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ジェレスタ126「 水 晶 蝶 竜 の 目 覚 め 」
「負けない…私は絶対に、負けないんだから!!」
「覚悟はいいじゃない。気に入ったわ、だから本気で潰してあげる!」
このままじゃクリスタル・バタフライドラゴンだけじゃない、ラピスラズリ・バタフライドラゴンすら呼び出せない…なんとかしてあのカードとフィールド魔法を破壊しなきゃ…!!
「私のターン!!自分フィールドにレベル5以上のモンスターが存在する時、《幻想鏡 アクアマリン》は特殊召喚できる!」
《攻撃力:0/レベル:7》
「レベル7が二体…」
「私はレベル7のディープとアクアマリンでオーバーレイ、エクシーズ召喚!夜の海を漂う反射光の霊体よ、その身輝かせ希望を砕け!《魔天の幻想鏡 プリズム・ソーサラー》!!」
《攻撃力:0/ランク:7/ ORU:2》
あれが…あの人のエースモンスター?やっぱり攻撃力は0なのね。
「さぁ行くわよ!プリズム・ソーサラーの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスターのコントロールを得る!」
《ORU:1》
「うそ!?」
「これによって貴方の裏守備モンスターをいただくわ!」
そう、反転召喚ならこのフィールド魔法の効果外、つまり私はそれを狙ったのに逆手に取られた……自分でやっといてひどいミスだ……。
「なーるほど、まぁいいわ!これで貴方のフィールドはがら空き!行きなさいプリズム・ソーサラー!」
「攻撃力0で攻撃!?」
「甘いわね、プリズム・ソーサラーはバトル中、フィールド魔法が存在していれば攻撃力は2000にまで上がるの」
《攻撃力:2000》
フィールド魔法があってのデッキ…!なんて恐ろしいの…!
「アミ!!」
「…!きゃああっ」
《アミのライフ:1500》
「(まずい…このままじゃアミの体力がもたない……だが…)」
「…私はこれで、ターンエンド」
《手札:3》
《攻撃力:0》
~~~
―――ドォオン……
「まただ…!」
「一体なにが起きてるんだ…?」
「さっきから走ってばっかりだし…」
『まさか…アミさんがデュエルを?』
「えっ?」
アミがデュエル……?遺跡でのデュエルがいかに危険か、この前のデュエルで分かったはずなのに…なんでデュエルを。
「悩んでても仕方ない、行くぞ遊矢」
「う、うん」
早く行かないと、このままじゃアミが…!
~~~
「私のターン!」
なんとかして、フィールド魔法を何とかしないと…!!とにかく試せることは全部、やってみるしかないよね!
「私は魔法カード《パニック・フラッシュ》を発動!手札から光属性モンスターを二体墓地に送り、相手フィールドのカードを二枚デッキに戻す!私が選ぶのはフィールド魔法《幻想鏡の郷》とプリズム・ソーサラー!」
「させない!プリズム・ソーサラーの更なる効果発動!プリズム・ソーサラーがコントロールを得たモンスターを除外することで魔法・罠の効果を無効にして破壊する!」
「そんな!」
まずい…どうしよう、打つ手が手札にない……!だけど、モンスターを呼び出したらコントロールを取られちゃう…!!
でも、チャンスが来るまでは守りに徹するしかない。
「私はモンスターを裏守備表示でセットして、ターンエンド!」
《手札:1》
「あら、それだけ?大ピンチなのかしら」
「なんとでも言いなさい!」
「ふーん…私のターン!ならお望み通りにしてあげる!プリズム・ソーサラーの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い、相手モンスターのコントロールを得る!」
《ORU:0》
これでまたフィールドはがら空き……。
「アミ………」
「フィールド魔法が存在する今、プリズム・ソーサラーがバトルするとき、攻撃力は2000にまで上昇する!」
「……………」
ここが勝負の分かれ目、ここを防がれれば私の負け………!
「(あの子の手札は一枚、ここで、私が決める―――!!)行け!プリズム・ソーサラー!ダイレクトアタック!」
「アミ!!」
「(決まった!!)」
――ドォォォオン!!
~~~
「…!また地鳴りが…」
「今度は一体なんなんだよ、早く行こうぜ?」
「………あぁ」
なんだ、この嫌な予感は……アミがデュエルしている不安じゃなくて…別の、脅威……?
