ジェレスタ58「赫 焉 の 炎 ! 終 末 へ の フ ァ イ ナ ル ド ロ ー」



「くっ・・・!」

《3人のライフ:1200》


「打つ手無し・・・と言ったところかしら?」


自分が攻撃された時にダメージが跳ね返ってくるカード・・・・あのカードを発動する為だけに自分のライフを1900まで減らすなんて・・・なんてやつだ・・・。


「遊馬・・・頑張って」

「・・・小鳥姉さん」


「俺はこれでターンエンドだ!」

《手札:4》


「私のターン、ドロー!私はフィールド魔法《天上の宮殿-ネメシス》を発動!このカードは、相手のフィールド上に攻撃表示で存在するモンスターは必ず攻撃しなければいけないという制約をつける。更に、相手ターンのエンドフェイズに相手のフィールドにモンスターが2体以上いない場合、プレイヤーに1000ポイントのダメージを与える!」


「なんだと!?」

「それじゃあ、攻撃すればその分のダメージを受け、」

「モンスターがいない場合もダメージを受け続けるということなのか!」

『これが彼女本来の戦法なのか・・・!』


必ずダメージを受けるフィールド!!攻撃できない場合でもダメージを受けてしまうこととなる・・・。でも、でも遊馬さんならきっと・・・!!


「私は魔法カード《死者蘇生》を発動!蘇れ《ネメシスアルカディアゴーレム》!」

《守備力:3500/ORU:0》


「またか・・・!」

『攻撃力を超えることは可能だが、攻撃すればダメージが・・・!』


「くそっ!どうすれば良いんだよ!」

「分からないな・・・だが・・・・できるとすれば――方法は1つ・・・」


~~~


「もう!托都さん!どうしてくれるんですかッ!」

「俺は知らん!とにかく、あの使い魔から聞いた話だからな、急ぐぞ!」


アーチャーさんが伝えてくれた・・・まさかもう黒幕が現れているなんて・・・!

急がないと遊矢も遊馬さんたちも危ない!


「――急いでも無駄ですわ」


「えっ・・・」

「・・・・誰だ、貴様」


「貴様とは言葉遣いに気をつけなさい、ボウヤ。ただ1つ言える事は――もうなにもかもに間に合わないということよ」


暗くて姿こそよく見えないけど――なにもかも間に合わないって・・・一体どういうことなの・・・?


「・・・バカにされた借りは後で返す、とにかく今は急ぐぞ」

「は、はい!」


「――そう、なにもかも・・・ね」


