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===
遠い過去、
「おとーさん!」
「わぁ!なんだ、ルクシアか。危ないぞ?」
「ごめんなさい!でも見て!お父さんからもらったものですごいの創ったの!」
「……羽根…いや、翼…とても美しいな」
「フリューゲルアーツっていうの!お父さんにプレゼント!」
「ははっ!いいのかい?」
「うん!」
「ありがとう、大事にするよ」
過去は、どうあがこうとも取り戻すことはできない。
「おかえりなさい、ヴェリタスきょ―――ヴェリタス卿!?どうなされたのですか…!」
「…ルクシア……、ルクシアが…」
「ルクシア様が…?」
たとえ、微かな希望があったとしても、それは幻想。
「未完の、聖杯…!これで、賢者の石を作り出せば…!」
「……ヴェリタス、卿…」
否、希望は絶望そのもの。すがる者を殺すもの。
だからこそ私は―――、
その絶望で、世界を新たな希望へ、導くのだ。
Last Answer.
~~~
「希望などという幻想に何故すがる?世界はもうじき全てが崩れ去る、ならば自分が生き残るために殺し合うのが人間だろう?何故確証のない望みに希望を寄せる?貴様達が勝てる見込みはないに等しいはず、何故立ち上がる…!?何故救うと断言できる…!?何故だ…!?人間は脆いはず、なのに、どうしてそこまで愚かなのだ…!?」
確かに、人間って脆いし、心も、信頼もすぐに壊れちまう。
でも、壊れた信頼は、互いの思いがあればやり直せる、どんなに砕けた心も、立ち上がる力を持てばまた何度だって蘇る…!
「希望は、必ず俺たちに力をくれる。友情も、勇気も、信頼もなにもかも!!」
「そういう道で出逢ったのが、俺達だ」
「愚かかもしれない。一時の過ちは誰だろうと犯してしまう、でもきっとやり直せる!そう望む人がいる限りは!」
「ッ!!」
ルクシアもプロムも望んでる、ヴェリタスと、もう一度やり直すことを!!こんなことをやめさせることを!
「希望は幻想に過ぎないかもしれないが、その幻想は、必ず自身に正しく降り注ぐ」
「だからこそ、諦めない!!絶対に!!」
「黙れェッ!!幻想で私を……娘を、ルクシアを救えるものかァッ!!」
「それでも救ってみせる!!この希望で!」
みんながくれた力で!!
「「託した!!遊矢!!」」
「フリューゲルアーツ――――、解放!!」
「消えろ希望!!風雅遊矢ァァアアアーーッ!!」
――――!!!
~~~
「遊矢ぁ!!」
「遊矢、さん……」
~~~
「…遊矢……」
「――消えた、消えたぞ!私の前に立つ幻想が一つ消えた!!虚像を愛することしかできない愚か者が!」
俺は、
「再び絶望せよ!そして世界の崩壊は加速する!」
雷光の空でオーバークロス―――。
「そこな二人もすぐに地獄に送って――――!?」
希望の光、これが…新たな。
「なんだ!?その輝きは!!」
「みんなが、世界がくれた希望の光だ」
そして、これから紡ぐ、世界の輝き。
「ライトニングスカイアーマード―――A.Vision!!!」
「A.Vision…だと……バカな!?希望が奇跡を得て進化したとでも言うのか!?そんな奇跡が起きるわけがない!!」
「これは奇跡なんかじゃない!」
「なに…?!」
「遊矢の思いが生んだ、絆の、希望の象徴だ!罠発動!《ギャラクシー・トランス》!墓地のギャラクシー・カオス1体を選択し、相手のフィールドに特殊召喚する!ただしこの効果で召喚されたギャラクシー・カオスをエクシーズ素材にできなかった場合、相手は2000のダメージを受ける!遊矢!」
「おう!!」
まずは、ヒカルの思い、受け取ったぜ!!
「現れろ!《ギャラクシー・カオス・ダークネスドラゴン》!!」
《ATK:4000/Rank:8/ORU:0》
「ギャラクシー・カオス、だと…!?だが、希望と称した置物が、今更なにを!」
「全くだ。絆とは重圧の塊、だが、俺もその重さに慣れてしまったようだ」
「まさか…!」
「罠発動!《エンジェル・トランス》!墓地の、シャドウ・ハルシオンを相手フィールドに特殊召喚し、相手がこのモンスターをエクシーズ素材にできなかった場合、相手に攻撃力分のダメージを与える。遊矢、行け!」
「うん!!」
これが托都の思い、兄貴として、仲間として…ありがとう。
「来い!!《機械堕天使 シャドウ・ハルシオン》!」
《ATK:3000/Rank:8/ORU:0》
「ッ…!!」
「俺のターン!ドロー!」
来た!これで…!!
「速攻魔法《パラディン・トランス》発動!エクストラデッキからホープ・オブ・ソードを特殊召喚し、ランクを二倍にする!さぁこいホープ・オブ・ソード!」
《ATK:2500/Rank:4→8/ORU:0》
「ランク8モンスターが三体…!だがその程度では《碧色の獅子》には及ばない!!」
勝てないモンスターがいないように、届かない気持ちなんてない!!
