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ジェレスタ124「 永 久 の 記 憶 月 の 神 ・ セ レ ネ ウ ス 降 臨 」
―――キーンコーンカーンコーン
「遊矢たち大丈夫かなぁ」
「うーん…心配だけど……」
神のカードっていうからにはすげーカードなんだし、難しいんだろうなぁ…。
「遊矢なら問題ないだろ」
「なんでわかんだよー」
「今までで、アイツが諦めて帰ってきたことなんてなかっただろ?」
「……」
「…そうね!」
やっぱアイツだから、信じるしかない…のかな!
頑張れよ、遊矢!!
~~~
「やるしか、ないじゃん!!」
とにかく、あの罠3枚を何とかしないと始まらない…!
ヒカルのためにも、負けられねえ!絶対突破して見せる!!
『我は《原初の戦士》を特殊召喚。このモンスターは魔法・罠ゾーンにカードが3枚以上存在するとき、特殊召喚できる。我はこの効果を利用し、もう1体も特殊召喚』
《攻撃力:1000/レベル:5》
「レベル5が二体!」
『来ますよご主人!』
『我はレベル5の《原初の戦士》でオーバーレイ、エクシーズ召喚!現れよ《追憶の番人 スーヴニール》!』
《攻撃力:0/ランク:5/ORU:2》
攻撃力0のモンスターエクシーズ!!
これはもしかしなくても、なにかあるよな…!
「スーヴニールは攻撃力0…遊矢のフィールドにもモンスターはいないから、ダメージは誰も……」
「果たしてそうかな?」
「え?」
『我はスーヴニールの召喚に成功したことで、カードを一枚ドローできる』
召喚時の手札補充まで…抜け目ねえ。
『スーヴニールよ、ダイレクトアタックだ!』
「攻撃力0でダイレクトアタックかよ!?」
『スーヴニールは攻撃時、魔法・罠ゾーンのカード1枚につき攻撃力を1000ポイントアップする!』
《攻撃力:3000》
「攻撃力3000って!」
「罠発動!《リバイタル・ディメンジョン》!相手モンスターの攻撃力を半分にし、エンドフェイズにそのモンスターを破壊する!」
《攻撃力:1500》
『だがダメージは受けてもらうぞ』
『ご主人!』
「っ~~~」
《遊矢のライフ:900》
『ターンエンド、スーヴニールはオーバーレイユニットがある状態での効果破壊は無効にされる』
《手札:0》
まずい…残りライフが900…あそこまでライフ減らしといて、逆転されてるじゃねえかよ…!!
『焦っているな?』
「…!うっせーな!そんなことねえ!」
『我には君の考えたことが手に取るように分かるぞ、その記憶から、焦りが、戸惑いが』
「遊矢……」
「……(おかしい、こんなはずじゃ…)」
焦ってるし、戸惑ってるさ。そりゃそうだろ…!
ヒカルはあの時から様子がおかしかった…、あの時……時空を飛んでる時に気付いてたら、こんなことにならなかったのに…。
「………」
『其方は、変わらぬな』
「…え…」
『其方はなにも変わらぬ者だ、可哀想に』
「………」
『いつまでも仲間という言葉に踊らされた道化が―――』
「黙れよ!!」
『!』
なにが変わらないだよ…変わってないのは俺じゃない…!!
「変わらないのは、遊馬じゃないか!!」
「……えっ?」
「なっ…!?」
『…』
『どういう…ことですか……ご主人!』
「遊馬が変わらないから俺が変われないんだ…!だって俺は…!!」
『遊矢さん!!しっかりしてください!』
………!
「…あれ…?」
『大丈夫ですか、』
「あ、うん…」
『片鱗を見せたな、九十九遊馬』
…違う、なんで俺が遊馬さんなんだよ…?俺はあんなすごいデュエリストじゃない、あんな人格者なんかじゃない。
俺は……風雅遊矢だ!!