~~~



「私は、カードを1枚伏せてターンエンド」

《手札:1》


「どうすれば・・・」

「次の遊馬のターンで仕留めなければ確実に・・・!」


「遊馬さん・・・このままじゃ負ける・・・」


「(ホープやシャークドレイクじゃ攻撃力は超えられない。しかも、銀河眼で除外しても攻撃してダメージを受ける・・・これじゃあ倒すことができない・・・!)」

『遊馬・・・・』


「諦めちゃダメだ遊馬さん!」


「遊矢・・・?」


「デッキを信じて!カードを信じてください!それを教えてくれたのは遊馬さんなんだから!このデュエル、絶対に勝てる!だから信じて!」


「デッキを・・・」


「そうだ、遊矢――」

「えっ?」

「遊馬のデッキには、1枚だけこの状況を打破するカードがある」


遊馬さんのデッキに眠る・・・・最後の1枚だけのカード・・・。


「俺のターン――ドロー!!」


「そのカードは5年間封印され続けたカード。その名は――」


「・・・!来たぁ!」


~~~


「遊馬!!これを使え――!!」


「これは―――!」


~~~


「遊馬、私の世界を――頼んだ―――」


「真・・・月・・・・・!真月ーーーーーッ!!」


~~~



「・・・・・・、俺は魔法カード《RUM-リミテッド・バリアンズ・フォース》を発動!!」

『遊馬・・・!そのカードは!』


「RUMですって!?一体何故・・・九十九遊馬が・・・あのカードは、消え去ってしまったはず・・・・」


「真月・・・行くぜ・・・。かっとビングだ!俺!――このカードは自分フィールドのランク4以下のモンスターエクシーズを選択し、そのモンスターより1つランクの高いモンスターエクシーズにランクアップさせる!俺は希望皇ホープでオーバーレイネットワークを再構築!!」


ランクアップ・・・!?あれが・・・遊馬さんに残されたカード・・・!


「カオスエクシーズチェンジ!!――いでよ!CNo.39!混沌を統べる紅き覇王!悠久の戒め、解き放ち――赫焉となりて、闇を打ち払え!希望皇ホープレイV!!」

《攻撃力:2600/ランク:5/ORU:2》


「ホープレイ・・・V・・・」


「ホープをランクアップさせたところでなんになるというの!?」


「そんなことねえ!俺はホープレイVの効果を発動!1ターンに1度、カオスオーバーレイユニットを1つ使うことで、フィールド上のモンスター1体を破壊する!行けっ!《ネメシスアルカディアゴーレム》を破壊しろ!Vブレードシュート!――そして、破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える!」


「なんですって!?――罠発動!《クラッシュドレイン》!モンスターを破壊した時に発生するダメージを無効にする!」


「そうはさせない!カウンター罠発動!《ウォーターブレイク》!相手のダメージを無効にする通常罠カードを無効にし、破壊する!」


「なにっ!?」


「いけっ!ホープレイV!」


「っきゃああああああ!!」

《ミスセイクリシアのライフ:0》


《WIN:九十九遊馬・神代凌牙・天城カイト》


「・・・・・勝った・・・」


「うしっ!」

『ふっ・・・』


遊馬さんの最後の1手・・・ホープレイV!!すっげえ!


「・・・・」


~~~


「遊馬、君のおかげだ。バリアン世界はもうすぐ深く長い封印の眠りに着く、――遊馬、私の世界を・・・頼んだぞ・・・・・・・」


「真・・・月・・・・!真月ーーーーーーッ!!」

『遊馬・・・』


「遊馬・・・・・――!遊馬見て!」

「それは――」


~~~


「(ホープレイV・・・いや、真月が守ってくれたんだな・・・・ありがとう、真月・・・)」



「・・・・あっけなさ過ぎる・・・」

「えっ?」

「何故、黒幕であるヤツがここまであっけなく倒されるんだ・・・?」


そういえば、手札は1枚残っていた・・・まさかわざと負けたなんてことは――!


「ふっ・・・ふふっ・・・」


「!?なにがおかしい!」


「もう間に合わないわよ・・・復活する、我がこの世界の王となる者が!」


「王!?」


そういえば――まさかもう―――!?


『いけない!ヤツが――復活してしまう!』

「アルト――!?っておわぁああっ!?」


地震!?こんなに強い地震がって――なんだよ、あの蜘蛛の巣張ったサーカス場・・・!

あれが・・・・・もしかして!!


「さぁお目覚め下さい!我が主よ!」


「くそっ!そうはさせるか!カイト!」

「分かっている!遊馬!ヌメロンフォースを!」

「あぁ!」

「いけっ!《銀河眼の光子竜》!」

「《闇眼の時空竜》!」


一体・・・!?


「2体の竜にはヌメロンコードに記された未来を変える力を持っているんだ、だからこそこの未来を変えることが――!」


――バリンッ!!


「「!?」」


「もう無駄よ!すべてのパラレルワールドにおいて、この復活は防げぬものとなった!さぁ目覚めよ!」


――ドォオオオオオオオオオォォオオン!!


「うっ・・・」


一体なにが起こったんだ・・・周りはクレーター・・・・・・!


「あれが――!?」


『・・・・・・・・』

「あぁ・・・目覚めたのですね・・・!グレン様!」


「ぐ・・・グレン・・・?」

『あれこそが・・・ミスセイクリシアが神と崇める王――・・・グレン・・・・・』

「アルト・・・・」

『遂に目覚めてしまった・・・!!』


あんなヤツが・・・求めてたものなのか・・・?


「さぁ王よ、この者たちを消し去り、世界を汝の物へ――」

『いらん』

「・・・・?なにか――」

『女よ、あの程度に負けるデュエリストである貴様はいらん。消え去れ』

「っ!?―――」


き・・・・消えた・・・・・・・?音も何もなしに消えただなんてそんなことあるのかよ!?

アイツは・・・・一体・・・・!?


『世界は・・・・我の物。この世界、再び支配してくれよう・・・・!――しかし、障害は取り除かなければな・・・・力を蓄え、再びそこの小僧を倒すとしよう』


「俺・・・・・を・・・」

「待て!!――消えた・・・」


「遊矢ー!!」


「アミ!托都!」

「一体なにが起こったんだ・・・!」

「それが―――」


