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ジェレスタ105「 天 王 の 逆 鱗 !
        遊 矢 と 大 河   友 情 の タ ッ グ デ ュ エ ル ! 」




「遊矢くん!」
「うわっ!大河?!」
「おはよー!」
「お、おはよ!」

「………」

大河くんって、そういえば前はどこに住んでたのかな?
転入してきた時の質問も誤魔化してたし、でも日本人なんだから海外からじゃないわよね?失礼だけど頭は弱いみたいだし…。

「……そうだ!」

カイトさんのところに行ったら町の住民データがあるはずだから、そこで大河くんを探してみればいいのよね!

「犯罪の一歩手前な気もするけど…友達のこと知りたいもの!やってみなきゃ!大河くんのこと気になるのは私だけじゃないんだから!」

「おーいアミー!!」

「えっ?」

「なにしてんだよーさっきからブツブツ言ってさー!」
「アミちゃんも一緒に学校行こうよー!」

「え、ええ!」


~~~


『子孫が残せるわけないんですよねー』

だってそもそも彼らが用いたのは邪神になる法のはずですよ?
私は元々神様なんですけど~。
神になるにはその神に纏わるものを捧げ、そのもので死ななければならないっていうはずですけど。
私だったら殺生石の欠片とか。…捧げる前に死にますね。

『あの男、まさか神になってからご子息を作ったんですかねえ…』

子から孫は生まれないとは言いますが、呪われるとは…。

『参りましたね~…』


~~~


「アミちゃん一緒に帰ろうよ!」
「ごめんね雪那ちゃん!ちょっと用事が…」
「そうなの?」
「うん、調べごと…かな」

雪那ちゃんの誘いを断って、隣で爆睡中の遊矢に気づかれないようにして学校から走ってハートランドに向かった。

「……?」

あのボッサボサの白髪…どっかで見たことあるような…。

『よう』

「貴方!もしかして、ゼウラ!?」

『ご名答だよ、お嬢ちゃん』

神の五王の一人…だったよね。また遊矢を狙ってきたの?
でも遊矢はいないし。

『お嬢ちゃんに恨みはねえが、風雅遊矢を倒すために利用させてもらうぜ』

もしかして私とデュエルしろってこと!?
……でもここで私がゼウラを倒せれば、遊矢の役に立てるかも…!なら!

「良いわ!そのデュエル、私が受けて立つ!Dシューター、展開!」

『デュエルディスクセット!』

「Dゲイザー、セット!」

「『デュエル!』」

私は遊矢みたいに特別な力はないけど、煌蝶竜がいれば大丈夫!

『俺のターン!俺は《天王オーガ》を召喚!オーガはバトルフェイズを放棄することで同名モンスターを2体特殊召喚できる!現れろ!2体のオーガ!』
《攻撃力:1600/レベル:4》

「レベル4のモンスターが三体…まさか!」

『レベル4のオーガ三体でオーバーレイ!三体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!天空を切り裂き、反逆の力を噛み砕け!現れろ《天空神 ゼウス・ウルフ》!!』
《攻撃力:2800/ランク:4/ORU:3》

「えっ!?」

あんなモンスター見たことない!あれが神の使う神のカードなの!?

『俺はこれでターンエンド、さぁお嬢ちゃんのターンだぜ』
《手札:3》

見たことない、でもカードを信じればきっと勝てるんだから!

「私のターン!私は《閃光獣 ソナタ》を召喚!ソナタの効果発動!相手フィールドにモンスターエクシーズがいる時、手札のチューナーモンスターを特殊召喚する!出てきて!《閃光獣 レインボーライオ》!」
《攻撃力:1000/レベル:4》《攻撃力:1500/レベル:4》

『へえ、シンクロ召喚…』

「レベル4のソナタにレベル4のレインボーライオをチューニング!煌めく星の輝きよ、希望の花となり舞い上がれ蝶よ!シンクロ召喚!《煌蝶竜 ラピスラズリ・バタフライドラゴン》!」
《攻撃力:2800/レベル:8》

『…やるな、だが!!ゼウス・ウルフの効果発動!!オーバーレイユニットを1つ使い、特殊召喚を無効にし、破壊する!』
《ORU:2》

「そんな!」

ターンによる回数制限がないなら蘇らせてもまた破壊されちゃう、しかも特殊召喚に対応するなら他のモンスターも破壊される。
だけどライフは4000のまま、大丈夫!