『……(空間の影響か…)』
「………俺のターン!!」
遊馬さんのことを考えるのは後だ!!今は、ヒカルを助けて神のカードを手にするのが先だ!!
「魔法カード《死者蘇生》発動!!蘇れホープ・オブ・ソード!」
《攻撃力:2500/ORU:0》
「遊矢、どうしちゃったの…?」
「ホープ・オブ・ソードを素材に、エクススパイラルエクシーズチェンジ!現れろ!《旋風騎士神 エクススパイラル・ブレード》!」
《攻撃力:3000/ランク:5/ORU:1》
あの罠がある以上、一撃で決める。もし決まらなかったら…その時だ。
「エクススパイラル・ブレードの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスターの攻撃力を攻撃力に加える!スパイラルブレイブ!」
《攻撃力:6000/ORU:0》
「攻撃力6000か…」
「これが決まれば遊矢の勝ち…でも、」
「いっけえエクススパイラル・ブレード!!スーヴニールを攻撃!!」
『スーヴニールの効果発動、オーバーレイユニットを1つ使うことで、相手のバトルフェイズを終了させ、相手フィールドの攻撃力が一番低いモンスターの攻撃力分のダメージを与える…!』
それはもう読めてる!!さっきドローしたこのカードなら!
「速攻魔法《スピニング・バリア》発動!効果ダメージを無効にしてカードを一枚ドローする!」
『ほう、そんな手を残していたか』
「こんなところで負けられないからな!」
『フッ面白い…』
なにをどうしても、負けられない戦いなんだ…!必ず、勝つのは俺だ!!
「カードを一枚伏せて、ターンエンドだ!」
《手札:0》
この一枚にかかってる……俺の、みんなの運命が…!!
『我のターン!其方が本気となって彼を救うのならば、我は神の力のため、其方を神の力によって葬ってやろう』
「神の力…!!」
『我はスーヴニールと、三枚の永続罠をエクシーズ素材にし、ユニバースエクシーズチェンジ!』
すっげえパワー…!これが、神の力なんだ!!
『時を越えた月の守護神よ、その姿現し、邪気を払う力となれ!今降臨せよ!《月光永神 セレネウス》!』
《攻撃力:100/ランク:12/ORU:1》
「あれが…」
「なんて神々しい輝きなの…」
輝きっていうより、エネルギーが半端じゃない…!目の前に立つ俺の体にビリビリ伝わってくる…感じたことのない力が!!
『行け!セレネウス、エクススパイラル・ブレードに攻撃せよ!』
『ちょ!攻撃力100ですよ!?』
『セレネウスのモンスター効果、オーバーレイユニットを一つ使い、相手フィールドのモンスターの攻撃力を全て0にし、その攻撃力を全て加える!』
《ORU:0》
「攻撃力6000を加えて6100の攻撃力!?」
《攻撃力:0》《攻撃力:6100》
『セレネウスがこの効果を発動した時、フィールドのカードの効果を2枚まで無効にできる。我はエクススパイラル・ブレードと《スピンブレード》を無効にする!』
来た…!!
『これで、終わりだ!』
「いや、」
『…!』
「まだ、終わらない!!罠発動!《エクシーズ・オーバードライブ》!!」
「あれって!!」
「大会でヒカルを倒した時の…!」
「相手モンスターエクシーズのバトル時、自分のモンスターの攻撃力が変化していればバトルしてきたモンスターエクシーズの倍の攻撃力を自分のモンスターに加えて、バトルを続行できる!」
セレネウスの攻撃力は6100、つまりエクススパイラル・ブレードの攻撃力は―――!!
