術後10カ月と12日目 胃がん専門医講座 | 自分目線の闘病記録など・・・

2015年1月29日(木) 術後10か月と12日目


胃がん専門医講座




胃がん専門医による講座

テーマは『胃を切った人の食生活』


この企画を知った時からすごく楽しみにしていた

胃がんの専門医の話を診察時以外に聞けることは滅多にないチャンスだし

多くの胃がん患者さんとも知り合いになれるチャンスだからね


講義は、『胃外科・術後障害研究会』という

胃がん専門医が結成したチームが編纂した冊子を元に行われた

「胃がんのことしか考えていない、マニアの集団の研究した本です」

いいじゃないの!

それが専門性と言うものでしょう


◎身体の変化を頭で理解することが大事


○胃を切除すると必ず何かしら影響が出るけど、かなり個人差が大きい


○切除の部位、術式によっても後遺症の出方が違う


○後遺症の対処法についても個人差が大きいが

先人の話を聞くことはとても有効

 先人の失敗談・成功談は数多く知れば自分に合う対処法が見つかる


○炭水化物はアミラーゼが分解してくれるから、

よく噛んで唾液を出すことである程度は切除後の後遺症が軽減される


○タンパク質に関しては、筋力維持のために欠かせない栄養素だが

ペプシンが分泌されないことにより、吸収阻害が起きる

 だからこそ、積極的に摂らないといけない


○ダンピングはゆっくりよく噛んで食べること以外対処法がない


○基本的には何を食べてもいい。

 試しに、咀嚼後に食べたものを吐き出してみるとみんなぐちゃぐちゃで同じ。

 こんにゃくとか海藻とか噛んでも形状が変わらないものは

小さく刻んだりした方がいいかもしれない。


○食後の膨満感は、胃の排出機能が低下もしくは喪失したため


○切除後の便秘は水分不足が原因

 切除後は、術前よりも明らかに水分摂取量が減っている

 食間に水分摂取することにより、固形物摂取量の低下を防げる


○基本は、患者本人が自分に合った対処法を見つけていくこと


○医師が手伝えること(=処方)

消化酵素剤・整腸剤・半消化態栄養剤の処方

必ず、効果があるものではないが、希望があれば処方する

(もちろん、症状を聞いて医師から処方することが基本)


○ある程度、負荷のかかった運動をすることで、筋力低下を防ぐこと

 胃切除と腹筋運動は関係性がない

 腹筋を使った運動は、腹腔鏡や縦に開腹した人は全く問題がない

 横に開腹した人は多少の違和感があるが、運動がダメと言うことではない


◎胃を切ったことはとても辛いこと

 手を切断したり、視力を失うのと同じくらい大変なこと

でも、それを傍目から見て理解してもらえることは出来ない

わたしも(医師)自分自身胃を切ったわけではないけど、とても辛いことは分かります。

 術前と比べて、これもあれもできない・・・という気持ちではなく

 手術直後にできなかったことが、こんなにできるようになった!という

観点で生活していって欲しいと思います。



わたしの主治医の上司にあたる医師の講義

最後の医師の患者に対する思いを聞くことができただけでも

この講義に参加した意味があったと思った



ちゃちゃっとメモしたことを起こしたんで、

ちょっとわかりにくいかもしれませんが、

胃を切除した方の参考になれば幸いです。