~~~


―――「貴方はどうあがいても、私の力が必要となるその日が来てしまう」


―――そんなことはない・・・!絶対に・・・!


―――「良いのですよ。強情で可愛い所もすべて含めて私は貴方を愛でたい気持ちでいっぱいですの」


―――貴様・・・!


―――「貴方がそれでいいと言うならばそれでいいですわ、どっちみち貴方は選択しなければいけないのですから」


―――黙れ!!


――――――。


「っ!」


夢・・・・・なのか・・・・?

随分寝ていた感覚だが・・・・・・・なんだ、この胸騒ぎ。


「気をつけて、脅威はもうすぐそばに――」


「!」


脅威は――・・・・・。



~~~



「そう、脅威も、そして貴方もすぐ近く。私はその様を見届けることにしましょうか」



59話へ続く


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【あとがき】


さぁラストスパート(という名のフラグ乱立)に走ろうぜ!!つーわけで久々にデジフロのキャラソンの地味に美声使いまくっている曲を聴きながらあとがきですwwww


時空竜に関しては衝撃的なネタバレですねwwwwwこれはひどいwwww

Ⅱ16話以降からのパラレルワールドということで、だいぶストーリーが違っています。

この話に関係することですね。

1、ベクター=真月ではない

2、VはVainのVではない

ということ。ベクターはまた別のキャラクターというパラレル設定になっています。なんで真月はほんまもんの良い子。真ゲスじゃないです。

つか良いのかこれでwwwww


そういえば思ったんだけど、さっきうpしたアレで。ヒカルくんが神谷ということは・・・・・・・ワカメッスよwwww・・・ワカメッスよwwww

散々キャス狐が罵倒していたワカメの中の人繋がりがコスプレしていると思うと地味に腹に来るな・・・wまぁワカメと輝二が同じ声優だと思えばマシだったりするけどね。どっちも厨二と言えば厨二だけどwでも実際EXTRAのワカメは輝二より年下だからね(輝二→11歳 ワカメ(E)→8歳)。でも中の人的に小学生って考えたらビビる。ヒカルくんも中学生なんだぜ・・・?

「僕はまだァ・・・8歳なんだよぉ・・・」は名言wwwwww


次回はとりあえずデュエルないです、出動回ではあるけど振り返りします。スマプリの22話(だっけ?)みたいな。ちょっとシリアスです。数人シリアスムードぶち壊しがいますがwwwwそれは許してやれよw


【予告】

世界を滅亡させると伝えられた王・グレンが復活してしまった。

1日で世界は消えてしまうというその力を倒すべく、遊矢たちはグレンのいる絶望の大穴に行かなければ行けない。

倒したとしても戻れなくなるかもしれないというその場所に向かう為の覚悟。そして、運命に覚悟を決めることを強いられた状況下で遊矢たちは1度自分達のいるべき場所を考え直すのだった。

次回!第59話「それぞれの思い」


【おまけ】


声優妄想で中の人繋がりを思い出してみた。


遊矢(福圓さん)→星空みゆき/キュアハッピー(スマプリ)・ミジュマル(ポケモンBW)等

ヒカル(神谷さん)→ワカメ(Fate/stay_night)・阿良々木暦(物語シリーズ)等

アミ(悠木さん)→鹿目まどか(魔法少女まどか☆マギカ)・立花響(戦姫絶唱シンフォギア)等

托都(宮野さん)→ン熱血指導ゥ!(遊戯王ZEXALⅡ)・吹雪士郎(イナズマイレブン)


とかねw