10月23日月曜日
妻に「今日中に必ず病院行って!」と言われたのだが、まだどこに行くか決まっていない。
逆流性食道炎なら、消化器内科。狭心症or心筋梗塞なら循環器内科。
出勤途中の電車の中で、どちらも診療科目にある病院を探していくと、職場隣のクリニックにあるじゃないですか!
何年か前、勤務中嘔吐が止まらなかったので、受診した職場隣のクリニックがまさに
消化器内科・循環器内科どちらも診療科目に入ってる!
終業後に診てもらうことにしよう。
ただこの日はデスクワークにもかかわらず、午前中から胸の痛みが2回出て我慢も出来ない痛みでもあったので、
予定を変更して、お昼休みの12:30頃クリニックを受診。
症状を説明し逆食性食道炎だと思うと伝えると、
先生より「逆食と心筋梗塞の症状は似てるんですが、今の問診じゃどちらの可能性もあります。とりあえず検査をしてみましょう」
問診が終わると心電図とレントゲンを撮影する。
心電図の測定中、看護師に呼ばれた先生が慌てて入ってくる。
看護師と一緒に心電図の取り付け位置に問題がないことを確認。
機器が古いから確認しているのかな?なんて思ってたんだけど。
先生「一応レントゲンも撮っておきましょう」
明らかに診断が確定した口ぶり。
検査後診察室に呼ばれる。
心電図の結果を見せられ、「通常ならこの波形は上に出ますが、ここは下向きですよね。これは明らかに異常なので、紹介状を書くから救急車で大病院に向かって下さい」とのこと。
先月の人間ドックでは問題は指摘されなかったんですがと伝えてみたものの、
「私の悪い予感が当たれば、今日から即入院ですね。」と先生談。
うひょー!職場に戻る前提で出てきたので、貴重品も最低限しか持っていない。
徒歩2分で職場に戻れるので、戻っても良いかクリニックに確認したところ、これ以上動いてはいけないと。
今さっきまで歩いてクリニックにきたのに、救急車へは車椅子での移動になります。
ひとまず妻と会社に連絡を入れて事情説明。救急隊の到着を待つ。
そういや5ヶ月前に職場の人が失神したことがあって救急車で運ばれたとき、自分が付き添いで病院へ向かいました。
その時に初めて救急車に乗ることが出来たんですが、1年に2回も、しかもまさか自分が運ばれるなんて思ってもみなかったよ。
救急隊が到着。
もちろん何の問題もなく歩けるんだけど、クリニック入口に用意された車椅子に乗る。
車椅子に乗りエレベーターを使って1Fへ。
1Fでベッドに乗り、救急車の中に収まる。
救急車の中では、自分の名前・住所を名乗り、身分証明書(運転免許証)を提示。
現在の状態の説明から、既往歴はあるか、服用中の薬はあるか、通院している病院はあるか、家族には連絡したか等、
救急車に乗ったことがある人は分かると思いますが、結構事細かいことを聞かれます。
自分は意識がハッキリしているので全て答えられますが、通常答えられないような状況であれば、
付き添う人が答えるのだと思います。
通常ならこの後搬送先を決めるのにあらゆる病院に電話するのですが、
自分の場合は既にクリニックの先生が手配をしてくださったおかげで、
一通りの確認が終わったあと、13:42出発で大病院へ直行。
大病院までは10分もかからず到着。
ここからはまさにドラマ救命病棟24時さながらの現場。
救急の入り口から入って、「1・2・3」の掛け声でベットへ移されると思いきや、
自分は自力で移動。笑
入口に近いカーテンで仕切られた処置室で、心電図とレントゲン、採血等一通りの検査を行いしばし待機。
自分以外にもたくさんの緊急搬送者が運ばれてくるが、周囲音を聞く限りでは切迫した様子もなくひとまず重篤患者はいなさそう。
スタッフはみな落ち着いて手際よく動いたのが、とても印象的でした。
検査結果待ちのそんな中。迫りくる尿意との戦い。
午前中に胸が痛みが出た時、逆流性食道炎だと思って胃酸を薄めるべく、必要以上に白湯を飲んでたからね。
クリニックに行く前にトイレに行ってはいたんですが、2時間ももたず。
恐る恐るトイレへ行けるかと聞いてみると、やはり尿瓶に出してくれとのこと。
ひゃぁー、マジか。ここで初体験の尿瓶かー。
一旦断るも猛烈な尿意には勝てるはずもなく、意を決して尿瓶を申し出る。
こんなときにありがたいのが、男性看護士。
この病院、結構男性スタッフが多いじゃないですか。
介添えを申し出されましたが、拒否!そんなの自分で出来るわい!
