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Answer.14「紅月の翼」



「…っ………」

「聞いていたよりずっと弱いですね。さすがは最弱」

「なん…だと…」
「もう少しまともになったら、またお相手して差し上げましょう。デュエルができるなら、ですが」
「…!?」
「そういえば、貴方のデュエルディスクはなかったのでしたね。なら、その腕を壊してしまいましょうか」


~~~


「…………」

「さぁ?まだなにかすることはありますか?所詮負け犬に、なにか考える頭があるとは思えませんが」

「所詮作り物がよく吠える。これではどちらが犬か分からんな」

だが奴の言うこともまた事実…なんとかランクアップすべきか、否か…それにあの伏せカードは一体……。

「カードを2枚伏せてターンエンド」
《Hand:2》

「エンドフェイズに、シャドウ・ハルシオンの攻撃力は500ポイントダウンし、貴方は800のダメージを受ける!」

「くっ…!」
《Takuto Life:3200》
《ATK:500》

「托都!!」

厭らしい戦術ではあるが、順当か…。
次のターンでランクアップマジックさえ引ければ……。

「私のターン!私はツーヘッドドラゴンをリリースし、装備魔法《封魔の結界術》を発動!デッキから、レベル8以下のモンスターを特殊召喚し、このカードを装備させる」

「レベル8以下のモンスター……」

「さぁ我がフィールドに現れよ!《魂土獣 ニーズヘッグ》!!」
《ATK:3000/Level:8》

来たか。厄介な効果を持っているのは事実だが…、シャドウ・ハルシオンを攻撃すればダメージから逃がすことになる。
そんなことをするような奴ではないだろうが…。

「装備魔法《封魔の結界術》は、モンスターの攻撃力を1000にする代わりに、相手へダイレクトアタックを可能にする!」

「モンスターを無視した直接攻撃だと!?」

「行け!ニーズヘッグ、ダイレクトアタック!!ニーズヘッグは相手への直接攻撃時、攻撃力を相手のライフポイントの半分アップします!」
《ATK:1000→2600》

奴の手札は1枚残っている…!
ニーズヘッグの効果でカード効果を無効にされれば、意味はない…甘んじて受け入れろと言うか…!

「ぐ…うぁぁああっ!」
《Takuto Life:800》

「托都!!」
「まずい…エンドフェイズに、あのカードの効果が発動したら…!」
「ライフは800…そんな!!」

そうだ…、奴の手札によっては俺の勝ち負けが大幅に変化してくる……。

「私は、アダマン・ストーンの発動維持コストとして、手札を1枚墓地に送ります。これで終わりですね、800のダメージを受けなさい!!」
《Hand:0》

手札を捨てた…!これで……!

「罠発動!《エフェクト・ゲート》!手札1枚を墓地に送り、効果ダメージを無効にする!」

「チッ…防がれたか。まぁ、攻撃力を削いだことだけは良しとしましょう」

《ATK:3000》
《ATK:2000》

一時の危機は脱したが、首の皮が繋がった程度。このターンでなにもできないのなら俺の負け、この引きにかかっている。

「俺のターン!」


