今回は「インスリンの害」について。ちょっと面倒だけど、大事なところだからしっかり読んでね!


口から食べ物を入れると、それは胃や腸で消化されて、栄養素が血液中に流れ出ていく。そして血液中の栄養素はカラダのいろいろな細胞に運び込まれていく。

で、この「栄養素を運び込む」役割を担うのが、「インスリン」というホルモン。

このインスリンが筋肉細胞に働けば、栄養素は筋肉に運び込まれて行くし、脂肪細胞に働けば、栄養素は体脂肪として溜め込まれてしまう。



だからインスリンが脂肪細胞よりも筋肉細胞に優先的に働くようにしてやれば、たくさん食べてしまっても、体脂肪は増えにくくなるということ。


なおインスリンの出る量を減らしてやっても、体脂肪は増えにくくなる。前に「ゆっくり消化吸収されるもののほうが体脂肪は付きにくい」と書いたけど、ゆっくり消化吸収されるものは、インスリンを出す量が少なくなるのだ!


逆に早く消化吸収されてしまうものは、インスリンを大量に出してしまいう。しかしその場合も、インスリンが筋肉に優先的に働いてさえすれば、体脂肪が増える心配は少なくなる。



では、どうすればインスリンが筋肉細胞に優先的に働くようになるのか。


通常だったらもともとインスリンは「筋肉→肝臓→脂肪細胞」の順番で働くようになっているんだけど、インスリンの働きが悪い人は、この順番が崩れてしまうことがある。


筋肉に上手くインスリンが働いてくれないと、ダブついたインスリンが脂肪を溜め込む方向に作用してしまうんだ。

だからインスリンの働きを正常にし、筋肉に働くようにしてやらなければいけない。ちなみにインスリンの働きが悪い状態が長続きすると、糖尿病になってしまう危険性も高くなる。


なお、体脂肪が多い人ほど、インスリンの働きが悪くなっていることが分かっている。つまり、体脂肪が増える→インスリンの働きが悪くなる→ますます体脂肪が増える、という悪循環。



では、インスリンが正常に働くためにどうすれば良いのか。ここでも大事なのは「運動」。


運動して筋肉を動かすことにより、血液循環が良くなったり、酵素が活発に働くようになったり、また筋肉が収縮する物理的な刺激そのものによって、インスリンが働きやすくなる。


特に運動した直後はこの作用が強くなっているので、ドカ食いしたいときなどは、運動した直後に食べるようにしよう!


そうすれば、食べたものが体脂肪になるのではなく、筋肉の中に運び込まれるようになる。この場合、できるだけ運動が終わってから2時間以内に食べ終わるようにしたいところ。

なおこの場合、有酸素運動でもウェイトトレーニングでも、どちらも同じように効果を期待できるよっ。



また運動して筋肉が増えてくると、それだけでインスリンが筋肉に働きやすくなる。


つまり筋肉が多くなれば、運動していないときであっても、栄養素が体脂肪ではなく筋肉で使われやすくなっているため、太りにくい体質になってくれるということ。この意味でも、ウェイトトレーニングで筋肉を増やしてやるような運動は大事になってくるわけなんだ。





他に、食事やサプリメントによってもインスリンの働きを正常にしてやることができる。

特に食事で重視したいのは、イワシやサバ、サンマ、アジなどの背中が青い魚。こういった青魚に含まれる「EPA」という脂肪の一種が、インスリンの働きを高めてくれることがわかっている。


栄養素としては他に亜鉛やマグネシウム、クロム、ビオチンなどが重要になってくるけど、これらについてはまた別の機会に。




サプリメントとしては、「αリポ酸」、「アルギニン(アミノ酸)」、「CoQ10」などもインスリンの働きを高めてくれる。でも今日は疲れたからここまで・・