《攻撃力:12200》
『攻撃力…12200だと!!』
「いけえ!エクススパイラル・ブレードで反撃だ!オーバードライブスパイラルブレイク!!」
『………――――(これが、九十九遊馬の魂か……)』
……勝った…。
「…ゲデヒトニス、」
「!リンさん…?」
『なにするつもりでしょうか?』
「約束通りだ。継承の儀式に遊矢が勝った、神のカードを継承し、ヒカルも返してもらうぞ」
『…………』
継承の……儀式……?あれ、最初聞いた話と違うような……。
「一体なんのつもりだ、継承の儀式に出される魂は継承者の魂のみ。部外者を巻き込むなんて…」
『……王女よ、我は継承をこのような得体の知れぬ魂に行うのは、いくら邪神が蘇るとはいえ、認められません』
「気持ちは分かる、だが、儀式の最中見たものが全てだ。継承は行われるぞ」
『……解っている』
なんの話してんだろ…難しすぎてわけわかんねえ…。
『継承者よ、』
「俺…のことか?」
『そうだ。少年は帰そう』
「よっしゃ!ありがとう!」
『そしてこれが、神の力だ。受けとるが良い』
……セレネウス、逆境を力に変える月の神…か。
『我はその魂の形ゆえ、永遠に神の一部とはなれず、浮遊することとなる』
「なっ…!ホントかよ!?」
『だが、我は少年の姿を借りる、この世界を護るため』
「はぁ!?ヒカルの!?なんでだよ!」
『…その真意を答えることはできない、この体もじきに消え去る。一時の別れだ、継承者・ユウヤよ』
消えた………、ど、どういうことなんだ?なんで、なんのつもりなんだよ。
「…!ヒカル!」
「ヒカル先輩!」
『…大丈夫です、寝てるだけですから』
…良かった、ホントに…!
「……!」
「きゃあっ!」
「じ、地震か!?」
「崩れるぞ!!早く脱出を―――ッ!」
崩れたぁぁぁ!!?ちょっと待って!底が見えない!?
「きゃああぁぁあ!!」
「うわぁぁぁあああ!!」
お、落ちる――――!!
~~~
「遅いね、遊矢くんたち」
「夕方になっちゃいましたね……」
「……!なにか聞こえない?」
「えっ?」
「―――――!!」
「あれ?!」
「落ちてくる!?」
「ちょ、ちょっと!」
『あらまぁ…川ですね』
「待て待て待て!!川に落ちるはちょっとぉぉ!!」
――ボシャァァアアン
「……」
「確かにここに…」
「!見て!」
「た、助かった…キャスター」
「ありがとうございます…!」
『いえいえ』
「アミちゃん!リンさん!」
「あっ!みんなぁ!」
「ぷはぁっ!」
『大丈夫かね?』
死ぬかと思った…!!アーチャーのおかげで助かった…!!
「遊矢ー!!」
「おっ!みんなー!」
「……遊矢…?」
「ヒカルー!目が覚めたんだな!」
「あ、あぁ…一体なにがあったんだ?」
「えっと…ほら!」
「神のカード!?いつの間に…」
「いーだろー!」
よかった、ヒカルにはなにもなさそうだ…やっぱハッタリだったのかな、アイツの言ってた話って。
それよりも、デュエルのあの……俺、なんでいきなりあんなことを……。
俺と遊馬さんに、一体なんの関係が…。
~~~
『……神の力を…呼び覚ます者が……』
「へえ、ファントムともあろう者が、神のカードなんかにビビるのかよ」
『恐怖など感じない、しかしイレギュラーは必ずしも存在するものだ。だからこそ、神の覚醒は必ず阻止する』
「……そうかよ」
『幻想鏡よ、蘇り、我が使命を果たせ』
「………コイツは、」
「―――はーぁ!よく寝たぁ!あれ?久しぶりです、幻影卿」
『イリュージョンミラー、分かっているな?』
「…もちろん!神の力は、我が手に!」
125話へ続く
=================
【あとがき】
今回の一言、「年末落下」
約一ヶ月ぶりの更新とか聖桜だらしねえな。本当にごめんなさい、時間がなかったんです。
そして久しぶりエクススパイラル・ブレード。何話ぶりっていうかもう出てこないと思ってたよ、スマンネ。
なによりも皆さん覚えてましたか!?《エクシーズ・オーバードライブ》は大会編の、遊矢VSヒカル二戦目で登場したフィニッシャーカードです!カウンター系のカードなんですけど、もしかして!という理由でやりました。懐かしいよ、二年ぶりくらいかな?