~~~


「あなた、」

「……いたのかい」

「ええ、避難していろと遊矢に言われたから…」

「そうか…」

「…私、あなたに伝えたいことがあるの」

「………」

「いくら真実が雲隠れしたとしても、始まった関係は終わらないの。私達は遊矢の親である前に、托都の親でもあるべきだと、思っているわ」

「…しかし、」

「謝罪よりも、帰ってきたあの子に…言わなきゃいけないわね」

「………そうだな」

「どこへ?」

「言ってくるよ、私の息子の所へ」

「…言ってらっしゃい」


~~~


「……なにを引いた…?」

「…………」

…やはり、諦めることは許されないか。

「俺は、魔法カード《黒の聖風》を発動!このカードは、シャドウ・ハルシオンの攻撃力を1000ポイントダウンさせることによって、相手の魔法・罠を1枚破壊する!」
《ATK:1000》

「ここで引き当てただと!!」

「破壊するのは無論、アダマン・ストーン!!これにより、変化した攻撃力分、シャドウ・ハルシオンの攻撃力は元に戻り、効果の発動や攻撃も可能になった!」
《ATK:2000》

「さっすが!」
「よかった……」

攻撃力が多少足りないがむしろこれだけあれば十分!

「だが所詮翼のもげた天使!恐れるものなどない!」

「片翼あるならば十分だ。罠発動!《オーバーレイ・ルミナ》!自分フィールドのモンスターエクシーズのオーバーレイユニットを全て墓地へ送り、墓地に送ったオーバーレイユニット1つにつき攻撃力を二倍にする」
《ATK:4000/ORU:0》

「攻撃力を倍にだと!?」

鉄壁の牙城、崩させてもらうぞ――!

「行け!シャドウ・ハルシオン、ニーズヘッグを攻撃!トワイライトレイン!!」

「ぐっ…!おのれ…!」
《Terra Life:3000》

「ニーズヘッグを倒した!」
「やったな!」
「おう!」

やっとだ、まずは一手返したぞ…!
だが、ここで喜んでいるわけにもいかないか。まだ勝ててはいない、勝つまでは終われるものか。
勝機は見据えた、これはもう負けられんな。

「俺はカードを1枚伏せ、ターンエンド」
《Hand:1》

「さすがは。私も本気を出すべきですかね」

「今更玉を隠しているとでも言うつもりか」

「そうですね…では私も見せるとしましょうか!私のターン!!」

なにが来ようが今更、覚悟だけ固めていればそれでいい…!

「私は永続罠《リベンジ・マグナ》を発動!私の墓地のニーズヘッグ1体を、効果を無効にし、特殊召喚する!」
《ATK:3000》

「またニーズヘッグ…!」

「更にカードを1枚ドロー!私は魔法カード《元素融合-エメラルドタブレット》を発動!」

「エメラルドタブレットだと!?」

そうだ、ヒカルも似たようなカードを使ってきたが…あれとはまた違ったものか…一体…!?

「このカードは、自分フィールドのモンスター1体と手札のモンスター1体を素材に、「原始錬金(パラケルスス)」と名の付くモンスターを融合召喚する!!」

「融合…!」

「私はニーズヘッグと、手札のダイヤモンドクラッシャーで融合!!魔石より産まれし魔獣よ、その牙で世界を喰らい、終幕を下ろせ!融合召喚!現れよ《原始錬金獣 ニーズヘッグ・マグナ》!!」
《ATK:3500/Level:9》

これが奴の、真のエースモンスターか。

「ニーズヘッグ・マグナが召喚に成功した時、相手のモンスターの攻撃力を吸収する!」
《ATK:5500》

「攻撃力が!!」
「このままだと……」

「更に、ニーズヘッグ・マグナの効果!相手のフィールドにモンスターが存在する場合、このモンスターはダイレクトアタックができる!」

「モンスターがいることによって直接攻撃を可能にするモンスター…だと…!?」

そんな馬鹿なモンスターが、存在するというのか…!!

「ニーズヘッグ・マグナでダイレクトアタック!!さぁ、足掻け足掻け!!」

「罠発動!《スカーレット・カオス》!バトルダメージを0にする!」

エクストラデッキからのモンスター召喚はあくまで任意効果…!これで…!

「まだまだ!!ニーズヘッグ・マグナはダメージが与えられなかったターンのエンドフェイズ、相手ライフを半分にする!」
《Hand:0》
 
「っ!!」
