ホルモン受容体でもあるグアニル酸シクラーゼCは転移性大腸がんの薬として使われている。

しかしThomas Jefferson Universityの研究によれば、それが食欲の抑制効果を持つかもしれない・・とのこと。


http://www.sciencedaily.com/releases/2011/08/110825123822.htm



グアニル酸シクラーゼっていうと、バイアグラを思い出す人がいるかもしれないけど(* ̄ー ̄)v 、これはグアニリンとかウログアニリン(どちらもペプチド)と結合することによって、電解質の恒常性を維持している。


で、グアニル酸シクラーゼCは癌の進行中に発現が欠損することが知られ、そこから癌抑制に繋がるのではと考えられた。そしてグアニル酸シクラーゼC標的ワクチンが開発されたのだ。


そして今回、 Waldman 博士はグアニル酸シクラーゼCを造れなくしたマウスを使って、腸に癌ができる模様を研究していた。すると、マウスがグングン育っていくことに気が付いたのである。


最初はビックリしたが、いろいろ調べていくうちに、グアニル酸シクラーゼCには「満腹シグナル」を送る役割があるのではないかという仮説にたどり着く。


グアニル酸シクラーゼCがつくられないマウスは糖尿病になり、メタボリックシンドロームを発症し、脂肪肝になり・・


では、肥満のヒトは、グアニル酸シクラーゼCが少ないのか? その可能性はあり、さらなる研究が必要だとされた。


かなり前にβ3アドレナリン受容体が話題になったけれど、肥満になりやすい人には遺伝的な問題があるのかもしれない。しかし、遺伝子治療が進むにつれて、治療は可能になってくるだろう。