「私はカードを一枚伏せて、ターンエンドよ!」
《手札:3》

『俺のターン、ドロー!…俺は魔法カード《天王の導き》を発動!このカードはエクストラデッキからモンスターエクシーズ一体を墓地に送り、エンドフェイズまで自分フィールドの獣族モンスターに墓地に送ったモンスターと同じ効果を与える!俺はカイゼルグリュウズを墓地に送り、ゼウス・ウルフにその効果を与える』

ということはカイゼルグリュウズの効果…魔法と罠を1ターンに1度無効にして破壊する効果を追加。
私のフィールドにはバトルの時墓地の閃光獣を一体除外して相手モンスターを破壊する《閃光花火》があるけど、発動すれば無効にされてしまう!

『更に装備魔法《天空神の牙》をゼウス・ウルフに装備!このカードの効果により、墓地の獣族モンスター1体につき300ポイント攻撃力がアップする』

「墓地の獣族モンスターは2体だけ!ならライフは残るわ!」

『違うな、お嬢ちゃん』

「なんですって!」

『速攻魔法《強制解放》、発動!』

「…!」

《攻撃力:4000/ORU:0》

オーバーレイユニットをすべて墓地に送るカード、これで墓地の獣族は4体…。

『バトルだ!ゼウス・ウルフでダイレクトアタック!カイザーストーム!!』

「っ!きゃあああああ!!」
《アミのライフ:0》

『…お嬢ちゃんに恨みはないさ、お嬢ちゃんにはな』
「…遊矢……っ…」
『…これで準備は整った、覚悟しろよ風雅遊矢…天領大河…!』


~~~


「ったく~なんでみんな起こしてくれないんだよ…」

おかげで下校時間ギリギリになっちまったじゃねーかよー!
つーかアミはどこに行ったんだ!?あー!!置いてかれたからデュエルもできねー!!

「…帰るかぁ……」

『風雅遊矢、』

「…!」

あの黒いの…ゼウラに従ってた奴と同じ……ってことはゼウラか!?

『孤鈴アミをゼウラ様の元で預かった』

「なに!?」

『返してほしくば天領大河を連れ、埠頭の工場地帯最奥に来るがいい』

「大河を…意味わかんねえよ、なんで大河まで巻き込まなきゃならないんだよ!!」

『………』

消えやがった…。

大河も連れていかなきゃいけないなんて、あいつなに考えてんだよ…。
仲間を危険には巻き込めない…!

「俺一人で行くしかない…!」

ヒカルがいない今はギャラクシーアーマードは使えない、いや、アイツはアーマードを使わずに勝ったんだ…次もアーマードを使わないで勝つ!!


「………なにしてんだ、遊矢………!アイツ…天領…大河?」


~~~


地図だとここだよな…。

「よし、」

『来たな!風雅遊矢!』

「おう!」

『……天領大河が見当たらないな』

「俺達のデュエルに大河は関係ない!」

それにゼウラだけなら俺一人で十分だっての!

「さぁ俺とデュエルしろ!」

『断る!天領大河がいないのなら貴様だけ、本気の俺の足元にも及ばないからな!』

「は、はぁ!?つーかアミはどこだよ!なんで大河まで連れてこなきゃなんねーんだよ!」

『さぁな!今頃あっちの建物で狼どもの餌になってんじゃねえのか?』

「なっ…」

狼の餌ってなんだよ…まさか、犬になつかれまくるとか…!…………本気で考えます、すいません。

「分かってるんだよね、遊矢くんがポセイラを倒したこと」

『…!』

「大河…」
「やぁ!見つけたから追いかけてきちゃった!」
「そうじゃなくて!なんで知ってんだお前!」
「詳しい話は後だよ」

詳しい話は、って…なんで知ってるかくらい一言言ってくれれば良いのに。

「彼の狙いは僕ら二人だからね、力を合わせてアイツを倒そう!」
「お、おう…分かった」

『これで役者は揃った!ポセイラの仇、とらせてもらうぜ!』

「こっちこそ!世界を守るため、アミを助けるためにも必ず勝つ!Dシューター展開!」

「デュエルディスクセット!」

「Dゲイザーセット!」

「「『デュエル!!』」」

…!そういや、大河のデュエルって見たことなかったような…。

「先攻は俺だ!俺のターン、ドロー!俺は《Ss-神風のシーフ》を召喚!」
《攻撃力:1800/レベル:4》

「更に手札から《Ss-鎌鼬のストーム》を特殊召喚!こいつは自分フィールドにレベル4のモンスターが召喚された時、特殊召喚できる!」
《攻撃力:1700/レベル:4》

これでレベル4のモンスターが2体、行くぜ!

「レベル4のシーフとストームでオーバーレイ!2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築、エクシーズ召喚!風を司る雅の騎士!《Ss-エア・ストリームソード》!」
《攻撃力:2100/ランク:4/ORU:2》

「カードを1枚伏せてターンエンド!」
《手札:3》

誠が神のカードを持ってたんだからゼウラだって持ってないわけがない、油断はできない…なんとしても大河を守らなきゃなんねえ。
負けられない、待ってろよ!アミ!

