かくして、虎キチとメッセージでのやり取りを始めることになった私。
私は別にコメント欄でもメッセージでもどっちでもよかったのです。
やはりまだまるで虎キチに対して恋愛感情なんかなかったし、そもそも、ネットつながりの関係で基本的に身体の関係になれない相手を、それ対象として認識するなどの発想がゼロなのです。
ヤキモチ妬く人がいるって話もあんまりピンときてません。ふーん、くらいの感じです。
恋愛不感症で、人をマトモに愛せない私は、ヤキモチって感情にもものすごくうとくて、それまでもお付き合いしてた人に、ヤキモチを妬かないからおまえは俺に惚れてない、と言われて何度もフラれてきました。
(今は恋愛一年生。立派なヤキモチ妬きです)
まあ、
それでも、
虎キチはこの時点では、私にとっては、
ウマの合う楽しい人。
くらいの存在になってますから、お友達としてやり取りしてもいいな、そんな風に思いました。
そんな私のグダグダに低いテンションも知らずに、虎キチは大盛り上がりです。
(まあ、こんな特殊なメンタルの女とは思っていまい)
大好きな泥棒猫をメッセージで独り占めだ!
そんなウッヒョーブラボー状態で、虎キチは私とのやり取りを始めました。
虎キチは、仕事の合間の出来る限りの時間を駆使して、
アメーバを立ち上げ、メッセージボックスをのぞき、
カパカパ、
カパカパ、
カパカパ、
カパカパ、
カパカパ……。
(以下略)
私からのメッセージが来てる、来てない、来てる、来てないを気にする、
来てたらガッツポーズで虎キチ脳内ドーパミンブッシャーフェスティバル。
来てなかったらボリションで肩をガックリの繰り返し。
もうこうなったらどっちがオトメかわかりません。
「君からのメッセージが今、俺にとっては最優先事項だよ!!!」
などと書き送ってくるいかれぽんちな虎キチに、私は、
はあ……。
まあ……。
どうも……。
といった低体温な感じでした。
しかし
おかしなサービス精神はそれなりに持ち合わせているので、虎キチの熱烈メッセージをそれなりに接待します。
しかし、
この、メッセージ交換も、実のところは、
2~3往復で終わりました。
なぜなら、
「俺のメアド教えるから直メ欲しい♡」
という、虎キチからの急速展開な提案があったからなのです。