~~~
「やったぁ!私勝ったわ!!これなら…!!」
「アミ………くっ…!」
「まだよ!!」
「「!!」」
《アミのライフ:1500》
「嘘でしょ?なんで減ってないのよ!」
「墓地から《閃光獣 ガーディアンシェル》の効果を発動したの!墓地にあるこのカードを除外して、攻撃を無効。更に墓地に光属性モンスターがいるなら、私の次のターンのエンドフェイズまで相手フィールドのカード効果を全て無効にする!」
「なっ!?」
《攻撃力:0》
そう!!弱気になってたのはあくまでこのカードに誘導するためのブラフよ!あの魔法カードが失敗したらこのカードで反撃!そう決めてたんだから!!
「だ、騙したわね!?私を!」
「女の子は誰だって嘘つきなの!私も、ね!」
「ふざけた真似を…!ターンエンド!」
《手札:1》
「私の、ターン!!」
そろそろ本番!私だってやる気出していくわよ!
「墓地の《閃光獣 ウォルフ》のモンスター効果を発動!手札に光属性チューナーモンスターがあれば、特殊召喚できる!蘇れ!」
《攻撃力:2200/レベル:5》
「レベル5のモンスターを…!しかも、チューナーってことは!」
「そうよ!《閃光獣 チューンシープ》を通常召喚!」
《攻撃力:500/レベル:3/チューナー》
これでフィールドのレベルの合計は8!フィールド魔法が発動していない、今しかチャンスはないの!!
「私はレベル5のウォルフにレベル3のチューンシープをチューニング!煌めく蝶の竜、今こそ希望を天に示せ!シンクロ召喚!現れて!《煌蝶竜 ラピスラズリ・バタフライドラゴン》!!」
《攻撃力:2800/レベル:8》
「チィッ……!!」
「シンクロ召喚の素材になったチューンシープの効果で、カードを一枚ドロー!」
よし…!!これなら多分大丈夫!
「ラピスラズリ・バタフライドラゴンでプリズム・ソーサラーを攻撃!ムーンライトストリーム!」
「させるもんかぁ!!手札から《幻想鏡 バリア》を墓地に送って効果発動!モンスターの破壊を、無効にする…!!」
《ミラーのライフ:1200》
「だが、あれにはオーバーレイユニットはない、よくやったぞアミ!」
そう、コントロール奪取効果が発動できないなら、ラピスラズリ・バタフライドラゴンに怖いものはない!
「…カードを一枚伏せて、ターンエンド!フィールドに発動されたカードの効果は元に戻るわ!」
《手札:1》
「ため息出ちゃう…こんな無様に負けるわけいかないし、アンタからムカツク臭いがしてくるのよ、なに私のこと邪魔ばっかしてきて……いいわよ、やってやろうじゃない」
「……………」
なんだろう、なんだかおかしい……。
「私のターン、ドロー!私はフィールド魔法とプリズム・ソーサラーをエクシーズ素材に、ユニバースエクシーズチェンジ!」
「…!」
「来るか…」
神のカード、追い詰めれば出してくるってわかってたけど……いや、負けない!
「太陽の威光煌めかせ、今再びこの大地を終息へ焼き払え!今降臨せよ、《太陽煌神 ヒュペリオラル》!!」
《攻撃力:4000/ランク:12/ORU:1》
「なにあれ……」
「禍々しい…黒い太陽神だと……」
うそ、世界を救ってくれる神のカードが、あんな黒く染まっちゃうなんて…!!
「ヒュペリオラルの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い、相手フィールドのモンスターを一体選択し、コントロールを得る!」
「うそっ!?ラピスラズリ・バタフライドラゴンを…!」
「その通りよ!」
それだけじゃ、プリズム・ソーサラーとなにも変わらない…!!一体なにを…。
「コントロールを得たモンスターの攻撃は半分になるけど、まぁ十分よ」
《攻撃力:1400》
「…そうか、アミ!ヒュペリオラルの効果はこれだけじゃないぞ!!」
「なっ、えっ!?どういう……」
「そうよ!ヒュペリオラルがコントロールを得たモンスターは、エンドフェイズに破壊され、攻撃力分のダメージを与えるわ」
じゃあ、ダメージは避けられない…!私のライフは1500、このままじゃ負けちゃう…!