『俺のターン、ドロー!俺は《天王オーガ》を召喚!オーガはバトルフェイズを放棄することで同名モンスターを2体特殊召喚できる!現れろ!2体のオーガ!』
《攻撃力:1600/レベル:4》

「来るよ!」
「おう!」

『レベル4のオーガ三体でオーバーレイ!エクシーズ召喚!天空を切り裂き、反逆の力を噛み砕け!現れろ《天空神 ゼウス・ウルフ》!!』
《攻撃力:2800/ランク:4/ORU:3》

あれが神のカードの1つ、これがマイナス化したらマズイよな…。

『俺はこれで、ターンエンド』
《手札:3》

「俺と大河はフィールド共有…バトルフェイズは行えるのにどうして攻撃しないんだよ」
「まぁまぁ、細かく考えるより行動だよ。僕のターン!」

ここで攻撃しないなら誘い……、大河は分かってるみたいだよな。

「僕はカードを3枚伏せて、フィールド魔法《カーニバルゲート》を発動!」

『《カーニバルゲート》…聞いたことないな』

「このフィールド魔法は1ターンに2度、特殊召喚を通常召喚扱いに、通常召喚を特殊召喚扱いにすることができるのさ」
「ということは通常召喚権を残したまま通常召喚を行えたり、扱いは通常召喚だから特殊召喚系の効果には引っ掛からないなんてことができるのか」
「まぁね」

『ゼウス・ウルフの効果を知っているのか、コイツ…』

「僕をただのアホだと思ってたの?あの時サレンダーしたのもわざとだよ」

…ただのアホだと思ってたよ、大河って一体何者なんだ…!?

「《カーニバルゲート》の発動ターンは召喚権がない、僕はこれでターンエンド!」
《手札:2》

『チッ…俺のターン!見せてやる、これが神の真の姿だ!』

来るのか…!マイナスエクシーズ!!

『俺はゼウス・ウルフをエクシーズ素材にし、マイナスエクシーズチェンジ!一体のモンスターでオーバーレイネットワークを逆構築!』

「…あれが、」

『天空を統べる荒ぶる狼牙よ、神の威光に従い、反逆の魂を消し去れ!降臨せよ《天空狼神 ゼウス・ウラヌス》!!』
《攻撃力:4000/ランク:5/ORU:4》

ゼウス・ウラヌス……!
なんだアイツ、ネプチューン・ポセイドンとは全然違う……この力…!

「…………」

『覚悟しろよ、仲間の仇は俺が取る!』


~~~


『全く、ゼウラはアッサリ騙されたではありませんか』
『直情的な奴だからな』

『…………』

『にしても、裏切り者だと分かっていても仲間とは…私達3人以外に仲間がいると思っていたのかしら』

『…奴は用済みだ』

『分かっている』
『ええ、アポロス…貴方が出る気はないの?』
『…岸岬狩也…そしてミザエル』
『なるほど…私も、彼とは決着を着けなくてはならないみたいね』





106話へ続く

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【あとがき】

今回の一言、「 フ ラ グ 回 収 」。
さすが、さすが遊戯王、ヒロインだろうが素晴らしいフラグ回収力。

友情のタッグデュエルとはなんだったのかと言わしめるレベルの大河くん、本性見え隠れしてますよ。
《カーニバルゲート》は意外とこの後役に立つ、ちなみに大河のデッキには………。
今回は二言だったヒカル、次回は遊戯王恒例すべて壊すんだ窓突撃。しかも結構人外じみてる辺りあの二人の絆が見えるかな。タッグデュエルだと案外ボロボロだけど。
にしたって大河がキーキャラになるまで時間かかりすぎでしょうとか思わせてたらサーセン。あとアミちゃんマジヒロイン。

次回!!狼神VS虎神、大河の力が遂に目覚める!
天空の全能神、ゼウス・ウラヌスの圧倒的な力に追い詰められる遊矢を尻目に余裕の表情を見せ続ける大河。
一方アミはどこへ!?アイツの助けを借りて突入!!

【予告】
ゼウラの真の力、ゼウス・ウラヌスの力に追い詰められる遊矢。しかし大河はどこか不気味に余裕の表情を見せ続ける。
大河の余裕に戸惑いを隠せない遊矢はゼウス・ウラヌスの隙を突いてなんとかホープ・オブ・ソードの召喚に成功するのだが………。
一方、小さな建物に閉じ込められたアミは……。
次回!第106話「獣神顕現!!月に駆ける白虎 タイガーブリザード!」