「ランク8の、ホープ・オブ・ソード、ギャラクシー・カオス、シャドウ・ハルシオンでトライアングルオーバーレイ!!」
「トライアングルオーバーレイ、だと!?」
「三体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築、トライアングルエクシーズチェンジ!!」
これが、俺たちの絆、希望、未来だ!!
「天空の鐘鳴らす熾天使、星々の天命を受け、今混沌を晴らす希望となれ!!輝け未来!!《蒼星熾天使 ギャラクティオン・ソード》!!」
《ATK:0/Rank:8/ORU:3》
「だがっ…《碧色の獅子》の効果発動!相手フィールドにモンスターが特殊召喚された時、そのモンスターを破壊し、相手に2000ポイントのダメージを与える!希望は、潰えるべき害悪だ!燃え尽きろ!」
「ギャラクティオン・ソードは、このモンスターに対する効果を全て無効にし、このターン、相手の魔法・罠を全て無効にする」
「なにぃッ!?」
これだけじゃない、希望はまだまだ限界を越える!!
「ギャラクティオン・ソードの効果発動!このモンスターのバトルの時、オーバーレイユニットが3つある場合、相手のフィールドのモンスターの攻撃力が変化する効果を全て無効にする!」
「なんだと!?」
「これで、アンタのモンスターは攻撃力が上がらず、攻撃力は0となる!」
「ギャラクティオン・ソードがバトルする時、その攻撃力は、オーバーレイユニットと全て墓地のモンスターエクシーズの数×1000ポイントアップする!」
墓地にはアイツが呼び出した三体、ヒカルのギャラクティック・カオスとギャラクティック・ヒグス、托都のネクロ・ブラッディ、俺のエア・ストリームソードの7体、そしてオーバーレイユニットは3つ。
つまり攻撃力は―――!!
《ATK:10000》
「攻撃力、10000だとォッ!!?」
「ギャラクティオン・ソードがバトルする時、相手モンスターは効果を発動できない。これでいかなる破壊耐性は無効!!」
「ぐっ…!!」
「行け!《蒼星熾天使 ギャラクティオン・ソード》!」
「《碧色の獅子》に攻撃!!」
「スターライトホープストリーム!!!」
届け!!届け!!!
「ッ…ぐあぁあああああ!!」
~~~
「やったか!?」
「すげえ、すげえよあの子供!!」
「まるでヒーローだ!」
~~~
「やった!遊矢!!」
「…いや、まだだ…!」
~~~
「ヴェリタス…もうやめよう、こんなこと。世界を壊したところでルクシアは喜ばない、むしろ悲しむはずだ。ルクシアもプロムも、やり直すことを願ってる。だから、」
「害悪風情で……私に手傷を負わせられると思っていたか」
「…!」
「……ヴェリタス…」
届いてない…。どうして、どうしてこんなに…!
「否、私に生涯傷を与えたのは人間だ。人間の醜悪なる本性に、ルクシアは殺された。全ては善意より始まった悪意よ」
「善意から、始まった…?」
「村の少年の病を治す霊薬、それを私は善意で与えた。私はあくまでも、真意で少年に完治してほしいと願った。だが、あろうことか村人は私達錬金術師を魔女と嘲り嗤い、我ら親子を追い回した」
そんな、経緯があったのかよ…。
「そして、私の代わりに村人へ向かい、必死に説得を続けた娘は、病より立ち直った少年によって火炙りにされた」
「……………」
「ヒカル……」
「ルクシアが、本当に必死だったのは分かってる」
「人々は、話を聞きもしなかった。魔女の妄言と吐き捨てた……ならば、私も愚かな者共の話は聞く必要あるまい」
だからルクシアがいくら説得しても、聞かなかったのか…。
…でも、それじゃあヴェリタスのやってることは…その村人たちと、なんの代わりのないことだ。
「それでも貴様らは私を救えると言うのならば…、ルクシアを殺した人間に、私はどうやって復讐すればいいと言うのだ!!」
「……ヴェリタス、それは…」
「分からんだろうな!!だからこそ、私はまだ立っている!!」
「《碧色の獅子》…どうして…!」
「速攻魔法《アゾットの祝福》、これにより《碧色の獅子》は破壊されない。そしてバトルが終わったことによりギャラクティオン・ソードの効果も終わる」
《碧色の獅子》を越えられなきゃ、ヴェリタスを止めることなんてできない。でも、どうすれば…。
「《碧色の獅子》の効果発動!相手モンスターのバトルが終了した時、相手モンスターを全て破壊し、1体につき1000のダメージを全てのプレイヤーが受ける!」
「でもヴェリタスにはライフの概念がない」
「そう、私だけが生き残る。私だけが正しく、私だけが支配する。その世界を創造するまで、私は負けられんのだ!!食らえ!」
これを受けたら俺たちの負け…!でも!!