「行くわよ!まずはラピスラズリ・バタフライドラゴンでダイレクトアタック!」
「っ~~あぁああああ!!」
《アミのライフ:100》
「風前の灯ね、トドメを刺してあげる!ヒュペリオラル、ダイレクトアタック!」
「アミ…!」
信じられないよ、カードを発動しなきゃいけないのに…立てないなんて………。
遊矢たち、すごいなぁ…こんな辛い中でデュエルしてたんだもん、私だって、役に立ちたいのに…いっつも足手まといで…!
ごめんね遊矢、私立てないよ…!
「アミーっ!!」
「…!」
「しっかり!!攻撃が来る!諦めんな!!」
「遊矢……!」
そうだよ、諦めたらなにもかも終わりなんだから……私は、私は………!
「……負けられない!!罠発動!《リフレクション・チャーム》!相手の攻撃を無効にして、相手フィールドのモンスター1体のコントロールを得る!」
「な、なんですって!?」
「戻って!ラピスラズリ・バタフライドラゴン!」
《攻撃力:1400》
「よっしゃあ!」
『なんとか間に合いましたね!』
「いや、遊矢は信じてた。アミは必ず諦めないってな」
『ヒカルさん…そうですね!』
「これでヒュペリオラルの効果は発動しないわ!さぁどうするの!」
「く…!…ターンエンドよ」
《手札:1》
私のライフは100、しかも手札は1枚。クリスタル・バタフライじゃ勝てない…。
次のドローで全てが決まる…お願い蝶竜、力を貸して…!
『アミ……』
「…!」
貴方は……?
『やっとお話しできた!私は蝶竜の化身!』
蝶竜の……化身……。
『力は貸すものじゃない、与えるものでもない。二人で創りあげるもの、アミ――そうでしょう?』
…そう、力は創り上げ共に共有するもの。蝶竜、私ね、貴方に出逢えてよかった!
『――私も。さぁ、共に行こう!これが、未来へ繋ぐ新たな力!』
――――――、そう、いこう!
「…!」
「力が…」
「すげえ…暖かい…!」
「な、なによこれ…!なんなのよ!」
「私の、ターン!!私は、魔法カード《クリスタル・ムーン》を発動!自分のフィールドに蝶竜と名のつくモンスターが存在する時発動し、エクストラデッキから《クリスタル・ローズクィーン》を特殊召喚する!」
《攻撃力:0/ランク:4/ORU:0/エクシーズチューナー》
今はまだ咲いていない花かもしれない、だけど、必ず未来があるように、必ずこの花も咲く!
「エクシーズチューナー…!!」
「よしっ!いっけえ!!」
「私はレベル8のラピスラズリ・バタフライドラゴンにランク4の《クリスタル・ローズクィーン》をチューニング!光満ちる時、希望開く星光なる蝶…今舞い踊りて輝く未来を!エクシーズシンクロ召喚!煌めけ!《水晶蝶姫 クリスタル・ディーヴァバタフライ》!」
《攻撃力:3000/ランク:12》
……これが、私たちの…力……。
「そんな…!でも、たかが攻撃力3000じゃヒュペリオラルには…!」
「それは、甘く見すぎだぜ!」
「簡単に倒せるとは思うなよ?」
「な、外野は黙ってなさいよ!」
そう、簡単には倒されない。いや、ここで終わらせる!!
「クリスタル・ディーヴァバタフライの効果発動!フィールドの特殊召喚されたこのモンスター以外の全てモンスターを装備し、バトル時に全てゲームから除外することで、攻撃力を装備されたモンスターの元々の攻撃力分アップし、モンスターの数だけ攻撃することができる!」
「そんな!?」
「クリスタル・ディーヴァバタフライの力は抱擁、暖かく…未来を包むの。私は装備されたヒュペリオラルを除外せず、バトル!」
「わざわざ装備を外さないの!?」
闇は光じゃないと浄化できない、水晶の力で太陽は必ずまた輝く!
「クリスタル・ディーヴァバタフライで、イリュージョンミラーに攻撃!クリスタルハミング!」
「(手札は……守りきれ、ない…)っ…!きゃあああぁぁぁあ!!」
《ミラーのライフ:0》
《WIN:孤鈴 アミ》
…………、あれ?勝っちゃった?
