ずっとにゃんこの話を書きたいのを抑えつつ、また難しい話に戻る。
さて悪玉であるPG2を作り出すアラキドン酸は卵や肉類(特にレバー)など、普段から馴染みのある食物に多く含まれている。そして体内でリノール酸からも合成されてしまう。
PG2も生体にとって必要ではあるけれど、食物からのアラキドン酸摂取が大抵の人にとって多い事を考えると、できればリノール酸→アラキドン酸の代謝は控えめにしたい。
しかしややこしいことに、食物からは摂りにくいγリノレン酸(バターやオートミールに比較的多く含まれる)も、リノール酸から合成されることになっている。まとめると、経路としては、
リノール酸→γリノレン酸→ジホモγリノレン酸→PG1(善玉)
リノール酸→γリノレン酸→ジホモγリノレン酸→アラキドン酸→PG2(悪玉)
肉や卵→最初からアラキドン酸が多い→PG2(悪玉)
このようになる。
しかしいくつかの研究によると、γリノレン酸は、一日に500mg以内だったら、特にアラキドン酸への変換は心配しなくてもOKということになっている。だからむしろγリノレン酸は積極的に摂取したい。
また食物からγリノレン酸が摂取しにくい、ということから、リノール酸からγリノレン酸への転換が阻害されてはまずいことになる。
で、この転換を阻害する要因として、ストレスやアルコール、トランス型脂肪酸の存在など、非常に多くのものがあるのだ。
だから現実にはγリノレン酸は不足することが多い。ちなみにマーガリンやショートニングは代表的なトランス型脂肪酸であり、健康のためには控えるのが得策だろう。
食物でγリノレン酸を多く含むのは、牛乳やオートミール、特にヤギ乳に多い。だからこれらを積極的に食べること。できればサプリメントとしてγリノレン酸を摂るのがベストだ。
で、その上でジホモγリノレン酸からアラキドン酸への転換を防げば良いということになる。そのためにどうするか。