6月7日は昨年北穂高岳で偶然ご一緒させて頂いた森山氏の残雪期デビューを予定しておりました。
当初は7日に合戦尾根から私は日程の都合で燕岳ピストン。森山氏は燕山荘に泊まった翌日から大天井岳~常念岳縦走予定でした。
しかし、翌日8日の予報が悪化致しました。
大天井岳通過が悪天候では苦行です。
急遽、私の意向で表銀座を1日遅らせ、この日は日帰りピストンにして頂きました。


爺ヶ岳と迷ったのですが、爺ヶ岳南尾根は雪はほとんどなさそうです。
よって、同じ扇沢から登れる針ノ木岳に変更致しました。


3年ぶりの針ノ木雪渓です。
前回訪れたのは7月末です。今回はかなり手前で雪渓に取り付くことができました。


これより針ノ木雪渓を進んで参ります。


最初はなだらかに雪渓を登って参ります。


ノドの手前から傾斜は急になって参ります。
夏道ではこの先ぐらいから雪渓が切れ、針ノ木峠に進んで行くのですが、せっかくの残雪期です。残雪期限定のマヤクボ沢を進んで行くことに致しました。


マヤクボ沢に入ってもやはり急登が続きます。
ようやく稜線が見えて参りましたが、やはり見えてからが遠いのです(笑)


登山口から4時間20分、ようやくマヤクボのコルに到着です。
この景色を見れば元気が出るはずですが、この日は体調悪く足がつりそうになってしまいました。


コルからは針ノ木山頂が見えております。


マヤクボのコルから40分かかってしまいました。
針ノ木岳山頂に到着です。


南には高瀬湖と常念山脈、槍穂高が見えております。


北側は後立山の主稜線です。爺ヶ岳、鹿島槍、五竜、白馬三山が一望できました。


そして、西側には黒部湖を挟んで剱立山連峰です。先週はあそこに居りました。まさか翌週こちらに来るとは思ってもおりませんでした(笑)


剱岳です。
唐松、爺ヶ岳など剱の展望台は色々ありますが(私は爺ヶ岳からは見れておりませんが)、ここ針ノ木からの剱岳もなかなかなのではないでしょうか。

今回は急遽訪れた針ノ木岳ですが、予想以上に素晴らしい展望を楽しむことが出来ました。
しかも雪渓の取りつきから稜線まで雪渓が続いており、やはり雪渓歩きは残雪期に限ると実感出来た今回の山行でした。

【参考タイム】
扇沢 ⇔ 針ノ木岳山頂

2021年6月7日(天候: 晴れ/曇り)

扇沢(7:30) → 雪渓取りつき(8:49) → ノド(10:20) → マヤクボのコル(11:50) → 針ノ木岳山頂(12:33) → 雪渓取りつき(15:18) → 扇沢(16:30)

歩行距離:  12.2km
行動時間:  9時間
*行動時間には雪渓取りつき、マヤクボのコル、山頂でのおよそ2時間の休憩を含みます。

針ノ木峠から山頂までのトラバースより残雪期限定のマヤクボ沢から稜線まで登り詰める方がと判断した今回の山行ですが、マヤクボのコルから針ノ木岳山頂までは登山道はかなりガレており、浮き石だらけなのは勿論ですが、鉄杭などの人工物もスポッと抜けるなどの状態で先週の立山と全く異なるとても気を使う登山道でした。やはり、昨年度はこの界隈の山小屋は営業を中止しており、人があまり歩かず、整備が入らないと登山道はこの様になってしまうのだなと改めて実感致しました。