「やったなぁアミ!」
「きゃっ!ビックリした~…もちろんに決まってるでしょ!」
「でもホント、すげーよ!!」
「…ありがと、…!カード…」
これが、神のカード……すっごくキレイ…。
「これで二枚目か」
「…あと一枚………」
「…くぅ…!」
「…!」
「イリュージョンミラー……」
「神の生け贄になんて、なってたまるものですか…!それなら、ファントムの…!」
ファントム…!!そうだ、聞き出さなきゃ!
「イリュージョンミラー!ファントムって、何者なの!?」
「…、ファントムはこの世を統べる者、私たちの神。貴方たちの未来はファントムが握っている!貴方たちが足掻いても、それは変わらない!!」
この世を統べる者…それがファントム……。
「いい?よく聞きなさい!神のカードは、貴方たちの希望を絶望に変えるもの。必ず、私は貴方を倒す!」
…消えちゃった。戻った、ってことなのかな……?
「俺たちも、まずは戻ろう」
「そう、ですね」
~~~
「くそっ!!なんなのよ、あれは…!信じらんない!」
「ブザマだなあ、幻想鏡よ」
「…!鏡……、ファントムの生け贄になるか、私がアミに勝つか…いや、貴方には関係ないわね」
「関係大有りだよ、これがな」
「はぁ?…な、なにこれ!?ちょっと!なんで私がアンタの!?…まさか、アンタファントムを…!!」
「バカじゃねえのかよ!俺が俺のため以外でファントムを復活させる気なんてねえんだよ!てめえも同じ、俺の力になるしかねえってこと!」
「ふざけんじゃないわよ!そんなこと許されるわけ……!あぁ…!」
「消えとけ女」
……奴らを倒すのは俺だ、俺以外はただの駒…。
「いや、アンタと俺以外か?」
「ええ、そうですわね」
~~~
「………」
残りのカードは一枚、場所は検討すらついてない……か。
リンさんがなにを考えているかすら分からない、やはり裏切り者がいる……。
ダメだ、こんなことを考えていたら遊矢に迷惑がかかる…!
「!…手が……」
今黒いなにかが、見えたような……?
「まさか……な」
気のせいに決まってる。
「ヒカル!」
「わっ?!ゆ、遊矢…!」
「下ばっか見てると転んじゃうぜ!」
「あ、はは…そうか、分かった」
気のせいだな、充実してるんだから。鏡の、思い通りになんて………絶対にならない…!
127話へ続く
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【あとがき】
今回の一言、「魔法(物理)少女あみ☆マギカ」
アミの魔法少女化というかアルティメットまどか化がすごい。ヒロインだから、少しくらいは夢見させて……。
イリュージョンミラーがだんだんイラついてくるのが一番書くの楽しかったよ!!なにこの子リョナりたい((マテ
そしてネタが尽きていくにつれて神のカードの効果が適当になっていく、まぁ許せや。そんなもんですよ、思い立ったら書いてるんだから。
アミのデュエルで二話完結はホントに久々ですね!蝶竜姫回が最後だったよ!つか個人デュエル自体いつ以来だゴルァ、アミがマジでしばらくデュエルなかったせいで新規がいっぱい書けたよ瑠璃ィィィ!!
ヒカルにも異変です、以前話していた結界の影響を受け始めてます。不安な気持ちになっていくから一番影響受けそうな人が受けてる、遊矢はなんとなく充実はしてるからね。
次回!!神のカードはあと一枚!継承者はなんとアイツ!?
リンが検討すらついてない最後の遺跡。様々な思いが交差して不安感を募らせるヒカルはリンに連れられてとある場所に向かう。
【予告】
いまだに場所が分からない遺跡と神のカード。
一時の休息に遊矢たちが喜ぶ中、様々な事件や真実で不安感が募るヒカルはリンや紬に呼ばれてある場所に向かう。
そこにはトルテに関する秘密や過去、そしてそれを継ぐ人物たちが住んでいた。
そんな中、地下に連れられたヒカルは最後の神のカードを賭けて、衝撃的な継承者とデュエルすることになる。
次回!第127話「真実を見る者 新月の守人」
作ってもらっちゃったよハルトオオオオオオオオオ!!!
