英語に血を通わす
魔裟斗さんのYouTubeを見た。
タイに家族旅行。
良い家族だ。すごいなぁ。かっこいい。
息子さんのエイト君が英語を話している場面が出てきます。6分くらいからです。7歳くらい。おそらくインターナショナルスクール的なところで教育を受けているんだと思う。
タイのホテルでルームツアーをしているんだけど、この英語がすごかった。
発音が綺麗なのはもちろんなんだけど、すごいと思ったのはそこではない。
例えば洗面台を指しながら、
This is the place that you wash your hands with soap.
と言う。
(文法的にはwhereなんでしょうけど)そんなことはどうでもいい。
「ここは石鹸で手を洗うところだよ」と言いたくて、それがそのまま英語になって出てきている。
トイレを見せながら、
You think it’s a shower room? No, but it’s a toilet.
とも言っている。
覚えた英文を喋っているんじゃなくて、見ている人に「シャワールームだと思った?違うよ。トイレだよ」と、その場で話しかけている。
鏡のところでは、
This, you can see your face.
と言う。
mirrorという単語が出てこなかったのかどうかは分からない。そんなことはどうでもよくて、分からなければ「顔が見えるやつ」と言う。
これができる。
息子にも見せてみた。
息子も、
「すごい」
という感想。
そう。すごいんだよ。
わかるらしい。その違いが。
言語頭の中身が違う。
息子の場合は、
「言いたいことがある→英語を考える→喋る」
という過程がある。
エイト君は、
「言いたいことがある→英語」
この差はでかい。黒部ダムくらいでかい。
幼い頃から英語を大量に浴びつつ、使っている子だとすれば、やっぱり違うんだろうなと思う。
触れてきた英語の量と質が違う。
ネイティブと第二言語学習者の差というのも、こういうところにあるんだろうなと思う。
最近の息子は毎日のNativeCampをやっています。
負荷も少し軽くなってきている様子。
もちろん、学習負荷が軽くてはいけないのですけど、心理的負荷は軽い方が良いですね。
Daily Newsの記事を聞いて、質問に答えて、音読して、その後は記事に関連した質問に英語で答える。
最近は先生との会話もかなり増えてきた。
テニスの話をしたり、3Dプリンターで何を作ったのか聞かれたり、犬を飼うなら何がいいとか、旅行ならどこへ行きたいとか。
当然、答えなんて準備していない。
だから、
Just wait, please.
と言って一生懸命考えていることもある様子。
それでも最近は、知っている単語と文法を使って、なんとか答えるようになってきた。
かなり来ていると思う。
ただ、エイト君を見るとまだ全然違う。
本当は僕も、息子をもっと小さい頃から順序よく英語漬けにして、こんな感じにしたいなと妄想していたけれども、できなかった。
お金もなかったし、ノウハウもなかったし、何より時間もなかった。
小さい子供に英語環境を作ろうと思ったら、親がかなり付きっきりにならなくちゃいけない。YouTubeの番組を完全コントロールしなくてはならない。
うちが幼少期にできたのは、英語塾で週一回、発音練習をさせるくらいだった。
英語をやらせ始めたのは小学校4年生くらい。学校英語を先取りするようなことを始めた。
これが結構大変だった。
このことは過去のブログに詳しく書いている。東進オンラインに助けられた。
小学生に中学校の英語を先取りさせるって、思っていたより難しい。
英語を自然に覚えさせようと思えば、とんでもない量の英語に触れさせなくちゃいけない。
でも文法で教えようとすると、今度は小学生には概念そのものが難しい。
この辺はずいぶん苦労した。
それでも少しずつ基本英文を入れて、文法をやって、音読して、三級はクリアして、
オンライン英会話を一年生から取り入れてきた。
そして今、中学2年生。夏。
ここへ来てようやく、面白くなってきた。
少しずつ、アウトプットが増え始めている。
今のルーティンはこうです。
文法は塾。
今となってはHi-STEPは効いている。
私立対策を含んでるから学校英語よりもかなり詳しい構文暗記があり、複雑な英語表現を習う。これにより、表現力が間違いなく向上する。
単に正解か不正解かだけの塾英語だときついけど、大量の基本英語に触れている状態で習うとすんなり入ってくるはずだ。
そして、学校英語は1ミリも間違わない状態で行ける。
単語学習もルーティン化できている。
DUO Selectを新しいセクションは4日かけ、復習は毎日行う。
4分の1くらい進んだら最初の方は一旦割愛すれば良いかなと思う。時間調整だね。
DUO Selectの英文を完全に覚えられたら、英検二級はもうそこまで見えると思う。
NativeCampでは、それまで覚えてきた英語を使って、自分で英文を作らなくちゃいけない。
間違える。
止まる。
言い直す。
先生に通じない。
もう一回言う。
知らない単語があれば、知っている単語でなんとか説明する。
今はこれをやってほしい。
英検のための(小学校のうちに準一とか二級とか)英検勉強をあまり急がせていない理由もここにある。
もちろん英検は取る。
準2級も取ったし、次は2級を目指している。
でも、英検2級に早く合格することが目的ではない。
それより今は、基本英文をたくさん頭に入れて、何度も口から出してほしい。
それがある程度溜まったところで、中学3年生くらいになると結構面白いことが起こるんじゃないかと思っている。
現在完了と関係代名詞が来る。
いや、一応触れてはいるんだけど、なんだろう。そういうことじゃないんだよな。
現在完了のhaveって、ただ「持っている」のhaveじゃないじゃんね。
僕はこの辺で、突然英語の神が降りてくる気がしている。
例えば現在完了を習って、
have+過去分詞
と覚えるだけじゃなくて、
「ああ、これ、今まで俺が言いたかったやつじゃん」
となる。
関係代名詞も同じ。
今までは短い英文を何個も並べていたものが、関係代名詞を使えば一つにつながる。
表現できることが突然増える。
だから、それまでに基本英文を叩き込んでおく意味がある。
文法を習ってから使うんじゃなくて、使おうとして散々困りながら使う。
言いたいのに言えない。
それを何百回も経験しておく。
そこに文法が入ってくる。
そうすると突然、「これか」となる。
僕は中3と高一でそれが突然降ってきたことを覚えている。
実際、息子にも、何故か突然来るだろう。
昨日までできなかったものが、ある時急にできるようになる。
もちろん本当は突然じゃない。
それまでやってきたものが溜まって、どこかでつながるだけなんだろう。
エイト君みたいにはならないと思う。
ネイティブにもならないだろう。僕は、ネイティブっぽい人を育てなくちゃいけないわけではない。
数学でも国語でも英語でも、結局育てなくちゃいけないのは芯の部分。
自分で考える。
分からないものを考える。
人の言っていることを理解する。
自分の考えを持つ。
それを相手に伝える。
英語だってそのための道具なんだから、発音がネイティブっぽいだけでもしょうがない。
でも、道具として使うなら、やっぱり血は通わせたい。
覚えた英文法と単語を、問題集の中だけに置いておかない。
自分の考えを乗せて、自分の言葉として使えるようにする。
息子はまだ間違いだらけ。
でも、最近は明らかに自分の頭から英語を出そうとしている。
ここからまずは半年。そして一、二年。
これを続けたらどうなるんだろう。
ちょっと楽しみだ。