「ギャラクティオン・ソードの効果も発動!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスターの効果を無効にする効果を無効化する代わり、もう一度バトルを行う!」
《ORU:2》
~~~
「だがそれでは、《碧色の獅子》の効果で捩じ伏せられ、敗北する…」
「自滅覚悟かよ!?」
~~~
「愚かなことを、死に急ぎたくば殺してやる!消え去れ、ギャラクティオン・ソードと共に!!」
《ATK:10000》
「遊矢!!」
「―――!」
――――ドォォン
「フッ………――――?!」
「まだだ…!まだ、終わってない!!」
「ホープ・オブ・ソードが!?何故!?」
「ギャラクティオン・ソードは、バトルで相手モンスターと攻撃力が同じになった場合、このモンスターをエクストラデッキに戻すことで、墓地からホープ・オブ・ソードを特殊召喚できる!」
《ATK:2500/ORU:0》
「希望、だと…!?希望で私が救えるものか!!」
「救うと決めた、この希望で!!この剣で!!」
「ッだが、攻撃力2500だろうとバトルをするのなら自滅に代わりはない…!滅びよ、希望と共に!」
《ATK:2500》
「エクストラデッキに戻ったギャラクティオン・ソードの、効果発動!この効果で召喚されたホープ・オブ・ソードがバトルする時、ギャラクティオン・ソードの効果を与える!」
「効果を、与えるだと!?…攻撃力が…!」
《ATK:0》
「希望を託す、これが俺たちの絆だ!!行け!!」
ギャラクティオン・ソードの効果、バトルする相手モンスターの効果を無効にする効果。そして、オーバーレイユニットと墓地のモンスターエクシーズの数だけ攻撃力をアップさせる効果。
墓地のモンスターエクシーズは9体!!つまり、ホープ・オブ・ソードの攻撃力は――――!!
《ATK:11500》
「バカな…!?」
「これが、希望だぁぁああッ!!ホープ・オブ・ソード!シューティングスターブレェェエエドッ!!」
「――――ぐっ、ッおぉあああああ!!」
《Veritas Monster:0》
~~~
「……終わったの?」
「…遊矢たちが、勝ったんだ」
「……遊矢たちが勝ったぁ!!」
~~~
「やったぞ!!」
「勝ったんだ!!」
「私たち助かったのね!!」
「おい見ろ!木が!」
「枯れていくわ!」
~~~
「すげえなぁ…こりゃあ、祭りだぜ」
「遊矢たちらしい」
「……よくやった、遊矢、ヒカル」
~~~
「…………」
終わった…?本当に?終わったのか…?
「…ヴェリタス……」
「…私は、…敗北したのか…?」
「………」
「………」
「!ヒカル!っ、托都?」
「ヒカルに任せておけ」
「…わかった」
ヒカルは、そっか、ルクシアの記憶も持ってる、しかも未完の聖杯。なにか、考えがあるんだろうな。
「ヴェリタス、」
「…貴様も、私を嘲笑うか……」
「そうじゃない。もう終わりだ、アンタの野望は」
「終わらない、私はまだ…!」
「記憶を持ってるから分かる、俺だって、きっとそうだから。自分を見失って、周りを傷付けることしかできない。そんなアンタも、立派な人間だ」
……ヴェリタスも、一介の人間、ってことなのか…。
「でも、誰かがいてくれて、支えてくれるなら、きっとまた、自分を取り戻すことだってできる。何度だって言ってやる。ヴェリタス、アンタはやり直せるはずだ」
「私は、人類を崩壊させ、再構築する…いわば、神に等しい……私は…」
『お父さん…』
「…!」
この声は…!!
「ルクシア……」
『お父さん…もうやめて、こんなことは。私は、お父さんにただ生きてほしかったの。みんなに分かってほしかっただけなの。世界を壊したらダメだよ…そんなことしたら、私…』
「分かっている、分かっているとも…だが、私は、許せん。ルクシアにしたことを、人類の汚れを」
『人は必ず闇を持っている、闇を克服して光に変える。フリューゲルアーツは、そのための輝き…』
フリューゲルアーツ…!じゃあまさかヴェリタスも持ってるのか!?
『その輝きはいつか、人々を導いてくれる。だって、三人はそうして闇を乗り越えてここにいるのだから』
「ルクシア…」
『お父さん…だから、もういいの。もう、いいんだよ』
「ルクシア!!」
これが、本当のルクシアの…本当の気持ち。
「………」
「ヴェリタス、下にプロムもルクシアもいる、だから――――」
「…私が間違っていたというのなら、ルクシアが蘇ることがないというのなら、ならば…私ごと、世界を粉々にする他はない!!」
「ッうわ!?」
「なんだこの揺れは!?」
~~~
「きゃああっ!」
「雪那!!」
「なにが起きてんだよ!?」
「ヴェリタス卿、まさか……」
「……行かなくちゃ」
「…!ルクシア様、危険です!中枢部に戻っては行けない!!もうじきここは――!!」
~~~
「なにをした!?」
「偽界樹はこれより爆発する」
「なっ!?」
「地中に育てられた偽界樹の根は地球の内部に張り巡らされている!偽界樹が爆発すれば、世界を砕くのは容易!私はここで死ぬのだ!死してルクシアに会いに行こうではないか!」
人類巻き込んだ自殺って、どういうことだよ!?
「っわ!!」
「ヒカル!」
「…ごめん、助かった」
「私は死して勝利する!世界は砕かれ、亡び去るのだから!」
「ッ!!」
こんなのどうやって止めるんだよ!?
――皆さん、聞こえていますか?