ゲデヒトニスについてはもう語るまでもないね。元は精霊の力を持った人間、しかしその高潔な魂は肉体を失ってもさ迷い続け、彼の前の継承者を倒し、彼が幻影の姿で継承者となった。みたいな感じ。よく分からんからいつかまとめます。
さて、年末落下したね。ユートは落命なのかな(白目)
次回!!幻想鏡の卑劣な罠を抜けろ!女の戦いが再び!?
精霊界の森の奥にある第二の遺跡にやってきた!しかし神のカードは敵の手の中に…!?一体どうなるのか……。
今回の更新でLSの年内更新は終了です。完結に向かって走り続ける雷光の空を来年2015年もどうかよろしくお願いします!
このあと、重大発表もあります!!
【予告】
第一の遺跡での激闘を終え、遊矢たちは精霊界の深い森の奥にひっそりと存在する第二の遺跡に向かっていた。
しかし、第二の遺跡には新たな敵による卑劣な罠が仕掛けられ、遊矢とヒカルはアミやリンと離ればなれになってしまう。
そして遺跡の奥に待つ新たな神のカードは、罠を張った謎の敵の手に握られていた――!
次回!第125話「幻想鏡の罠 太陽神を取り戻せ!」
~~~
来年、2015年!
遊戯王Muse-SONG
長編公開決定!!
タイトルは、
遊戯王Muse-SONG
夢の世界のバレリーナ
こうご期待!!
そして――!!
物語は新たな地平へ!!!
NEXT LEGEND!!
遊戯王N-Divine*Fragment-
主人公は、
叶羽 遊煌!!
2015年公開!!!
※深夜0時~5時までのコメントや読者登録はマナー違反です。おやめください。
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ジェレスタ124「 永 久 の 記 憶 月 の 神 ・ セ レ ネ ウ ス 降 臨 」
―――キーンコーンカーンコーン
「遊矢たち大丈夫かなぁ」
「うーん…心配だけど……」
神のカードっていうからにはすげーカードなんだし、難しいんだろうなぁ…。
「遊矢なら問題ないだろ」
「なんでわかんだよー」
「今までで、アイツが諦めて帰ってきたことなんてなかっただろ?」
「……」
「…そうね!」
やっぱアイツだから、信じるしかない…のかな!
頑張れよ、遊矢!!
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「やるしか、ないじゃん!!」
とにかく、あの罠3枚を何とかしないと始まらない…!
ヒカルのためにも、負けられねえ!絶対突破して見せる!!
『我は《原初の戦士》を特殊召喚。このモンスターは魔法・罠ゾーンにカードが3枚以上存在するとき、特殊召喚できる。我はこの効果を利用し、もう1体も特殊召喚』
《攻撃力:1000/レベル:5》
「レベル5が二体!」
『来ますよご主人!』
『我はレベル5の《原初の戦士》でオーバーレイ、エクシーズ召喚!現れよ《追憶の番人 スーヴニール》!』
《攻撃力:0/ランク:5/ORU:2》
攻撃力0のモンスターエクシーズ!!
これはもしかしなくても、なにかあるよな…!
