いきなり、先生が朝読書の時間を切り上げて、ある紙を配り始めた。
それは入りたい部活を書く紙。その紙を配り終えた後、先生は今日中に提出してくださいと
言った。自分は前から、運動は苦手だが、テニスだけは得意だった。中学生になったら、
当然、テニス部に入ろうと決めていた。とすると、
「あれ、女子テニス部はあるのに、男子テニス部が無い。」
そう、僕が言うと、先生は
「ああ、それはね、男子テニス部は去年まではあったんだけど、顧問の先生が
「体調が悪くなって、療養しているの。来年になったら、また戻るから、残念だけど
来年までは他の部活に入ってね。」
最悪だ。運動もできない、楽器はうまく弾けない、絵はうまく書けない。
部活は必ず入らなければいけないので、消去法として、科学部にしよう。
「神代君、残念だね。来年になるまで、私と休日に練習する?」
早瀬から天使のような誘いが来た。
「え、いいの?俺は全然大丈夫だけど、早瀬は休日とか忙しくないの?」
「全然忙しくないよ(笑)親は妹のピアノのレッスンに付きっ切りで。」
「そうなんだ。じゃ、よ、よろしくね。」
「神代君はテニス、どのくらい得意なの?私は、町内の大会で一回優勝したことあるくらいだけど。」
「俺は、2回、県大会で優勝したことあるぜ。」
「本当?凄い!神代君、運動もできるんだ~。」
「テニスくらいだよ(笑)他の運動は全然できないから。」
「じゃ、私が教わる感じになるかな(笑)先生!これからよろしくお願いします。」
「へい~。」
中学生最初の部活決めは、少し残念な気分もあったけど、
楽しい時間を過ごす事が出来た。そして、大好きな人と、休日とも触れ合う事ができる
約束をすることができた。
※ この話に登場する人物、地名などの名称はすべて架空のものです