20年位前だろうか、イトコが持っていた「新しい単位」という本にハマった。
 
見ていたブログに登場して、久し振りに思い出した。

マニアックだと思っていたので、知ってる人がいたんだ!と思ったが、
 
調べるとベストセラーだったらしい。
 
しかしながら、新しい単位とは何ぞや?と思う人もいると思う。
 
印象に残っているのは、違和感を表す単位「スクーター」。
 
お盆にお坊さんがスクーターで檀家を回っている姿に由来し、それが基準の1St。
 
比較して、もっと強い違和感があったら、5Stなどと使用する。
 
そんな感じで、ゴージャスさの単位は、Pnp(パイナポー)。
 
うろ覚えだが、
 
親不孝の単位に(学ランの中に)「赤ティー」なんかもあったと思う。
 
 
当時、私とイトコがオリジナルで使った単位が、
 
悲壮感を表す「アッピ」。
 
安比高原での野外ライブに由来する。
 
楽しみに参加したライブだったが、
 
私たちの席(というか立ち見)は、山のずっと上の方で、
 
ステージは遠く小さく、夏なのに雨風が寒く、
 
数万人の頭と、近くでイチャついているカップルしか見えず、
 
終了後、広大な駐車場で車の場所が分からなくなり、
 
風雨の夜に冷えた体を宿で温めたかったが、
 

ライブ需要でようやく予約した宿は、

 
「葬式でみんな出かけた」と留守番の婆さんしかいない寂れた民宿で、
 
湯は恐らく前の晩のまま、ぬるく汚れが浮いており、
 
夕食も出なかった。
 
 
しばらくは、大好きだったはずのアーティストの曲を聴いても、
 
暗い気持ちになるくらいのトラウマが残った。
 
その後、悲壮感を表すときに、イトコと「何アッピ?」という会話したが、
 
基準となる、安比高原を超えた出来事は、
 
その単位を使っていた当時では記憶にない。