「その声、ルクシアか!?」
――そうです…。まもなく偽界樹の中枢部から爆発が始まります。
――始まれば最後、地球は中身から粉々に砕けてしまうでしょう。
「じゃあどうすれば!!」
――私が、未完の聖杯ごと中枢部を持って異界へ飛びます…。
――そうすればこちらの世界で爆発することはありません。
「待てよ、それじゃあルクシアは…!」
――私はもう永くは持ちません…だから、この命を、皆さんの、この世界の希望のために、使わせてください。
「ルクシア…ダメだろそんなの。ヴェリタスを救えても、ルクシアがいないんじゃダメだ。…ダメなんだよ…」
――ありがとう、本当に。でも、ルクシアが愛したこの世界を、最後に、守りたい。
――さようなら、遊矢さん。
「ルクシア!!」
「遊矢!」
「俺は、ルクシアを止めに行く!」
「………」
「爆発する中枢部だけ異界に置いてくればいいんだ。なら、ルクシアだけでも!」
誰も失いたくない、だから、守るんだ。
「お人好しがすぎるぞ、ったく」
「誉め言葉ありがとよ!」
「遊矢、任せたぞ」
「…任された!」
~~~
「ルクシア様…!!」
「くそっ!こんな異界の狭間なんて飛んでいけねえよ!!」
「みんな!!」
「…!遊矢!!」
「俺が行く、ルクシアを連れて帰ってくる!」
「…やれるのか?」
「…やるしかないじゃん!」
「……そうか。ルクシア様を、頼んだぞ」
~~~
「貴様らの目に刻み込め、この死を、これが残酷なる絶望であると!」
「崩れ始めているのか…!」
「クソッ…!」
「はは、ハハッ!永遠の別れだ!!諸君――――!?」
冗談じゃない、勝手に死ぬなど誰が認めるか。
「世界を恐怖に陥れたその元凶…たとえそれが過去の人間が産み出した悪意だったとしても、大罪に大差ない…!貴様は生きて、その罪を償え…!!」
「―――やめろ!私を殺せ!!私はルクシアの元へ行くのだ!!殺せ!殺してくれぇええ!!」
~~~
「……これで、」
「ルクシアーッ!!」
「…!遊矢さん…!?どうして!?なんで来たんですか!?」
「ルクシアを連れて帰るためだ!」
「私は…もう命がないんです、生きられないんです。だったら、この命を世界のために!」
「ルクシア!!生きたいか!!」
「えっ…?」
寿命とか、そんなのは関係ない、ただただひたすらに生きたいのか。
「教えてくれよ」
「………」
「きっとなんとかしてみせる!!だから、まだ諦めちゃダメだ!!」
「…きたいです……」
「…!」
「もっと、もっと色んなことを知りたいです!!お父さんと一緒にいたいです!遊矢さんたちに、デュエルを教えてもらいたいです…!だから、生きたいです!!」
「―――おう!!」
「!!」
「なら、戻ろう!俺たちの世界に!」
「―――はい!!」
~~~
「!見て!!」
「偽界樹が…」
「…輝いている……?」
《なんということでしょう!!世界各国で同時多発した暴動、テロは解決!そして謎のエネルギーによる建物の破壊も、ご覧ください!元通りになっています!》
《素晴らしい勇気ある少年たちを見たよ!…しかし、誰だったかなぁ?思い出せんよ》
《あれは世界を救ったヒーローだ!…でもよ、顔が思い出せねえんだ、誰だっけ?》
「世界中の破壊が全部直ったの?」
「…分解された世界の再構築……これが本当の、錬金術の力……」
すごい、でも―――遊矢たちはどこに…?
「あっ!あれ!!」
「!ヒカルさん!!托都さん!」
「………どうやら、天国ではないみたいだぜ」
「そのようだ」
二人とも、無事でよかった!でも、あんな高いところから、どうやって?
「…ところで、遊矢は?」
「遊矢は……」
「おぉーい!!」
「!」
この、声は―――!
「ただいま!アミ!!」
「おかえり!遊矢!」
Next Part2→
==================
【間話】
「エェェビジョォォオオオオオゥン!!!」
遊矢多分これくらい叫んでても辞さない。
まさかの半角40000文字越えてしまったので前後編でお届けします。
デュエルパートということで遊矢がゴリゴリの押し押しである、これだけで1ターンなんだぜ…(震え声)
さて、後編もほぼ同時公開されますので、ぜひぜひ合わせてご覧ください。
このあと1つ目の発表あるよ!!!!!
~~~
どうも、遊矢パパです!
ヒカルパパです!
ルクシアのパパです!
托都のパ―――待て、我もか。
いやぁ、ひどい面子ですなぁ!私以外ラスボスしかいませんよ!
貴方はそれに匹敵するドクズだと思うのだが…。
~~~
ブログ開設5周年記念
シリーズ主要メンバー登場!
___その舞台は、
~~~
『我が名はクシア。そして、この世界は―――――界の空』
「界の、空…」
「…そんな世界聞いたことない…」
『多重世界観によって再現された世界を、貴女方が救うのです。この、白紙のカードと共に』
遊戯王-Glorious Future
2016年7月、公開開始――!!