「スーヴニールは攻撃力0…遊矢のフィールドにもモンスターはいないから、ダメージは誰も……」
「果たしてそうかな?」
「え?」
『我はスーヴニールの召喚に成功したことで、カードを一枚ドローできる』
召喚時の手札補充まで…抜け目ねえ。
『スーヴニールよ、ダイレクトアタックだ!』
「攻撃力0でダイレクトアタックかよ!?」
『スーヴニールは攻撃時、魔法・罠ゾーンのカード1枚につき攻撃力を1000ポイントアップする!』
《攻撃力:3000》
「攻撃力3000って!」
「罠発動!《リバイタル・ディメンジョン》!相手モンスターの攻撃力を半分にし、エンドフェイズにそのモンスターを破壊する!」
《攻撃力:1500》
『だがダメージは受けてもらうぞ』
『ご主人!』
「っ~~~」
《遊矢のライフ:900》
『ターンエンド、スーヴニールはオーバーレイユニットがある状態での効果破壊は無効にされる』
《手札:0》
まずい…残りライフが900…あそこまでライフ減らしといて、逆転されてるじゃねえかよ…!!
『焦っているな?』
「…!うっせーな!そんなことねえ!」
『我には君の考えたことが手に取るように分かるぞ、その記憶から、焦りが、戸惑いが』
「遊矢……」
「……(おかしい、こんなはずじゃ…)」
焦ってるし、戸惑ってるさ。そりゃそうだろ…!
ヒカルはあの時から様子がおかしかった…、あの時……時空を飛んでる時に気付いてたら、こんなことにならなかったのに…。
「………」
『其方は、変わらぬな』
「…え…」
『其方はなにも変わらぬ者だ、可哀想に』
「………」
『いつまでも仲間という言葉に踊らされた道化が―――』
「黙れよ!!」
『!』
なにが変わらないだよ…変わってないのは俺じゃない…!!
「変わらないのは、遊馬じゃないか!!」
「……えっ?」
「なっ…!?」
『…』
『どういう…ことですか……ご主人!』
「遊馬が変わらないから俺が変われないんだ…!だって俺は…!!」
『遊矢さん!!しっかりしてください!』
………!
「…あれ…?」
『大丈夫ですか、』
「あ、うん…」
『片鱗を見せたな、九十九遊馬』
…違う、なんで俺が遊馬さんなんだよ…?俺はあんなすごいデュエリストじゃない、あんな人格者なんかじゃない。
俺は……風雅遊矢だ!!
『……(空間の影響か…)』
「………俺のターン!!」
遊馬さんのことを考えるのは後だ!!今は、ヒカルを助けて神のカードを手にするのが先だ!!
「魔法カード《死者蘇生》発動!!蘇れホープ・オブ・ソード!」
《攻撃力:2500/ORU:0》
「遊矢、どうしちゃったの…?」
「ホープ・オブ・ソードを素材に、エクススパイラルエクシーズチェンジ!現れろ!《旋風騎士神 エクススパイラル・ブレード》!」
《攻撃力:3000/ランク:5/ORU:1》
あの罠がある以上、一撃で決める。もし決まらなかったら…その時だ。
「エクススパイラル・ブレードの効果発動!オーバーレイユニットを1つ使い、相手モンスターの攻撃力を攻撃力に加える!スパイラルブレイブ!」
《攻撃力:6000/ORU:0》
「攻撃力6000か…」
「これが決まれば遊矢の勝ち…でも、」
「いっけえエクススパイラル・ブレード!!スーヴニールを攻撃!!」
『スーヴニールの効果発動、オーバーレイユニットを1つ使うことで、相手のバトルフェイズを終了させ、相手フィールドの攻撃力が一番低いモンスターの攻撃力分のダメージを与える…!』
それはもう読めてる!!さっきドローしたこのカードなら!
「速攻魔法《スピニング・バリア》発動!効果ダメージを無効にしてカードを一枚ドローする!」
『ほう、そんな手を残していたか』
「こんなところで負けられないからな!」
『フッ面白い…』
なにをどうしても、負けられない戦いなんだ…!必ず、勝つのは俺だ!!
「カードを一枚伏せて、ターンエンドだ!」
《手札:0》
この一枚にかかってる……俺の、みんなの運命が…!!
『我のターン!其方が本気となって彼を救うのならば、我は神の力のため、其方を神の力によって葬ってやろう』
「神の力…!!」
『我はスーヴニールと、三枚の永続罠をエクシーズ素材にし、ユニバースエクシーズチェンジ!』
すっげえパワー…!これが、神の力なんだ!!
