自転車をこいでいた。いつも通り、片耳にイヤホン。聞くのは引き寄せの法則、成功談、そして大好きな創作アニメチャンネル。
ふいに、脳裏にイメージが飛び込んできた。
夏の朝。日差しがカーテンの隙間から入ってくる。冷房が効いている。心地よい。
ベッドの中。白いシーツ、タオルケット、大きい。私が大の字になって寝転がって、身じろぎをして。目を閉じて、夢と現の間を行ったり来たり。
気持ちよさそう。ああ、本当に幸せなんだなと、私はわたしを見下ろす。
そこへ、声が降ってきた。
声「おい!一年で十二億が十一億になってるやんけ!!どないなっとんねん!!」
ベッドの女「うーん・・・それには・・・ふかい、ふかいわけ・・・が・・・(むにゃむにゃ・・・)」
声「ほー、俺を納得させられるほどの、ふっかーい!!理由があるんか!いうてみ!!」
ベッドの女「うーん・・・」
私は慌てる。こ、この問いかけにはまじめに答えないと。ええい!イヤホンが邪魔!!イヤホンを取って、ケースにしまって、自転車をこぎながらも意識の一部がベッドの上の女に入り込んだ・・・
私「おちつい、て・・・理由は、ある・・・」
声「おう、聞いたるわ!パンナコッタにべこちゃんのマジパンを入れてやるくらいに!!」
・・・なにそれ。パンナコッタは牛乳寒天・・・
私「500万は、秩父のお寺の・・・補修工事・・・500万円は、待〇山○○様・・・。500万円は・・・いろんな保護動物施設に・・・1900万円は、私のローン返済・・・350万円はお母さんに返済・・・」
声「3800万やな・・・」
私「退職金と最後のお給料は・・・役所の交通課に、道路補修とかの・・・きふ・・・ホームレスの保護支援施設に大体三千万円・・・」
声「でかくでたな。」
私「人は、労働することで生きていける・・・そうなるような道をたてられたらいい・・・」
声「・・・」柔らかくなった
私は寝返りを打つ。
私「あと、ハーレイのトライクと、日産のオーラ買って…」
声「おい、おーい、寝るんやない!後、それだって大体1500万円くらいやろ!」
私「・・・後は児童養護施設と子供食堂に毎月一万円ずつ寄付で大体月53万円。あとはわたしが使ったクレカの支払いとか・・・」
声の主がため息をついたのがわかった
私「ふああ・・・後ユニセフと赤十字と、兄ちゃんが入った福祉施設にも寄付したにゃ・・・それからIPS細胞の医療研究の帰還に・・・後で毎月五万円寄付予定・・・」
声「・・・・・・・・・これからどうするつもりや?」
私「自分用の、贅沢な買い物はぜんぶおわった・・・これからは毎年、大体800~1000万円を定期的に消費しつつ、投資で寄付金を賄って・・・」
というような会話を二時間近くもっと詳しくしていた・・・そして、イヤホンを再びしていたら・・・
イヤホンから声。
「〇〇さんが自分を整えるために」
はい!!!?なに、っ混線!!?でも私の名前だ。私がここにいることを誰が知って・・・AIアプリか?!
アプリに聞いたら、何も言ってないとのこと・・・こわ!でも奇跡っぽい!