※深夜0時~5時までのコメントやマナー違反です。おやめください。
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遠い過去、
「おとーさん!」
「わぁ!なんだ、ルクシアか。危ないぞ?」
「ごめんなさい!でも見て!お父さんからもらったものですごいの創ったの!」
「……羽根…いや、翼…とても美しいな」
「フリューゲルアーツっていうの!お父さんにプレゼント!」
「ははっ!いいのかい?」
「うん!」
「ありがとう、大事にするよ」
過去は、どうあがこうとも取り戻すことはできない。
「おかえりなさい、ヴェリタスきょ―――ヴェリタス卿!?どうなされたのですか…!」
「…ルクシア……、ルクシアが…」
「ルクシア様が…?」
たとえ、微かな希望があったとしても、それは幻想。
「未完の、聖杯…!これで、賢者の石を作り出せば…!」
「……ヴェリタス、卿…」
否、希望は絶望そのもの。すがる者を殺すもの。
だからこそ私は―――、
その絶望で、世界を新たな希望へ、導くのだ。
Last Answer.
~~~
「希望などという幻想に何故すがる?世界はもうじき全てが崩れ去る、ならば自分が生き残るために殺し合うのが人間だろう?何故確証のない望みに希望を寄せる?貴様達が勝てる見込みはないに等しいはず、何故立ち上がる…!?何故救うと断言できる…!?何故だ…!?人間は脆いはず、なのに、どうしてそこまで愚かなのだ…!?」
確かに、人間って脆いし、心も、信頼もすぐに壊れちまう。
でも、壊れた信頼は、互いの思いがあればやり直せる、どんなに砕けた心も、立ち上がる力を持てばまた何度だって蘇る…!
「希望は、必ず俺たちに力をくれる。友情も、勇気も、信頼もなにもかも!!」
「そういう道で出逢ったのが、俺達だ」
「愚かかもしれない。一時の過ちは誰だろうと犯してしまう、でもきっとやり直せる!そう望む人がいる限りは!」
「ッ!!」
ルクシアもプロムも望んでる、ヴェリタスと、もう一度やり直すことを!!こんなことをやめさせることを!
「希望は幻想に過ぎないかもしれないが、その幻想は、必ず自身に正しく降り注ぐ」
「だからこそ、諦めない!!絶対に!!」
「黙れェッ!!幻想で私を……娘を、ルクシアを救えるものかァッ!!」
「それでも救ってみせる!!この希望で!」
みんながくれた力で!!
「「託した!!遊矢!!」」
「フリューゲルアーツ――――、解放!!」
「消えろ希望!!風雅遊矢ァァアアアーーッ!!」
――――!!!
~~~
「遊矢ぁ!!」
「遊矢、さん……」
~~~
「…遊矢……」
「――消えた、消えたぞ!私の前に立つ幻想が一つ消えた!!虚像を愛することしかできない愚か者が!」
俺は、
「再び絶望せよ!そして世界の崩壊は加速する!」
雷光の空でオーバークロス―――。
「そこな二人もすぐに地獄に送って――――!?」
希望の光、これが…新たな。
「なんだ!?その輝きは!!」
「みんなが、世界がくれた希望の光だ」
そして、これから紡ぐ、世界の輝き。
「ライトニングスカイアーマード―――A.Vision!!!」
「A.Vision…だと……バカな!?希望が奇跡を得て進化したとでも言うのか!?そんな奇跡が起きるわけがない!!」
「これは奇跡なんかじゃない!」
「なに…?!」
「遊矢の思いが生んだ、絆の、希望の象徴だ!罠発動!《ギャラクシー・トランス》!墓地のギャラクシー・カオス1体を選択し、相手のフィールドに特殊召喚する!ただしこの効果で召喚されたギャラクシー・カオスをエクシーズ素材にできなかった場合、相手は2000のダメージを受ける!遊矢!」
「おう!!」
まずは、ヒカルの思い、受け取ったぜ!!
「現れろ!《ギャラクシー・カオス・ダークネスドラゴン》!!」
《ATK:4000/Rank:8/ORU:0》
「ギャラクシー・カオス、だと…!?だが、希望と称した置物が、今更なにを!」
「全くだ。絆とは重圧の塊、だが、俺もその重さに慣れてしまったようだ」
「まさか…!」
「罠発動!《エンジェル・トランス》!墓地の、シャドウ・ハルシオンを相手フィールドに特殊召喚し、相手がこのモンスターをエクシーズ素材にできなかった場合、相手に攻撃力分のダメージを与える。遊矢、行け!」
「うん!!」
これが托都の思い、兄貴として、仲間として…ありがとう。
「来い!!《機械堕天使 シャドウ・ハルシオン》!」
《ATK:3000/Rank:8/ORU:0》
「ッ…!!」
「俺のターン!ドロー!」
来た!これで…!!
「速攻魔法《パラディン・トランス》発動!エクストラデッキからホープ・オブ・ソードを特殊召喚し、ランクを二倍にする!さぁこいホープ・オブ・ソード!」
《ATK:2500/Rank:4→8/ORU:0》
「ランク8モンスターが三体…!だがその程度では《碧色の獅子》には及ばない!!」
勝てないモンスターがいないように、届かない気持ちなんてない!!