遥夏さんありがとうございます。
※深夜0時~5時までのコメントや読者登録はマナー違反です。おやめください。
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ジェレスタ126「 水 晶 蝶 竜 の 目 覚 め 」
「負けない…私は絶対に、負けないんだから!!」
「覚悟はいいじゃない。気に入ったわ、だから本気で潰してあげる!」
このままじゃクリスタル・バタフライドラゴンだけじゃない、ラピスラズリ・バタフライドラゴンすら呼び出せない…なんとかしてあのカードとフィールド魔法を破壊しなきゃ…!!
「私のターン!!自分フィールドにレベル5以上のモンスターが存在する時、《幻想鏡 アクアマリン》は特殊召喚できる!」
《攻撃力:0/レベル:7》
「レベル7が二体…」
「私はレベル7のディープとアクアマリンでオーバーレイ、エクシーズ召喚!夜の海を漂う反射光の霊体よ、その身輝かせ希望を砕け!《魔天の幻想鏡 プリズム・ソーサラー》!!」
《攻撃力:0/ランク:7/ ORU:2》
あれが…あの人のエースモンスター?やっぱり攻撃力は0なのね。
「さぁ行くわよ!プリズム・ソーサラーの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスターのコントロールを得る!」
《ORU:1》
「うそ!?」
「これによって貴方の裏守備モンスターをいただくわ!」
そう、反転召喚ならこのフィールド魔法の効果外、つまり私はそれを狙ったのに逆手に取られた……自分でやっといてひどいミスだ……。
「なーるほど、まぁいいわ!これで貴方のフィールドはがら空き!行きなさいプリズム・ソーサラー!」
「攻撃力0で攻撃!?」
「甘いわね、プリズム・ソーサラーはバトル中、フィールド魔法が存在していれば攻撃力は2000にまで上がるの」
《攻撃力:2000》
フィールド魔法があってのデッキ…!なんて恐ろしいの…!
「アミ!!」
「…!きゃああっ」
《アミのライフ:1500》
「(まずい…このままじゃアミの体力がもたない……だが…)」
「…私はこれで、ターンエンド」
《手札:3》
《攻撃力:0》
~~~
―――ドォオン……
「まただ…!」
「一体なにが起きてるんだ…?」
「さっきから走ってばっかりだし…」
『まさか…アミさんがデュエルを?』
「えっ?」
アミがデュエル……?遺跡でのデュエルがいかに危険か、この前のデュエルで分かったはずなのに…なんでデュエルを。
「悩んでても仕方ない、行くぞ遊矢」
「う、うん」
早く行かないと、このままじゃアミが…!
~~~
「私のターン!」
なんとかして、フィールド魔法を何とかしないと…!!とにかく試せることは全部、やってみるしかないよね!
「私は魔法カード《パニック・フラッシュ》を発動!手札から光属性モンスターを二体墓地に送り、相手フィールドのカードを二枚デッキに戻す!私が選ぶのはフィールド魔法《幻想鏡の郷》とプリズム・ソーサラー!」
「させない!プリズム・ソーサラーの更なる効果発動!プリズム・ソーサラーがコントロールを得たモンスターを除外することで魔法・罠の効果を無効にして破壊する!」
「そんな!」
まずい…どうしよう、打つ手が手札にない……!だけど、モンスターを呼び出したらコントロールを取られちゃう…!!
でも、チャンスが来るまでは守りに徹するしかない。
「私はモンスターを裏守備表示でセットして、ターンエンド!」
《手札:1》
「あら、それだけ?大ピンチなのかしら」
「なんとでも言いなさい!」
「ふーん…私のターン!ならお望み通りにしてあげる!プリズム・ソーサラーの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い、相手モンスターのコントロールを得る!」
《ORU:0》
これでまたフィールドはがら空き……。
「アミ………」
「フィールド魔法が存在する今、プリズム・ソーサラーがバトルするとき、攻撃力は2000にまで上昇する!」
「……………」
ここが勝負の分かれ目、ここを防がれれば私の負け………!
「(あの子の手札は一枚、ここで、私が決める―――!!)行け!プリズム・ソーサラー!ダイレクトアタック!」
「アミ!!」
「(決まった!!)」
――ドォォォオン!!
~~~
「…!また地鳴りが…」
「今度は一体なんなんだよ、早く行こうぜ?」
「………あぁ」
なんだ、この嫌な予感は……アミがデュエルしている不安じゃなくて…別の、脅威……?
