アミノ酸バランスが非常に優秀な卵。トレーニーには欠かせない食材である。では、どう調理するか?
結論から言うと卵は固ゆでよりも半熟のほうが良い。生は最悪だ。今回はその理由について書いてみよう。

まずは生がダメな理由。
1. サルモネラの危険性は日本では少ないが、それでもゼロではない。
2. アビジンという成分がビオチンというビタミン様物質を破壊してしまう。
3. オボムコイドという成分がトリプシンインヒビターとして働き、消化を阻害する。
4. 上記のオボムコイドやアルブミン、リゾチームなどがアレルゲンとなる。

オボムコイドについては知らない人も多いと思うが、信頼できる文献によれば、生の卵白を3個食べたとしても、1.3個ぶんは吸収されずに排泄されてしまうという。つまり半分ほどしか利用できないわけだ。
サルモネラやアビジン、オボムコイドなどは加熱によって破壊できるため、やはり卵は加熱して食べるべきだろう。ロッキーのマネもほどほどに。

さて次に消化のスピードについて考える。胃内停滞時間は半熟卵の場合、1時間15分だ。しかし生卵は2時間半、固ゆで卵に至っては3時間15分である。(いずれも100gあたり)
よって消化速度から言えば、半熟卵が圧倒的に優位に立つ。ただし減量中などで腹持ちを良くしたいときは、ゆで卵が有用となる。

半熟卵を簡単に作る方法として、「ポーチドエッグ」がある。油を使わずに済むし、フライパンも汚さない。調理時間も短い。ぜひお試しを。