日本の圧勝に終わったプレミア12の3位決定戦からおよそ2時間。
観戦仲間と食事のため一旦脱出した後、再び戻って来た東京ドーム。
この後、いよいよプレミア12初代王者を決める決勝戦が開催される。
外でのんびりしすぎたため、着いたのは試合開始直前。
ちょうど両チームの国歌が演奏されているタイミングで到着。
スタンドの様子。
「都市対抗の不人気カードよりも酷い」と言われた金曜日の準決勝ほどではないが、それでも決勝戦とは思えない寂しい客入り。
日本が負けた時点でだいたい想像できた光景ではあるが、それでも野球大国を自負する日本、この埋まり具合には少々がっかり。
今後オリンピックで野球競技の復活を目指すにあたり、「日本は野球が盛んと言っても、第3国同士の試合は客が入らない」と諸外国の方々に思われるのは、あまり宜しいことではないのではなかろうか。
両チームのスタメン。
と言っても、知っている選手はほとんどいないため、純粋に決勝の雰囲気を楽しむことに今回は徹する。
初回、唯一知っている選手を発見。
一際大きな歓声を受けていた李大浩である。
こちらは、朴炳鎬選手。
韓国プロ野球史上初となる2年連続50本塁打、さらに韓国プロ野球新記録となるシーズン146打点を達成した凄い奴。
来年よりMLBでプレーすることが決定しており、いつか自分に「俺、朴炳鎬を生で見たことあるぜ!」と自慢させてくれるような選手になって欲しいと思う。
さて、肝心の試合であるが…。
韓国が強い!というよりも、アメリカの不甲斐なさの方が正直気になった。
そもそもアメリカ代表、メジャーが出場しない上、マイナーリーガーも主だった選手はのきなみウィンターリーグに行っている。
今回のプレミア12、基本的に日台韓以外のチーム同士の対戦時は閑古鳥が泣くほどの状況で試合が行われていたが、今大会にメジャーリーグの選手が出場しなかったことも原因の一つと言えるだろう。
野球の国際大会で毎度見かけるこの構図、野球の世界的普及ではなくあくまでもビジネスとしか見ていないメジャーを如何に巻き込んでいくのか、野球競技の五輪復帰・定着とともに非常に重い問題であろう。
そんな一方的な試合展開に見かねたのか、試合途中からライトスタンドに「なんちゃって応援団」が結成される。
スクワット応援から始まり、マートン、エルドレッドなどの外国人選手テーマから夏祭り、横浜チャンス0などフリーダム。
現場にいた知人に確認すると、「試合展開に加え、アメリカのセンターの愛想がよく、応援しようという雰囲気になった」とのこと。
有志軍団の応援を背に受けつつも、試合はそのまま韓国優勢に進み…。
結果はご覧のとおり。
コールドのない決勝戦、序盤の時点では「いったい何時に終わるのだ!?」と心配したが、なんとか23時前にはゲームセット。
実力差もあるかもしれないが、それ以前に気持ちの差が表れた、妥当な結果だったかなという感想。
無関係な隣国同士の試合とはいえ、やはりこういった光景を見ていると込み上げてくるものがある。
次回の大会では、日本の雪辱にぜひ期待したいと思う。
時間も時間な故、ガランガランな状態で行われた表彰式。
思うに、3位決定戦と決勝を1枚の通し券で販売してしまったため、決勝を見たくても見られなかった韓国・米国の方も多数いらっしゃるのではなかろうか…。もう少しチケットの販売方法には工夫の余地があると思う。
もちろん初めての大会なので改善点があるのは承知している。今回出た課題を次回以降に活かして、せっかくなのでぜひこの大会を大きく育てて欲しいと思う。
そしていつの日か、「俺、プレミア12の第1回大会の決勝を現地で見たんだぜ!」と自分に自慢させて欲しいと切に願うところである。
ということで、今度こそ本当に今シーズンの野球観戦は全て終了。
既に来シーズンの日程が発表されているプロ野球、次回ここに来るのは来年の4月になるだろうか。もう11月も後半なので、流石に鬼も苦笑いくらいで許してくれるだろう。
長いような短いような野球界のオフシーズンも、いよいよ本格的に到来。また来年、様々な景色に出会えることを期待し、しばし休暇に入りたいと思う。