~~~
「やったぁ!私勝ったわ!!これなら…!!」
「アミ………くっ…!」
「まだよ!!」
「「!!」」
《アミのライフ:1500》
「嘘でしょ?なんで減ってないのよ!」
「墓地から《閃光獣 ガーディアンシェル》の効果を発動したの!墓地にあるこのカードを除外して、攻撃を無効。更に墓地に光属性モンスターがいるなら、私の次のターンのエンドフェイズまで相手フィールドのカード効果を全て無効にする!」
「なっ!?」
《攻撃力:0》
そう!!弱気になってたのはあくまでこのカードに誘導するためのブラフよ!あの魔法カードが失敗したらこのカードで反撃!そう決めてたんだから!!
「だ、騙したわね!?私を!」
「女の子は誰だって嘘つきなの!私も、ね!」
「ふざけた真似を…!ターンエンド!」
《手札:1》
「私の、ターン!!」
そろそろ本番!私だってやる気出していくわよ!
「墓地の《閃光獣 ウォルフ》のモンスター効果を発動!手札に光属性チューナーモンスターがあれば、特殊召喚できる!蘇れ!」
《攻撃力:2200/レベル:5》
「レベル5のモンスターを…!しかも、チューナーってことは!」
「そうよ!《閃光獣 チューンシープ》を通常召喚!」
《攻撃力:500/レベル:3/チューナー》
これでフィールドのレベルの合計は8!フィールド魔法が発動していない、今しかチャンスはないの!!
「私はレベル5のウォルフにレベル3のチューンシープをチューニング!煌めく蝶の竜、今こそ希望を天に示せ!シンクロ召喚!現れて!《煌蝶竜 ラピスラズリ・バタフライドラゴン》!!」
《攻撃力:2800/レベル:8》
「チィッ……!!」
「シンクロ召喚の素材になったチューンシープの効果で、カードを一枚ドロー!」
よし…!!これなら多分大丈夫!
「ラピスラズリ・バタフライドラゴンでプリズム・ソーサラーを攻撃!ムーンライトストリーム!」
「させるもんかぁ!!手札から《幻想鏡 バリア》を墓地に送って効果発動!モンスターの破壊を、無効にする…!!」
《ミラーのライフ:1200》
「だが、あれにはオーバーレイユニットはない、よくやったぞアミ!」
そう、コントロール奪取効果が発動できないなら、ラピスラズリ・バタフライドラゴンに怖いものはない!
「…カードを一枚伏せて、ターンエンド!フィールドに発動されたカードの効果は元に戻るわ!」
《手札:1》
「ため息出ちゃう…こんな無様に負けるわけいかないし、アンタからムカツク臭いがしてくるのよ、なに私のこと邪魔ばっかしてきて……いいわよ、やってやろうじゃない」
「……………」
なんだろう、なんだかおかしい……。
「私のターン、ドロー!私はフィールド魔法とプリズム・ソーサラーをエクシーズ素材に、ユニバースエクシーズチェンジ!」
「…!」
「来るか…」
神のカード、追い詰めれば出してくるってわかってたけど……いや、負けない!
「太陽の威光煌めかせ、今再びこの大地を終息へ焼き払え!今降臨せよ、《太陽煌神 ヒュペリオラル》!!」
《攻撃力:4000/ランク:12/ORU:1》
「なにあれ……」
「禍々しい…黒い太陽神だと……」
うそ、世界を救ってくれる神のカードが、あんな黒く染まっちゃうなんて…!!
「ヒュペリオラルの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い、相手フィールドのモンスターを一体選択し、コントロールを得る!」
「うそっ!?ラピスラズリ・バタフライドラゴンを…!」
「その通りよ!」
それだけじゃ、プリズム・ソーサラーとなにも変わらない…!!一体なにを…。
「コントロールを得たモンスターの攻撃は半分になるけど、まぁ十分よ」
《攻撃力:1400》
「…そうか、アミ!ヒュペリオラルの効果はこれだけじゃないぞ!!」
「なっ、えっ!?どういう……」
「そうよ!ヒュペリオラルがコントロールを得たモンスターは、エンドフェイズに破壊され、攻撃力分のダメージを与えるわ」
じゃあ、ダメージは避けられない…!私のライフは1500、このままじゃ負けちゃう…!
