博物館・美術館見学日記 -9ページ目
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ジャパニーズ・モダン 剣持勇とその世界

松戸市立博物館で開催されている
ジャパニーズ・モダン 剣持勇とその世界 に行きました。

昨年からの全国数カ所の巡回で
最後に東京近郊の松戸にて公開になりました。

剣持勇といえば、民芸風の丸いこの椅子や
老舗の曲木家具会社「秋田木工」のスタッキングスツールが有名です。

工芸指導所におけるブルーノ・タウトや
コルビュジエのアトリエで働いていた家具デザイナーシャルロット・ペリアンやイームズなどとの交流の足跡なども展示されていて、とても興味深いものでした。

それよりも、一番の衝撃だったのは
ヤクルトのプラスチックの容器が
彼によるデザインだったなんて。。

確かに、小さい子どもの手にも持ちやすく、
大人にも持ちやすい、すばらしい造形。

しかもジョアの容器もデザインしていたのです。

こういう身近な再発見ができることは
博物館に展示を見に行く醍醐味ですよね。

展覧会図録も読み応えがあり、ぜひ手元に置いておきたい1冊ですが、
残念ながら、完売とのことでした。

いくつか巡回先を問い合わせてみたところ、
秋田市立千秋美術館ではまだ在庫があるようです。

現金書留で送ってほしいとのこと。
図録代金2000円+送料380円 です。

この展覧会を見てから読んだ本はこれ。




著者: 柏木 博
タイトル: 家具のモダンデザイン

同潤会江戸川アパートメント写真展

今日は、新宿のギャラリーでやっている
東京都内の消え行く集合住宅ばかりを追っている
写真家兼平雄樹さんの写真展に行ってきました。

いまでは跡形もなく、新しい建物に生まれ変わろうとしていますが
今日は、亡くなった友人に写真で再び会えたような
そんな気分になりました。

今日の写真展は、江戸川アパートメントの華やかなりし時代だけではなく、重機によって解体されている写真も多数作品として展示されていて、古傷をえぐられているようで重かったです。

コンクリートに隠れていた無数の鉄筋がむき出しになり、
まるで人間の毛細血管のように見えました。

兼平さんは、都内に残る同潤会アパートに
実際に住んで、黙々と写真を撮っています。
住人でないと見えて来ないような視点のものが多い。

建物が壊されると聞いて、ポッと写真だけを撮りにくる
他の多くの建築写真家の作品とは
大きく異なるところです。

兼平氏のHP
http://www.apartment-photo.gr.jp/text201.html

江戸川アパートメントの暮らしの様子がよくわかるおすすめの1冊。
写真はもちろん兼平氏によるものです。





著者: 内田 青蔵
タイトル: 消えゆく同潤会アパート 同潤会が描いた都市の住まい・江戸川アパートメント
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