嶋茂雄さんは、脳梗塞で倒れました。
西條秀樹さんも脳梗塞(ラクナ梗塞)で話せない、歌いにくいといったことを経験されたそうです。
http://oisha.livedoor.biz/archives/51188193.html
ですから、
高血圧はそのままほおっておいてはいけないんです。
日常生活では、少ししんどい状態になるくらいで、
特に問題ないと思っている方が多くいらっしゃると思いますが、
じりじりと体の血管、臓器を傷つけているのです。
血圧は、
年齢とともに、上の血圧が高くなるそうです。
しかし、下の血圧は60歳ごろから低くなるそうです。
この上の血圧と下の血圧の差が大きくなると、体への負担が大きくなる!!
ですからこれを改善するために、ご自身の日常生活を見直しましょう。
●処方されたお薬はキチンと飲むこと!
薬の力を借りて、血圧はきちんと正常を目指すことが大事なんですよ!!
飲み忘れ注意です!
●食生活の面でできることは・・・
塩分の取りすぎを止めること!
とくに、漬物、麺類が大好きな人!
今すぐ、食べる量、頻度を減らしましょう。
ハム、ベーコン、チーズなどの加工品、魚の干物などが好きな人も要注意!
次に、脂っこい物が好きな人、ポテトチップスなど揚げたおやつが好きな人も
食べる量、頻度を見直しましょう。
●軽い運動も効果的です。
ゆっくり会話ができるペースのウォーキング、エアロビクスなど。
ただし、激しい運動は、心臓への負担が大きいので、控えることも必要。
運動に関しては、主治医の先生に確認してからにしましょう
●ストレスを改善。
ストレスは血圧を上昇させます。
自分のリラックス方法を見つけましょう
脳梗塞、脳出血などの原因は、
高血圧だけでなく、
喫煙、肥満、糖尿病、脂質異常症など、ほかの原因も大きく関与しています。
心当たりが多い人は、
毎日のおやつを減らしたり、
外食するときに、揚げ物を控えたり、おかずを少しのこしたり
麺類の食べる頻度を減らしたり、汁物の汁は残したり、
運動不足の人は、歩く習慣を作ったり・・・
自分には何ができるのか、考えて、行動を変えていただければと思います!
といっても、生活習慣を変えることは簡単じゃないことはわかっています
ですから、
生活習慣改善の仲間を見つけて、だれかと一緒に行う事も秘訣かなと思いました。
この本の中で興味深かったこと!
日本人は『脳卒中』、アメリカ人は『心筋梗塞』 と言われているそうです。
つまり、塩分摂取の多い日本人は脳卒中になる可能性が高く、
脂っこいものが好きなアメリカ人は、心筋梗塞になる可能性が高いそうです。
脳卒中は、心筋梗塞以上に高血圧の影響が大きいようです。
参考までに・・・