《Takuto Life:400》

なんとか耐えたか…もし効果の無効化を受け継いでいたら、危なかったな…。

「ニーズヘッグ・マグナは相手のターン、効果の対象にならず、戦闘や効果で破壊されない効果がある。次のターンでどのみち……フフッ…ハハハ……」

「薄気味悪い笑いをやめろ…」

こうなれば、フリューゲルアーツで一気に……!

「……ッ…」

「……させませんよ」

「なにっ!?うっ…!!」

「フリューゲルアーツが!!」

「最早その力を使わせる気など毛ほどもない!」

なんて真似を……だが、あの距離なら取りに行く程度―――!!

「いいのですか?背を向ければ、彼の装甲の力は私が砕き潰してしまうこともできますよ?」

「な…!!」

「所詮はバリアンの神が遣わした犬。お前の力などその程度!なんならデュエルを放棄して、そこのにもう一度レーヴァテインを飾り付けでもして見せようか!?」

「ッ!貴様!!」

「ならばなにもせずにサレンダーし、未完の聖杯とフリューゲルアーツを渡しなさい。そうすれば、あの時のように命だけは助けてやろうじゃありませんか!」

どこまで侮辱するつもりだ…この男は…!

あの時、のようにだと…!!

「誰が貴様に屈するなどと!!」

「そうですね。なら、マスターに指示を受けています、この家から始め、貴方の知っている場所全てを燃やし尽くすのも悪くはない」

「ッ……それは……」

「貴方の慕っていた女性やそこの二人の記憶を少しずつ消していくのも悪くない…それでも、サレンダーしないと?」

右手を置けば、ヒカルとフリューゲルアーツを差し出すということ。だが、このまま続行すれば、失うのか、また。

夜月を二度も喪うだけではなく、遊矢やヒカルを…?
また、一人に戻るのか。

「托都、おい!!なにしてんだよ!!」
「……アイツ…」

あの頃のように、手折られたまま生きろと言っているようなものだ。

そんなことは、もう……。
それでも立たなければ、約束をされたのだから、ヒカルを…遊矢を守ると。

なのに、どうして涙が止まらない……!?
二つに一つどころではない、選択肢は一つだけだ、デュエルを続ける他はない。
じゃあどうして…!

―――私じゃなくて、ヒカルを…。

―――こんな俺みたいに役にも立たない奴でも傍にいたら、寂しくなくなるのか…?

そうか…俺は選んでしまったんだな、夜月。
アンタじゃなくて……ヒカルを選んだばっかりに。

―――さよならだよ、アンタには、誰も救えない。

……結局、なにも言えないまま、終わるのか。
アンタの言う通りだ、俺は結局のところ―――誰も、守れないままだ。

「諦めるなッ!!」

「―――!」

「…!」

「父さん……!?」

今更……!!コイツがまた…!!

「何故出てきた、早く戻れ」

「私は、もう逃げないと誓いに来た!!お前からも、父親としての責任からも!」

「黙れ!!なにを今更言いに来たところで、無駄足だ!俺は俺のことを考えることに精一杯で貴様に手を差し伸べる余裕はない!失せろ!」

どうして重要な時いつもコイツが邪魔をする…!?
一々出てきてはこのザマで、逃げないと言う前に言うことがあるだろうに…!!

「托都!!お前が私を嫌っていたとしても、そうでなくても構わない。だが、私は大事な時に居場所を作ってやれなかった。それを、遊矢やヒカルくんから教えられた」

「……」

「ただ、自念でも謝罪でもない。お前に対して家族として逃げ出さないために言いたい言葉がある」

「……しかし、」

「お前がなにを思っても構わん。だが、もう逃げんぞ。遊矢からも、托都からも!!」

逃げない――そうだ。俺は、逃げ出そうと…この男と同じことを何度も…。
この男が逃げ出さんと語るというのに、俺は…。

「ハハッ…はぁ!?なにを悠長に話し始めたかと思えば!!ちょうどいい、まずは手始めだ。貴様から始末してくれる!!」

「……私は目を、逸らすものか…!」

まさか――!!

「消え去れェェッ!!」

「父さん!!」

「――――」

「―――――!!」

――そうだ。

――言いたかった言葉。今まで、言えなかった言葉。

――夜月、俺は――――もう逃げ出さないよ。


―――必ず、父さんと母さんに会わせてやる。


「やりましたかねえ……?」