「ランク8の、ホープ・オブ・ソード、ギャラクシー・カオス、シャドウ・ハルシオンでトライアングルオーバーレイ!!」
「トライアングルオーバーレイ、だと!?」
「三体のモンスターで、オーバーレイネットワークを構築、トライアングルエクシーズチェンジ!!」
これが、俺たちの絆、希望、未来だ!!
「天空の鐘鳴らす熾天使、星々の天命を受け、今混沌を晴らす希望となれ!!輝け未来!!《蒼星熾天使 ギャラクティオン・ソード》!!」
《ATK:0/Rank:8/ORU:3》
「だがっ…《碧色の獅子》の効果発動!相手フィールドにモンスターが特殊召喚された時、そのモンスターを破壊し、相手に2000ポイントのダメージを与える!希望は、潰えるべき害悪だ!燃え尽きろ!」
「ギャラクティオン・ソードは、このモンスターに対する効果を全て無効にし、このターン、相手の魔法・罠を全て無効にする」
「なにぃッ!?」
これだけじゃない、希望はまだまだ限界を越える!!
「ギャラクティオン・ソードの効果発動!このモンスターのバトルの時、オーバーレイユニットが3つある場合、相手のフィールドのモンスターの攻撃力が変化する効果を全て無効にする!」
「なんだと!?」
「これで、アンタのモンスターは攻撃力が上がらず、攻撃力は0となる!」
「ギャラクティオン・ソードがバトルする時、その攻撃力は、オーバーレイユニットと全て墓地のモンスターエクシーズの数×1000ポイントアップする!」
墓地にはアイツが呼び出した三体、ヒカルのギャラクティック・カオスとギャラクティック・ヒグス、托都のネクロ・ブラッディ、俺のエア・ストリームソードの7体、そしてオーバーレイユニットは3つ。
つまり攻撃力は―――!!
《ATK:10000》
「攻撃力、10000だとォッ!!?」
「ギャラクティオン・ソードがバトルする時、相手モンスターは効果を発動できない。これでいかなる破壊耐性は無効!!」
「ぐっ…!!」
「行け!《蒼星熾天使 ギャラクティオン・ソード》!」
「《碧色の獅子》に攻撃!!」
「スターライトホープストリーム!!!」
届け!!届け!!!
「ッ…ぐあぁあああああ!!」
~~~
「やったか!?」
「すげえ、すげえよあの子供!!」
「まるでヒーローだ!」
~~~
「やった!遊矢!!」
「…いや、まだだ…!」
~~~
「ヴェリタス…もうやめよう、こんなこと。世界を壊したところでルクシアは喜ばない、むしろ悲しむはずだ。ルクシアもプロムも、やり直すことを願ってる。だから、」
「害悪風情で……私に手傷を負わせられると思っていたか」
「…!」
「……ヴェリタス…」
届いてない…。どうして、どうしてこんなに…!
「否、私に生涯傷を与えたのは人間だ。人間の醜悪なる本性に、ルクシアは殺された。全ては善意より始まった悪意よ」
「善意から、始まった…?」
「村の少年の病を治す霊薬、それを私は善意で与えた。私はあくまでも、真意で少年に完治してほしいと願った。だが、あろうことか村人は私達錬金術師を魔女と嘲り嗤い、我ら親子を追い回した」
そんな、経緯があったのかよ…。
「そして、私の代わりに村人へ向かい、必死に説得を続けた娘は、病より立ち直った少年によって火炙りにされた」
「……………」
「ヒカル……」
「ルクシアが、本当に必死だったのは分かってる」
「人々は、話を聞きもしなかった。魔女の妄言と吐き捨てた……ならば、私も愚かな者共の話は聞く必要あるまい」
だからルクシアがいくら説得しても、聞かなかったのか…。
…でも、それじゃあヴェリタスのやってることは…その村人たちと、なんの代わりのないことだ。
「それでも貴様らは私を救えると言うのならば…、ルクシアを殺した人間に、私はどうやって復讐すればいいと言うのだ!!」
「……ヴェリタス、それは…」
「分からんだろうな!!だからこそ、私はまだ立っている!!」
「《碧色の獅子》…どうして…!」
「速攻魔法《アゾットの祝福》、これにより《碧色の獅子》は破壊されない。そしてバトルが終わったことによりギャラクティオン・ソードの効果も終わる」
《碧色の獅子》を越えられなきゃ、ヴェリタスを止めることなんてできない。でも、どうすれば…。
「《碧色の獅子》の効果発動!相手モンスターのバトルが終了した時、相手モンスターを全て破壊し、1体につき1000のダメージを全てのプレイヤーが受ける!」
「でもヴェリタスにはライフの概念がない」
「そう、私だけが生き残る。私だけが正しく、私だけが支配する。その世界を創造するまで、私は負けられんのだ!!食らえ!」
これを受けたら俺たちの負け…!でも!!