『時を越えた月の守護神よ、その姿現し、邪気を払う力となれ!今降臨せよ!《月光永神 セレネウス》!』
《攻撃力:100/ランク:12/ORU:1》
「あれが…」
「なんて神々しい輝きなの…」
輝きっていうより、エネルギーが半端じゃない…!目の前に立つ俺の体にビリビリ伝わってくる…感じたことのない力が!!
『行け!セレネウス、エクススパイラル・ブレードに攻撃せよ!』
『ちょ!攻撃力100ですよ!?』
『セレネウスのモンスター効果、オーバーレイユニットを一つ使い、相手フィールドのモンスターの攻撃力を全て0にし、その攻撃力を全て加える!』
《ORU:0》
「攻撃力6000を加えて6100の攻撃力!?」
《攻撃力:0》《攻撃力:6100》
『セレネウスがこの効果を発動した時、フィールドのカードの効果を2枚まで無効にできる。我はエクススパイラル・ブレードと《スピンブレード》を無効にする!』
来た…!!
『これで、終わりだ!』
「いや、」
『…!』
「まだ、終わらない!!罠発動!《エクシーズ・オーバードライブ》!!」
「あれって!!」
「大会でヒカルを倒した時の…!」
「相手モンスターエクシーズのバトル時、自分のモンスターの攻撃力が変化していればバトルしてきたモンスターエクシーズの倍の攻撃力を自分のモンスターに加えて、バトルを続行できる!」
セレネウスの攻撃力は6100、つまりエクススパイラル・ブレードの攻撃力は―――!!
《攻撃力:12200》
『攻撃力…12200だと!!』
「いけえ!エクススパイラル・ブレードで反撃だ!オーバードライブスパイラルブレイク!!」
『………――――(これが、九十九遊馬の魂か……)』
……勝った…。
「…ゲデヒトニス、」
「!リンさん…?」
『なにするつもりでしょうか?』
「約束通りだ。継承の儀式に遊矢が勝った、神のカードを継承し、ヒカルも返してもらうぞ」
『…………』
継承の……儀式……?あれ、最初聞いた話と違うような……。
「一体なんのつもりだ、継承の儀式に出される魂は継承者の魂のみ。部外者を巻き込むなんて…」
『……王女よ、我は継承をこのような得体の知れぬ魂に行うのは、いくら邪神が蘇るとはいえ、認められません』
「気持ちは分かる、だが、儀式の最中見たものが全てだ。継承は行われるぞ」
『……解っている』
なんの話してんだろ…難しすぎてわけわかんねえ…。
『継承者よ、』
「俺…のことか?」
『そうだ。少年は帰そう』
「よっしゃ!ありがとう!」
『そしてこれが、神の力だ。受けとるが良い』
……セレネウス、逆境を力に変える月の神…か。
『我はその魂の形ゆえ、永遠に神の一部とはなれず、浮遊することとなる』
「なっ…!ホントかよ!?」
『だが、我は少年の姿を借りる、この世界を護るため』
「はぁ!?ヒカルの!?なんでだよ!」
『…その真意を答えることはできない、この体もじきに消え去る。一時の別れだ、継承者・ユウヤよ』
消えた………、ど、どういうことなんだ?なんで、なんのつもりなんだよ。
「…!ヒカル!」
「ヒカル先輩!」
『…大丈夫です、寝てるだけですから』
…良かった、ホントに…!
「……!」
「きゃあっ!」
「じ、地震か!?」
「崩れるぞ!!早く脱出を―――ッ!」
崩れたぁぁぁ!!?ちょっと待って!底が見えない!?
「きゃああぁぁあ!!」
「うわぁぁぁあああ!!」
お、落ちる――――!!