「父さん……托都……」
「………!あれは!?」

「…!何ィッ!?」


「………なんとも、ない…?…!」

「………」

「托都…?」

あぁ、やっと、やっと言えた。

「バカな…!何故?!お前がそいつを憎んでいるのは分かっている!!何故守った!?何故だ!!」

「答えは明白だ」

「ふざけるなぁ!!答えがあるのなら、一体なんだと言うのですか!?」

「確かにそうだった。だがそれは、俺が逃げ出していた証拠だ。過去に囚われたままだった俺がそう思って勝手に逃げただけのこと」

「托都……」

「答えは見えた!俺も最早逃げる理由はない。この人は、俺の父親に相違ない!それに手を出すのなら、覚悟はできているな!!」

そう、それでいいんだ。

「托都…受け取れ!!」

「!フリューゲルアーツ、リリース!!」

《Arts Release Mode Albedo》

「俺のターン!!」

「くっ!!だが、この力が私の手にあるかぎッ!?風…!?」

「托都がこう言ってんだぜ?俺だって、やらなきゃ嘘だろ!!ヒカル!受け取れ!」
「―――……」

これで重石は消え去った!!

「俺は魔法カード《紅月の翼》を発動!自分フィールドに機械堕天使が存在する時、エクストラデッキから同ランクの機械堕天使を特殊召喚する!来い!《機械堕天使 ネクロ・ブラッディ》!」
《攻撃力:2500/ランク:8/ORU:1》

「ッ!!おのれえ!!今更そんなモンスターがなんになる!!」

「俺はランク8のシャドウ・ハルシオンとネクロ・ブラッディで、レギオンオーバーレイ!!」

「あれは!!」

これこそ覚悟の翼、逃げんと決めた紅月の翼だ!!

「二体のモンスターでオーバーレイネットワークを再構築!!ダブルエクシーズチェンジ!!銀河の星屑よ、紅き月の神霊に宿り今風となりて現れろ!《機械熾天使 ルージュムーン・ハルシオン》!!」
《ATK:4000/Rank:8/ORU:2》

「……すげえ…」
「キレイ…」

「ルージュムーン・ハルシオンの効果発動!召喚成功時、相手フィールドのカード効果を全て無効にする!リュミエルブラスト!」

ニーズヘッグ・マグナの効果は、対象になった際の効果。全体に及ぶならばその効果は適用されない!

「っ…!だがそれでもこの攻撃力!突破しようがしまいが私の勝利に揺るぎはない!」
《ATK:3500》

「まだだ!ルージュムーン・ハルシオンの効果!オーバーレイユニットを全て使い、俺のライフを500までの任意の数値だけ減らすことで、減らしたライフ100ポイントにつき1回攻撃回数を増やすことができる!」
《ORU:0》
《Takuto Life:300》

命を削り、敵を穿つ。なるほど、俺らしい。

「馬鹿な!!そんな馬鹿な!!」

「ルージュムーン・ハルシオン!ニーズヘッグ・マグナに攻撃!!」

「ぐぅっ!!」
《Terra Life:2500》

これが、最後の攻撃。

「行け!!ルージュムーン・ハルシオンで、ダイレクトアタック!!ルシフェルジャッジメント!!」

「そんな馬鹿な…!私が、私が――マスタァァァアアアッ!!」
《Terra Life:0》


「……やった、のか…」

…ついに、倒したのか……。

「………」
「托都!!やったな!!」
「……あぁ」

まずは、一体…か。

「托都、」
「……約束、だからな」
「…ありがとう」
「…その言葉は全てが終わるまでとっておけ」

もっとも、言われてしまって意味がないんだがな。

「……托都…」

「……」
「父さん…?…托都?」

「……」

そうだ。俺としたことが、言ってしまった。
今まで言わないようにと努力したつもりだったんだが。

「托都、本当に………!!」
「!」

「父さん!?」
「ちょ…っ!?」

ダメだ――!この体勢は殴られ―――え?

「――!」
「おかえり、おかえり托都。10年以上…待たせてしまってすまなかった」
「………」

…ここが、本当に帰る場所だったんだな。

夜月、俺は、やっと帰れたんだ。

「ただいま、父さん…!」
「……あぁ、おかえり」

「……よかったな…!」
「うん…!」
「よーし!俺だって!!おかえり托都ー!!」

「お、おい!!うわっ!?」

ただいま、そして――さようなら、夜月。


