2月19日から東京文化会館 大ホールにて

二期会によるオペラ ”リゴレット”の公演が行われます。


それに先がけて、女子クラ部さんの案内で

ゲネプロを鑑賞さて頂きました目




指揮者は、注目度が高い


アンドレア・バッティストーニ


(パンフレットにも、大きく取り上げらていますよ~)




二期会通信でも特集がくまれています♪






(二期会通信より)


ヴェルディの大作”リゴレット”は人気が高く

使用されている曲も

有名なカンツォーネ

音譜 女心の唄 


を筆頭に


音譜 この女も あの女も

音譜 慕わしい人の名は


など、どこかで聞いたことがある旋律が

多くあるのも高い人気の証拠でしょうか。


けどストーリーと言えば


呪い


がテーマ。


人の裏側それとも本心を見ることができる

ちょっと恐ろしくそして悲しい物語。


今回のオペラは他にもみどころが!

それはパルマ王位歌劇場との提携公演ということで

パルマ王位歌劇場伝統の舞台となっています。


見どころ聞きどころを思い浮かべるだけども

ワクワク度の高い今回のオペラですよ~


さてさて、バッティストーニが登場しオペラの始まりクラッカー


短い前奏曲でスタートするのですが

管楽器トランペット、トロンボーンの

付点音符の演奏が、とっても不気味。

オペラのテーマでもある【呪い】を想像させます。


けど幕が上がると一転、華やかな舞台に。

思わず”うわぁ~~!!華やか!!

と声が出そうになりました。


マントヴァ公爵の宮殿の大広間。

赤が貴重となっていて、それだけでも華やかですが

演じている方々の衣装も色鮮やか。

ぶらあぼさんのサイトでは、GPの時の画像がたくさんアップされているので、

ぜひぜひ 見て下さい。


★ ぶらあぼ GPレポート ★


このオペラの原作は、1832年頃に書かれた

ヴィクトリア・ユーゴーの”国王はお楽しみ”

この時代の王宮では、

このような華やかな舞踏会が日々行われていたのでしょう・・・


そして、そんな舞台に必須なのが色男。


リゴレットでは、好色男マントヴァ公が、

あちこちに手をだすことで悲劇が起こってしまいます。

今回の公演(2月19日・21日)では

このマントヴァ公を長身の古橋郷平が演じています。

好色男には、ピッタリと思ったのは私だけ!?

20日と22日の公演では

山本耕平さんが演じるのですが、こちらも好色男というイメージにピッタリ。

是非見てみたい~!!


タイトルにもなっているリゴレットは、

オペラの主人公としては当時異質の

「せむし」という肉体的欠陥をもち、

宮廷で主君や廷臣たちに奉仕しながらも

笑いやおふざけで人々を嘲笑しては、うらみを買っている道化者。

主役と言えば英雄的な存在が常識だった時代に、

ヴェルディは、新たな主役像に挑戦した作品となっています。

そのため当時、上演までに多くの関門があったようですが・・・

結果的には、代表作となるほどの大ヒット。

さすがヴェルディですね


今回は、このリゴレットを上江隼人さんが演じていましたが、

宮殿での道化としての存在やジルダの父親の一面、

どのシーンをとっても適役で、ブラボーでした。


またリゴレットの一人娘ジルダは佐藤優子さん。

好色男マントヴァ公を一途に思う気持ちを

ソプラノで歌う声が、とっても切なく響いてきました。



そんな出演者を盛り上げていたのが、

今回の指揮者”バッティストーニ”でした。

二階席から鑑賞していたので、バッティストーニの指揮振りを

全編通じて見ることができたのですが、

とっても躍動的に指揮をされていて、

ついつい見入ってしまいました。

曲の表情に合わせて、全身使っての大きな動きや

写真でよく見かける、両手を振り上げる様子は、

オーケストラの人たちを、より曲にのめりこますものだったように思います。

そこから生まれる演奏は、命が吹き込まれたようで

オペラ歌手の一員としての役割を果たしているかのようでした。

バッティストーニが、このオペラに先がけて講演会を行っていたのですが、

その場で、


~オーケストラは歌手のカラオケではないのです!
 音楽は、言葉が語りきれないものを、 いかに語るかということが重要なのです。~

という話をしていたそうです。

まさしく、その言葉がぴったりの指揮だったように思います。

アリアや二重唱、四重唱どれをとっても伴奏という位置づけでなく、

オケパートが唄っているように表情豊かでした。


また・・・

第1幕の最後 リゴレットが呪いの言葉に恐れ幕が降りるシーン

第2幕の最後 リゴレットが復讐を誓うシーン

第3幕の嵐のシーン

のバッティストーニの曲作りと指揮での盛り上げ方は必見です。

舞台とともに指揮の様子を見たいものです!


女子クラ部のレポートより → ★☆★ バッティストーニ特集 ★☆★

(こちらに、その時の様子が詳しく書かれています!)


このオペラあまりに見どころがいっぱいで、

語りつくせないのですが、

ラストでのリゴレットが衝撃を受けるシーンは

人生を呪わないではいられないのでは・・・

涙なしでは見られないような、悲劇で幕をとじます。


とても残酷なストーリーですが、

ヴェルディの音楽と舞台セットで

陰と陽の二面をたっぷり楽しめるオペラでした。


素敵な時間をありがとうございました。