「もしドラ」読み終えました。だいたい2~3時間程度で読み終えました。


特にネタばれらしいネタばれは無いですが、一応感想は隠しておきます。
Ctrl+A等で反転するなりしてみてください。


読み始めて中盤あたりまでは面白かったんですけどねー、何か後半に入ってから失速していったというか、
ぶっちゃけて言えばオチが弱かったです。

まず、主人公みなみの野球が嫌いな理由がなんだかなーって感じです。
こんなこと言うのもアレですが、あんな理由で野球がとてつもなく嫌いになるもんなのかって感じました。
それに親の対応も何なんだって思った。正直この部分は個人的に意味が分からなかったです。

それと冒頭で「野球部についてもマネージャーについても知らない」って書いてあるのですが、小6まで野球をやってて知らないはさすがにないだろう。なんかこの辺の矛盾というか辻褄が合っていないのが中盤あたりから気になって後半が楽しめませんでした。


それと、終盤に夕紀が病気で死んでしまうのですが、ぶっちゃけ意味はあったのかと?
何だかんだでトントン拍子で進んでいたから、何か障害でもぶつけようという意図かなとも考えましたが、それでも別の何かがあったでしょうと思った。
そのせいで何か後味の悪い感じになっちゃった感があって嫌でした。

それに終盤の祐之助を残したのはマネジメント的に有りなのかどうかも曖昧なままだし、同じく終盤の文乃の連れ戻す言葉も???って感じでしたし。

他にも言いたいこと(突っ込み所)はあるけど、小説としてはあまりいい評価では無いですが、啓発本としてはとても面白かったしタメになった。

実際にマネジメントの本に書かれていること、何となく理解できるけど結局どういうことなの?何をすればいいの?ってものや難しい漢字とか意味合いで理解すらできないものも出てきましたが、
この本はその書かれていることは具体的にこういうことだと具体例として小説内で行動を起こすため、とても分かりやすかったし理解しやすかったです。

この本にも書かれていますが、まさにこの本自体がマネジメント本という名の専門家と読み手という従業員の間に入って翻訳の立場をするマネジャでした。


そういう意味で、そういった啓発がいい分小説の方で足を引っ張っているなと感じた。
まあこの本にも書いてあったが、人の強みを発揮させて、弱みを中和するといった言葉があった様に、
そう言った意味ではマネジメントを分かりやすく伝えられる強みを前面に出して、ぶっちゃけ並な小説の中身の弱みを中和していたんじゃないかなと思う。

だからあくまでも小説ではなく啓発本であることを前提に読むことをお勧めします。
(この本を読んでいない人がこのレビューを読むとは到底思えないけれどもw)