「ギャラクティオン・ソードの効果も発動!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスターの効果を無効にする効果を無効化する代わり、もう一度バトルを行う!」
《ORU:2》
~~~
「だがそれでは、《碧色の獅子》の効果で捩じ伏せられ、敗北する…」
「自滅覚悟かよ!?」
~~~
「愚かなことを、死に急ぎたくば殺してやる!消え去れ、ギャラクティオン・ソードと共に!!」
《ATK:10000》
「遊矢!!」
「―――!」
――――ドォォン
「フッ………――――?!」
「まだだ…!まだ、終わってない!!」
「ホープ・オブ・ソードが!?何故!?」
「ギャラクティオン・ソードは、バトルで相手モンスターと攻撃力が同じになった場合、このモンスターをエクストラデッキに戻すことで、墓地からホープ・オブ・ソードを特殊召喚できる!」
《ATK:2500/ORU:0》
「希望、だと…!?希望で私が救えるものか!!」
「救うと決めた、この希望で!!この剣で!!」
「ッだが、攻撃力2500だろうとバトルをするのなら自滅に代わりはない…!滅びよ、希望と共に!」
《ATK:2500》
「エクストラデッキに戻ったギャラクティオン・ソードの、効果発動!この効果で召喚されたホープ・オブ・ソードがバトルする時、ギャラクティオン・ソードの効果を与える!」
「効果を、与えるだと!?…攻撃力が…!」
《ATK:0》
「希望を託す、これが俺たちの絆だ!!行け!!」
ギャラクティオン・ソードの効果、バトルする相手モンスターの効果を無効にする効果。そして、オーバーレイユニットと墓地のモンスターエクシーズの数だけ攻撃力をアップさせる効果。
墓地のモンスターエクシーズは9体!!つまり、ホープ・オブ・ソードの攻撃力は――――!!
《ATK:11500》
「バカな…!?」
「これが、希望だぁぁああッ!!ホープ・オブ・ソード!シューティングスターブレェェエエドッ!!」
「――――ぐっ、ッおぉあああああ!!」
《Veritas Monster:0》
~~~
「……終わったの?」
「…遊矢たちが、勝ったんだ」
「……遊矢たちが勝ったぁ!!」
~~~
「やったぞ!!」
「勝ったんだ!!」
「私たち助かったのね!!」
「おい見ろ!木が!」
「枯れていくわ!」
~~~
「すげえなぁ…こりゃあ、祭りだぜ」
「遊矢たちらしい」
「……よくやった、遊矢、ヒカル」
~~~
「…………」
終わった…?本当に?終わったのか…?
「…ヴェリタス……」
「…私は、…敗北したのか…?」
「………」
「………」
「!ヒカル!っ、托都?」
「ヒカルに任せておけ」
「…わかった」
ヒカルは、そっか、ルクシアの記憶も持ってる、しかも未完の聖杯。なにか、考えがあるんだろうな。
「ヴェリタス、」
「…貴様も、私を嘲笑うか……」
「そうじゃない。もう終わりだ、アンタの野望は」
「終わらない、私はまだ…!」
「記憶を持ってるから分かる、俺だって、きっとそうだから。自分を見失って、周りを傷付けることしかできない。そんなアンタも、立派な人間だ」
……ヴェリタスも、一介の人間、ってことなのか…。
「でも、誰かがいてくれて、支えてくれるなら、きっとまた、自分を取り戻すことだってできる。何度だって言ってやる。ヴェリタス、アンタはやり直せるはずだ」
「私は、人類を崩壊させ、再構築する…いわば、神に等しい……私は…」
『お父さん…』
「…!」
この声は…!!
「ルクシア……」
『お父さん…もうやめて、こんなことは。私は、お父さんにただ生きてほしかったの。みんなに分かってほしかっただけなの。世界を壊したらダメだよ…そんなことしたら、私…』
「分かっている、分かっているとも…だが、私は、許せん。ルクシアにしたことを、人類の汚れを」
『人は必ず闇を持っている、闇を克服して光に変える。フリューゲルアーツは、そのための輝き…』
フリューゲルアーツ…!じゃあまさかヴェリタスも持ってるのか!?
『その輝きはいつか、人々を導いてくれる。だって、三人はそうして闇を乗り越えてここにいるのだから』
「ルクシア…」
『お父さん…だから、もういいの。もう、いいんだよ』
「ルクシア!!」
これが、本当のルクシアの…本当の気持ち。
「………」
「ヴェリタス、下にプロムもルクシアもいる、だから――――」
「…私が間違っていたというのなら、ルクシアが蘇ることがないというのなら、ならば…私ごと、世界を粉々にする他はない!!」
「ッうわ!?」
「なんだこの揺れは!?」
~~~
「きゃああっ!」
「雪那!!」
「なにが起きてんだよ!?」
「ヴェリタス卿、まさか……」
「……行かなくちゃ」
「…!ルクシア様、危険です!中枢部に戻っては行けない!!もうじきここは――!!」
~~~
「なにをした!?」
「偽界樹はこれより爆発する」
「なっ!?」
「地中に育てられた偽界樹の根は地球の内部に張り巡らされている!偽界樹が爆発すれば、世界を砕くのは容易!私はここで死ぬのだ!死してルクシアに会いに行こうではないか!」
人類巻き込んだ自殺って、どういうことだよ!?
「っわ!!」
「ヒカル!」
「…ごめん、助かった」
「私は死して勝利する!世界は砕かれ、亡び去るのだから!」
「ッ!!」
こんなのどうやって止めるんだよ!?