「行くわよ!まずはラピスラズリ・バタフライドラゴンでダイレクトアタック!」
「っ~~あぁああああ!!」
《アミのライフ:100》
「風前の灯ね、トドメを刺してあげる!ヒュペリオラル、ダイレクトアタック!」
「アミ…!」
信じられないよ、カードを発動しなきゃいけないのに…立てないなんて………。
遊矢たち、すごいなぁ…こんな辛い中でデュエルしてたんだもん、私だって、役に立ちたいのに…いっつも足手まといで…!
ごめんね遊矢、私立てないよ…!
「アミーっ!!」
「…!」
「しっかり!!攻撃が来る!諦めんな!!」
「遊矢……!」
そうだよ、諦めたらなにもかも終わりなんだから……私は、私は………!
「……負けられない!!罠発動!《リフレクション・チャーム》!相手の攻撃を無効にして、相手フィールドのモンスター1体のコントロールを得る!」
「な、なんですって!?」
「戻って!ラピスラズリ・バタフライドラゴン!」
《攻撃力:1400》
「よっしゃあ!」
『なんとか間に合いましたね!』
「いや、遊矢は信じてた。アミは必ず諦めないってな」
『ヒカルさん…そうですね!』
「これでヒュペリオラルの効果は発動しないわ!さぁどうするの!」
「く…!…ターンエンドよ」
《手札:1》
私のライフは100、しかも手札は1枚。クリスタル・バタフライじゃ勝てない…。
次のドローで全てが決まる…お願い蝶竜、力を貸して…!
『アミ……』
「…!」
貴方は……?
『やっとお話しできた!私は蝶竜の化身!』
蝶竜の……化身……。
『力は貸すものじゃない、与えるものでもない。二人で創りあげるもの、アミ――そうでしょう?』
…そう、力は創り上げ共に共有するもの。蝶竜、私ね、貴方に出逢えてよかった!
『――私も。さぁ、共に行こう!これが、未来へ繋ぐ新たな力!』
――――――、そう、いこう!
「…!」
「力が…」
「すげえ…暖かい…!」
「な、なによこれ…!なんなのよ!」
「私の、ターン!!私は、魔法カード《クリスタル・ムーン》を発動!自分のフィールドに蝶竜と名のつくモンスターが存在する時発動し、エクストラデッキから《クリスタル・ローズクィーン》を特殊召喚する!」
《攻撃力:0/ランク:4/ORU:0/エクシーズチューナー》
今はまだ咲いていない花かもしれない、だけど、必ず未来があるように、必ずこの花も咲く!
「エクシーズチューナー…!!」
「よしっ!いっけえ!!」
「私はレベル8のラピスラズリ・バタフライドラゴンにランク4の《クリスタル・ローズクィーン》をチューニング!光満ちる時、希望開く星光なる蝶…今舞い踊りて輝く未来を!エクシーズシンクロ召喚!煌めけ!《水晶蝶姫 クリスタル・ディーヴァバタフライ》!」
《攻撃力:3000/ランク:12》
……これが、私たちの…力……。
「そんな…!でも、たかが攻撃力3000じゃヒュペリオラルには…!」
「それは、甘く見すぎだぜ!」
「簡単に倒せるとは思うなよ?」
「な、外野は黙ってなさいよ!」
そう、簡単には倒されない。いや、ここで終わらせる!!
「クリスタル・ディーヴァバタフライの効果発動!フィールドの特殊召喚されたこのモンスター以外の全てモンスターを装備し、バトル時に全てゲームから除外することで、攻撃力を装備されたモンスターの元々の攻撃力分アップし、モンスターの数だけ攻撃することができる!」
「そんな!?」
「クリスタル・ディーヴァバタフライの力は抱擁、暖かく…未来を包むの。私は装備されたヒュペリオラルを除外せず、バトル!」
「わざわざ装備を外さないの!?」
闇は光じゃないと浄化できない、水晶の力で太陽は必ずまた輝く!
「クリスタル・ディーヴァバタフライで、イリュージョンミラーに攻撃!クリスタルハミング!」
「(手札は……守りきれ、ない…)っ…!きゃあああぁぁぁあ!!」
《ミラーのライフ:0》
《WIN:孤鈴 アミ》
…………、あれ?勝っちゃった?