~~~


「…マスター、テラの消滅を確認。残骸の回収急ぎます」

「分かっているとも。一筋縄ではいかんな」

「マスター?そろそろ私に出番をくださいよぉ?」

「ならばヘイル、次は頼むぞ」

「フフッ」

「だが、標的はあの男ではない」

「えぇ?」

「朽祈ヒカル…未完の聖杯を、直接奪い取れ」

「!……あぁ、お任せください、マスター」


~~~


「じゃあ、行くぞ…!」

「うん!」

この光が本当に、アーマードなら……俺に…もう一度力を…!!

「……………どう?」

「!うん!完璧だぜ!目の色、もど…った?」
「戻ったな」
「あぁそう?なのかな」

「よかった…」

…でも、いまだにリボンは見つからない。

一体どこに消えてしまったんだ?









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【あとがき】

今回の一言、「全俺が泣いた」
テラ杉田とテラ宮野。声が杉田で再生されるテラ、あぁ!それってウェル博士? 
本当に泣いてたというか、マジで、いや結構マジで。歴史的和解。さりげなく托都がまたツンデレっぽい。

事実強くてかっこいい托都はもういない!!ってなってたよ、カッコ悪さが普段の9割増しだよ!!悲しいくらいカッコ悪いよ!!
現実逃避しがちというか重要な責任から大体逃げてた今までっていうのを無自覚にも自覚してしまったが故にっていう。まさかそんな傷ごと抉るようなっていうか塩どころかドリルで抉ったというか、半分自滅というか。
まぁ結果的に「お父さんにおかえりを言ってもらいたかった」んだよ!!素直じゃねえなコイツ!!二十歳間近にしてこの反抗期である、嫌いじゃない。
ルージュムーン・ハルシオンということで、遊矢とヒカル以降久々のレギオンエクシーズでした。命を削り、敵を穿つっていうのは俺のトラウマことイグランジア戦から。本質から自虐しにいくスタイル。
…で、遊 矢 な に か し た っ け ?
ひとまず托都のお話は終いです。歴史的和解かつただの優しいお兄ちゃんになってしまった。たやた。言葉遣いが日に日に古風になって言ってるけどドン千もこれくらい普通に喋ってたからいいよね!!(よくない)最終回辺りには防人になってるやもしれない。
無事托都の話が終わったので、次はみんな分かるよね!!みんなのアイドルじゃないプロデュエリストことヒカルだよ!!苦節14話とか長すぎ。

さぁて、そろそろカオス極まってきたネ!


【予告】
Answer.15「君の手にあるもの」


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な、何故こうも衆目に晒されなければならないんだ……。

まぁまぁ、ファザコンは恥ずかしいことじゃないってヒカリが言ってたぞ?

誰がファザコンだッ!!

それにしても、托都の部屋で見つけたやつなんだったんだよ?

あ、あれはだな……手紙?

たくちゃん、手紙書くね。

誰だ今の!?

デデデデース!!


~~~


【テラ撃破後、風雅邸にて…】

「くぁーっ!!なんだかやっと、安心したよな!」
「すまなかったな、俺の案件なのに」
「気にすんなって!そういや、托都さ」
「どうした遊矢?」
「なんかスゲー会話聞いてて不思議だったんだけどさ?」
「なんの会話だ…」
「なんか……個性的だなぁって。鞘走る、とか色々?」
「あぁ、それか。いや、この前見た時代劇が面白くてな」
「時代劇!?」
「中々他人には伝わりづらいか…」
「托都が……ぶっ…!」
「そこで吹き出すか!?」
「だって面白いんだもーん!」
「バカの一つ覚えみたいに語彙力を上げたかと思ったらそんなことが」
「言うほどか!?」
「そう、バカの一つ覚えみたいに」
「バカ……」
「やっぱりバカだ
「くっ…コイツ…!やっぱりかわいくない…!!」


END