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モラ美とは離婚する。
しかし、それはいつになるかわからない。
待たせるかもしれない、長期戦になるかもしれない。
何年もかかるかもしれない、調停も裁判も泥試合も覚悟している。
でも必ずアイツと別れてお前と一緒になるから待っていて欲しい。
これが虎キチの気持ちで、私はそれを受け入れていました。
しかし、モラ美に私という女の存在が知られてしまいます。
知られた時点で、私はもう虎キチが離婚に応じてもらうのはほぼ不可能だと思いました。
ですが、
現実には全く逆の展開が起こりました。
驚くべきことに、
モラ美は、自分から離婚届を取ってきて記入し、押印しました。
公共の相談窓口を積極的に回りました。
離婚の日付を「9月25日」がいい、と提案さえしてきました。
(この日が結婚記念日だったことと、10月10日までに離婚しておきたいというモラ美希望)
こうして見るとまるで、モラ美本人が、望んで起こした離婚話のようです。
しかし、
上に記した事柄と同時進行で、
深夜、寝ている虎キチを叩き起こして、離婚話を進めましょうみたいなていで、やはり「子どものために考え直せ」から始まり、「みんなアンタが悪い」に終わる無意味な話し合い(というより一方的なモラ美の愚痴)があったり、
虎キチの目につくところでこれ見よがしにビービー泣いたり、
「一人でやってくのは無理だ」「自殺してやる」と脅したり、
モラ美実家の父親が自分に挨拶に来ないと離婚を認めないって言ってるなど言ったり、
虎キチ実家に「離婚を考え直させるように説得しろ」とねじ込んだり、
こういう、矛盾した行動を取りまくり始めました。
おわかりでしょうか?
モラ美は、自分自身、本人の希望では、ちっとも離婚なんかしたくないのです。
でも「別れたくない」「別れてやらない」なんて絶対に言うもんか!と思っているのです。
「私?構わないけど?離婚しても」
という態度を取っていたいのです。
(めんどくせぇ~~……)
離婚をやめさせるのは、モラ美の希望ではなく、
周囲に反対されてやめたとか、
虎キチ本人が考え直したか、
そういうものであってほしいのです。
まだ、相手の女には会ってない、ブッ挿してない、
だったらきっと巻き返せる、
私は子どもだって産んでるし20年以上一緒にいた、
そんなポッと出の女なんて完全に気の迷いだ!
こういう読みがあったのです。
なので、
本心では全く離婚する気がないモラ美が、異常に離婚に協力的なのは、一種のパフォーマンスと言えました。
「ほらほら!思いつきでへんなこと言ってたら本当に離婚しちゃうよ~!
届も取ってきちゃったよ~!書いちゃうよ~!書いちゃうからね~!
反省するなら今のうちよ~!どうなっちゃっても知らないよ~~!!」
これが彼女のホンネなのです。
かまってちゃんやメンヘラが、自殺ほのめかすけど死ぬ気なんかまるでないのと同じ。
離婚するする詐欺です。
自分がこういう本気(いやウソだけど)の行動を起こしていたら虎キチが慌てて下手に出るだろうとタカをくくっていたのでしょう。
モラ美の読みでは、
20年以上私に夢中だった男が、そんな昨日今日知り合ったばっかりの女なんかに行っちゃうもんか!
ちょっとケンカして心にもないことを口走ってるだけだ!
今回はいやに粘ってるけど、こっち側が折れたりなんかしないから!
そんな女なんかより、本当は私が好きに決まってる!
なのですが、
虎キチにとっては、
20年以上我慢してきてもう限界!
この先もずっと我慢するつもりだったし、子どもが成人したら死んでもいいと思ってたんだ!
その我慢をやめてまで一緒になるべき女なんだ!
絶対に、引き下がらない!
だったのです。
二人の間には、完全に理解はありませんでした。