Red Versus White Wine as a Nutritional Aromatase Inhibitor in Premenopausal Women.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22150098

閉経期の女性を対象にした研究。閉経後の女性は女性ホルモンの産生量が極端に減少する。でも男性の場合と同様、女性も副腎から男性ホルモンが少量、産生されている。
そして男性ホルモンを女性ホルモンに変える「アロマターゼ」という酵素が働くことにより、閉経後の女性にも、ある程度の女性ホルモンが体内に存在するわけだ。

で、ブドウやブドウジュース、赤ワインにはアロマターゼを阻害する物質(AI)が存在する。ただし白ワインには存在しない。

この研究では赤ワインと白ワインを比べ、赤ワインに遊離テストステロンを増やす作用、LHを増やす作用、SHBGを減らす作用が認められた。エストラジオールも赤ワイン群のほうが少なかったという。

あ、SHBGってのはテストステロンと結合するタンパク質のことで、これはテストステロンの活性を失くしてしまう。だからSHBGが少ないと、遊離の活性化したテストステロンが増えるということ。

一般的にアルコールはアロマターゼの活性を上げてしまって、乳がんの再発を恐れる人はアルコールを控える必要があるんだけど、赤ワインなら大丈夫かも。

ちなみに閉経前の女性が、「赤ワインを飲んだら男性的になってしまうのでは?」と心配する必要はないよ。