恥ずかしながら男性看護士の前で用を足す。
身体を捻って尿瓶に用を足していく。
恐らくペットボトル500mlぐらいはあるであろう、大量の尿。
「結構我慢されてたですね」だって。
じゃがぁしいわい。笑
こうなればもう恥ずかしいことはありません。
程なくして尿意の第2波がやってきたので、今度は我慢せず女性看護士に尿瓶貸し出しを申し出る。
この短時間で俺も成長したな!
2回目はそれほど出なかったけど、恥ずかしくもなく女性看護師に尿瓶を渡すことが出来たよ。笑
そうこうしている間、緊急搬送されて1時間も経たないうちに、担当医師が検査結果の説明にいらっしゃる。
循環器内科の医師です。
今のところ検査結果を見る限り、血管が詰まって心筋梗塞が発症した可能性があるとのこと。
このまま即入院で水曜日に手術して、術後問題なければ金曜日あたり退院かなと。
・・
そこで先生へ詰問。
「今週末の日曜日の朝から飛行機で出雲大社へ旅行に行くんですが、行っても問題無いですよね?」
これはもう同意を求めるレベルで聞いちゃいましたが、行けなくもないけど、もちろんお勧めしないとのこと。
温泉も入れませんよと。
当たり前だよね。行けるよなんて、これっぽっちも思ってなかったけど、
痛みが出た時点で病院行っとけば良かったなと後悔。←今更か、痛みが出た時点でとっとと行けや
それよりも事の重大さが分かっていない自分はドアホだよね。
自分自身よりも旅行の心配をしているのだから。笑
治療方針が決まったところで、妻へ連絡。
このまま入院が決まったので、なるべく早く病院へ来て下さいとlineで伝える。
自宅からこの病院までは車でおよそ1時間。
程なくして、救命救急の病棟に移動。
移動先は4階の南病棟で、病室はナースステーション前のICUです。
俺ってそんな重症者なの?
間違いなく傍から見たら一番若くて元気な患者なのに。
15時頃病室に到着。
生まれて初めて寝ながら病院内を移動。
周りを見る余裕もなく、真上をみながらだったので、
何処をどう移動しているのか、全く分からないまま移動完了。
いつもならベットで移動する患者を見ている側なのに、俺が運ばれている始末。
情けない。。。
16時半頃、妻到着。
医師と妻と私の3人でカンファレンス室で、今回の件について医師から説明。
診断結果は不安定狭心症。要するに心筋梗塞の一歩手前でした。
心臓の筋肉に栄養を送る血管=冠動脈が詰まって胸の痛みが出ていたと。
痛みが引いたのは、何かのきっかけで血流が再開して痛みがなくなるとのこと。
心筋梗塞の血液検査で用いられるがトロポニンTというタンパク質。
通常であればこの値の正常値は0.014ng/mL以下。
対して自分の値は0.1ng/mL以上と7倍以上の高数値。
これが高値というのは、心筋細胞の壊死があったことを意味するそうです。
治療法はカテーテルによる手術。
明後日水曜日にカテーテル検査して、金曜日にカテーテル手術を行うとのことでした。
ひと通りの説明が終わり、手術同意書には自分がサインして、妻から着替えを受け取り、18時前には妻と別れる。
その後病室に戻り、整ったところで夜ご飯です。
お昼ご飯を抜いてたからめっちゃ腹減ってたー
なんだけど、病院食なので量が少ない。
まー仕方ないかと思いつつ食べてみると、思ってたよりも薄味ではなくちゃんと味が感じられるではないですか。
こんな時こそ咀嚼回数を増やしてお腹満腹しなくちゃと、時間をかけて食事をする。
その夜は採血して睡眠剤をもらって、22時頃眠りにつく。