――皆さん、聞こえていますか?
「その声、ルクシアか!?」
――そうです…。まもなく偽界樹の中枢部から爆発が始まります。
――始まれば最後、地球は中身から粉々に砕けてしまうでしょう。
「じゃあどうすれば!!」
――私が、未完の聖杯ごと中枢部を持って異界へ飛びます…。
――そうすればこちらの世界で爆発することはありません。
「待てよ、それじゃあルクシアは…!」
――私はもう永くは持ちません…だから、この命を、皆さんの、この世界の希望のために、使わせてください。
「ルクシア…ダメだろそんなの。ヴェリタスを救えても、ルクシアがいないんじゃダメだ。…ダメなんだよ…」
――ありがとう、本当に。でも、ルクシアが愛したこの世界を、最後に、守りたい。
――さようなら、遊矢さん。
「ルクシア!!」
「遊矢!」
「俺は、ルクシアを止めに行く!」
「………」
「爆発する中枢部だけ異界に置いてくればいいんだ。なら、ルクシアだけでも!」
誰も失いたくない、だから、守るんだ。
「お人好しがすぎるぞ、ったく」
「誉め言葉ありがとよ!」
「遊矢、任せたぞ」
「…任された!」
~~~
「ルクシア様…!!」
「くそっ!こんな異界の狭間なんて飛んでいけねえよ!!」
「みんな!!」
「…!遊矢!!」
「俺が行く、ルクシアを連れて帰ってくる!」
「…やれるのか?」
「…やるしかないじゃん!」
「……そうか。ルクシア様を、頼んだぞ」
~~~
「貴様らの目に刻み込め、この死を、これが残酷なる絶望であると!」
「崩れ始めているのか…!」
「クソッ…!」
「はは、ハハッ!永遠の別れだ!!諸君――――!?」
冗談じゃない、勝手に死ぬなど誰が認めるか。
「世界を恐怖に陥れたその元凶…たとえそれが過去の人間が産み出した悪意だったとしても、大罪に大差ない…!貴様は生きて、その罪を償え…!!」
「―――やめろ!私を殺せ!!私はルクシアの元へ行くのだ!!殺せ!殺してくれぇええ!!」
~~~
「……これで、」
「ルクシアーッ!!」
「…!遊矢さん…!?どうして!?なんで来たんですか!?」
「ルクシアを連れて帰るためだ!」
「私は…もう命がないんです、生きられないんです。だったら、この命を世界のために!」
「ルクシア!!生きたいか!!」
「えっ…?」
寿命とか、そんなのは関係ない、ただただひたすらに生きたいのか。
「教えてくれよ」
「………」
「きっとなんとかしてみせる!!だから、まだ諦めちゃダメだ!!」
「…きたいです……」
「…!」
「もっと、もっと色んなことを知りたいです!!お父さんと一緒にいたいです!遊矢さんたちに、デュエルを教えてもらいたいです…!だから、生きたいです!!」
「―――おう!!」
「!!」
「なら、戻ろう!俺たちの世界に!」
「―――はい!!」
~~~
「!見て!!」
「偽界樹が…」
「…輝いている……?」
《なんということでしょう!!世界各国で同時多発した暴動、テロは解決!そして謎のエネルギーによる建物の破壊も、ご覧ください!元通りになっています!》
《素晴らしい勇気ある少年たちを見たよ!…しかし、誰だったかなぁ?思い出せんよ》
《あれは世界を救ったヒーローだ!…でもよ、顔が思い出せねえんだ、誰だっけ?》
「世界中の破壊が全部直ったの?」
「…分解された世界の再構築……これが本当の、錬金術の力……」
すごい、でも―――遊矢たちはどこに…?
「あっ!あれ!!」
「!ヒカルさん!!托都さん!」
「………どうやら、天国ではないみたいだぜ」
「そのようだ」
二人とも、無事でよかった!でも、あんな高いところから、どうやって?
「…ところで、遊矢は?」
「遊矢は……」
「おぉーい!!」
「!」
この、声は―――!
「ただいま!アミ!!」
「おかえり!遊矢!」
Next Part2→
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【間話】
「エェェビジョォォオオオオオゥン!!!」
遊矢多分これくらい叫んでても辞さない。
まさかの半角40000文字越えてしまったので前後編でお届けします。
デュエルパートということで遊矢がゴリゴリの押し押しである、これだけで1ターンなんだぜ…(震え声)
さて、後編もほぼ同時公開されますので、ぜひぜひ合わせてご覧ください。
このあと1つ目の発表あるよ!!!!!
~~~
どうも、遊矢パパです!
ヒカルパパです!
ルクシアのパパです!
托都のパ―――待て、我もか。
いやぁ、ひどい面子ですなぁ!私以外ラスボスしかいませんよ!
貴方はそれに匹敵するドクズだと思うのだが…。
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ブログ開設5周年記念
シリーズ主要メンバー登場!
___その舞台は、
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『我が名はクシア。そして、この世界は―――――界の空』
「界の、空…」
「…そんな世界聞いたことない…」
『多重世界観によって再現された世界を、貴女方が救うのです。この、白紙のカードと共に』
遊戯王-Glorious Future
2016年7月、公開開始――!!