最近アナログLPレコードが脚光浴びていてTVでもしばしば取り上げられていますが、パチパチノイズ、針飛びが懐かしいとか表面的な事ではなく本質的なレコードの音について個人的な考えを述べてみたいと思います。
1.レコードの音
レコードはマスターテープからカッティングマシーンで電気→機械変換、スタンパーによるプレス、カートリッジで機械→電気と色々トランジューサー変換を経て製作されるのでマスターテープからの音質劣化は自明の理です。製作工程には手を出せないので製作されたレコードに刻まれた情報を出来るだけ引き出そうと再生装置をブラシュアップしてレコードの音を出したいと色々試行の日々です。
但し同じタイトルのレコードでも海外製、日本製等製作時期、場所によって特に最初に製作されたオリジナル盤との音質差があるので比較試聴してみました。
2.オリジナル盤との比較試聴
比較試聴するのは個人的に好きなジャズレコードの1枚の米Progressiveレーベルの「George Wallington Quintet at the Bohemia」です。
<Orijinal>
<Prestegeからのリイシュー盤>
<日本ビクター、スイングジャーナル選定ゴールドディスク盤>
<テイチクからの別テイク盤>
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試聴装置はMONO専用システム(だいぶ前にアップ)で、アームはJELCOのロングアーム TK-950L、カートリッジはZYXのMONO用Ultimate MONO。
<試聴結果>
やはりオリジナル盤が圧倒的にすばらしく(誰でもわかるレベルだと思います)、オリジナル盤に共通している音圧が高く、tp,asのビビットな音の差は明白です。
音質差は画像順で日本ビクター製は低温ブースト等の音作りの意図が見えます。
テイチク製の別テイク盤はレコード化を意識していない録音と思われますが異なるアドリブソロが聴けるのが別な楽しみだと思えます。
レコードの復権は喜ばしい事で色々な楽しみ方(ジャケット、オリジナル盤収集等)が出来ますが、個人的には再生装置のブラシュアップ、オリジナル盤および相当盤を収集しレコードの音を楽しみたいと思ってます。
只再生装置(特にカートリッジ)、オリジナル盤の高騰化が激しいのが困りものですね。