春華編、英雄編が描かれる中で、
やはりひかりが心底隠している比呂に対する想いが、いくつか描かれていたシーンがあった。
◆【28巻】(5~7話)
高3前春、選抜甲子園大会、決勝戦。
ひかりは球場で観戦、
英雄は学校で観戦。
観戦中に、ひかりにとって親戚のおじさんであるスポーツ記者と語る中、
「そういば夏敗れた後、驚くほどアッサリしてたよな。単なる結果として、勝ち負けがあるだけで、比呂くんにとって戦ってる時が全てなのかもね。」
「さあ…」
と答えつつ、当たっていると、あの浜辺シーンを思い出すひかり。
(抜け殻の比呂を知ってるから。)
「やっぱり…来るんじゃなかったな…
比呂の試合を観に来ると、勝っても負けても泣きそうになるから。」
「ステキな事じゃないか。」
「悪いよ…」
「誰に?」
比呂が描かれている。
まずひかりが、やっぱり来るんじゃなかったと、
これは浜辺シーンを思い出した為、あの時の辛い比呂が蘇り、この決勝戦で、勝っても負けても泣きたくなると。おじさんが言った、戦ってる時が全てだと言う言葉を貰ってるし。
「悪いよ…」は、比呂の気持ちに応えれないのに、それなのに応援しに来て、泣いちゃうから。
(また春華と仲が深まってる事は知ってるから、余計泣いたら悪い女だと。)
でも泣いちゃう=それだけの思い(想い)が比呂に対してある証拠。
やっぱり無理に我慢しているひかりが何処かいると感じる。素直になれない。
ひかりと比呂の永遠テーマ。
そして見事、比呂は選抜甲子園大会、チームを優勝へと導いた。
応援して下さったスタンドに挨拶をするナイン達、比呂はひかりを見つめる。
幼なじみの糸により、意思疎通、
「優勝したぞ」と、
「おめでとう。」
(ひかり涙流す。)
またそれを、英雄はテレビを通して、二人が繋がっているモノを感じ、
ひかりの涙と、比呂の表情を目に焼き付けていた。
さ練習とグラウンドに向かう英雄、
水道で頭から濡れた。
そのシーンは、
二人の奥深くにある、本当の想いを、繋がりを、しかと感じ、目に焼き付き、ニヤっと、ただ優しく優しく、笑っていた。
こうして英雄の中で、最終章の舞台が描きだされていた。
高校3年、最後の大きな大会甲子園、
もう1度ひかりに、選ばさせようと。