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「遅いね、遊矢くんたち」
「夕方になっちゃいましたね……」
「……!なにか聞こえない?」
「えっ?」
「―――――!!」
「あれ?!」
「落ちてくる!?」
「ちょ、ちょっと!」
『あらまぁ…川ですね』
「待て待て待て!!川に落ちるはちょっとぉぉ!!」
――ボシャァァアアン
「……」
「確かにここに…」
「!見て!」
「た、助かった…キャスター」
「ありがとうございます…!」
『いえいえ』
「アミちゃん!リンさん!」
「あっ!みんなぁ!」
「ぷはぁっ!」
『大丈夫かね?』
死ぬかと思った…!!アーチャーのおかげで助かった…!!
「遊矢ー!!」
「おっ!みんなー!」
「……遊矢…?」
「ヒカルー!目が覚めたんだな!」
「あ、あぁ…一体なにがあったんだ?」
「えっと…ほら!」
「神のカード!?いつの間に…」
「いーだろー!」
よかった、ヒカルにはなにもなさそうだ…やっぱハッタリだったのかな、アイツの言ってた話って。
それよりも、デュエルのあの……俺、なんでいきなりあんなことを……。
俺と遊馬さんに、一体なんの関係が…。
~~~
『……神の力を…呼び覚ます者が……』
「へえ、ファントムともあろう者が、神のカードなんかにビビるのかよ」
『恐怖など感じない、しかしイレギュラーは必ずしも存在するものだ。だからこそ、神の覚醒は必ず阻止する』
「……そうかよ」
『幻想鏡よ、蘇り、我が使命を果たせ』
「………コイツは、」
「―――はーぁ!よく寝たぁ!あれ?久しぶりです、幻影卿」
『イリュージョンミラー、分かっているな?』
「…もちろん!神の力は、我が手に!」
125話へ続く
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【あとがき】
今回の一言、「年末落下」
約一ヶ月ぶりの更新とか聖桜だらしねえな。本当にごめんなさい、時間がなかったんです。
そして久しぶりエクススパイラル・ブレード。何話ぶりっていうかもう出てこないと思ってたよ、スマンネ。
なによりも皆さん覚えてましたか!?《エクシーズ・オーバードライブ》は大会編の、遊矢VSヒカル二戦目で登場したフィニッシャーカードです!カウンター系のカードなんですけど、もしかして!という理由でやりました。懐かしいよ、二年ぶりくらいかな?
ゲデヒトニスについてはもう語るまでもないね。元は精霊の力を持った人間、しかしその高潔な魂は肉体を失ってもさ迷い続け、彼の前の継承者を倒し、彼が幻影の姿で継承者となった。みたいな感じ。よく分からんからいつかまとめます。
さて、年末落下したね。ユートは落命なのかな(白目)
次回!!幻想鏡の卑劣な罠を抜けろ!女の戦いが再び!?
精霊界の森の奥にある第二の遺跡にやってきた!しかし神のカードは敵の手の中に…!?一体どうなるのか……。
今回の更新でLSの年内更新は終了です。完結に向かって走り続ける雷光の空を来年2015年もどうかよろしくお願いします!
このあと、重大発表もあります!!
【予告】
第一の遺跡での激闘を終え、遊矢たちは精霊界の深い森の奥にひっそりと存在する第二の遺跡に向かっていた。
しかし、第二の遺跡には新たな敵による卑劣な罠が仕掛けられ、遊矢とヒカルはアミやリンと離ればなれになってしまう。
そして遺跡の奥に待つ新たな神のカードは、罠を張った謎の敵の手に握られていた――!
次回!第125話「幻想鏡の罠 太陽神を取り戻せ!」
~~~
来年、2015年!
遊戯王Muse-SONG
長編公開決定!!
タイトルは、
遊戯王Muse-SONG
夢の世界のバレリーナ
こうご期待!!
そして――!!
物語は新たな地平へ!!!
NEXT LEGEND!!
遊戯王N-Divine*Fragment-
主人公は、
叶羽 遊煌!!
2015年公開!!!