「やったなぁアミ!」
「きゃっ!ビックリした~…もちろんに決まってるでしょ!」
「でもホント、すげーよ!!」
「…ありがと、…!カード…」
これが、神のカード……すっごくキレイ…。
「これで二枚目か」
「…あと一枚………」
「…くぅ…!」
「…!」
「イリュージョンミラー……」
「神の生け贄になんて、なってたまるものですか…!それなら、ファントムの…!」
ファントム…!!そうだ、聞き出さなきゃ!
「イリュージョンミラー!ファントムって、何者なの!?」
「…、ファントムはこの世を統べる者、私たちの神。貴方たちの未来はファントムが握っている!貴方たちが足掻いても、それは変わらない!!」
この世を統べる者…それがファントム……。
「いい?よく聞きなさい!神のカードは、貴方たちの希望を絶望に変えるもの。必ず、私は貴方を倒す!」
…消えちゃった。戻った、ってことなのかな……?
「俺たちも、まずは戻ろう」
「そう、ですね」
~~~
「くそっ!!なんなのよ、あれは…!信じらんない!」
「ブザマだなあ、幻想鏡よ」
「…!鏡……、ファントムの生け贄になるか、私がアミに勝つか…いや、貴方には関係ないわね」
「関係大有りだよ、これがな」
「はぁ?…な、なにこれ!?ちょっと!なんで私がアンタの!?…まさか、アンタファントムを…!!」
「バカじゃねえのかよ!俺が俺のため以外でファントムを復活させる気なんてねえんだよ!てめえも同じ、俺の力になるしかねえってこと!」
「ふざけんじゃないわよ!そんなこと許されるわけ……!あぁ…!」
「消えとけ女」
……奴らを倒すのは俺だ、俺以外はただの駒…。
「いや、アンタと俺以外か?」
「ええ、そうですわね」
~~~
「………」
残りのカードは一枚、場所は検討すらついてない……か。
リンさんがなにを考えているかすら分からない、やはり裏切り者がいる……。
ダメだ、こんなことを考えていたら遊矢に迷惑がかかる…!
「!…手が……」
今黒いなにかが、見えたような……?
「まさか……な」
気のせいに決まってる。
「ヒカル!」
「わっ?!ゆ、遊矢…!」
「下ばっか見てると転んじゃうぜ!」
「あ、はは…そうか、分かった」
気のせいだな、充実してるんだから。鏡の、思い通りになんて………絶対にならない…!
127話へ続く
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【あとがき】
今回の一言、「魔法(物理)少女あみ☆マギカ」
アミの魔法少女化というかアルティメットまどか化がすごい。ヒロインだから、少しくらいは夢見させて……。
イリュージョンミラーがだんだんイラついてくるのが一番書くの楽しかったよ!!なにこの子リョナりたい((マテ
そしてネタが尽きていくにつれて神のカードの効果が適当になっていく、まぁ許せや。そんなもんですよ、思い立ったら書いてるんだから。
アミのデュエルで二話完結はホントに久々ですね!蝶竜姫回が最後だったよ!つか個人デュエル自体いつ以来だゴルァ、アミがマジでしばらくデュエルなかったせいで新規がいっぱい書けたよ瑠璃ィィィ!!
ヒカルにも異変です、以前話していた結界の影響を受け始めてます。不安な気持ちになっていくから一番影響受けそうな人が受けてる、遊矢はなんとなく充実はしてるからね。
次回!!神のカードはあと一枚!継承者はなんとアイツ!?
リンが検討すらついてない最後の遺跡。様々な思いが交差して不安感を募らせるヒカルはリンに連れられてとある場所に向かう。
【予告】
いまだに場所が分からない遺跡と神のカード。
一時の休息に遊矢たちが喜ぶ中、様々な事件や真実で不安感が募るヒカルはリンや紬に呼ばれてある場所に向かう。
そこにはトルテに関する秘密や過去、そしてそれを継ぐ人物たちが住んでいた。
そんな中、地下に連れられたヒカルは最後の神のカードを賭けて、衝撃的な継承者とデュエルすることになる。
次回!第127話「真実を見る者 新月の守人」
作ってもらっちゃったよハルトオオオオオオオオオ!!!
遥夏さんありがとうございます。