クル―ズ船「ダイアモンドプリンセス」を巡る日本の検疫が、世界から非難

されている。

 し然しこれらは検疫とは何かを無視した感情的なものだ。

 

 検疫とは自国民を守るために、麻薬や病原体などの危険物を国内に持ち

込ませない為の措置。

 

 その意味では、クル―ズ船に関する限り、日本国民にとっては「所期の

目的は果たされているので」他国からとやかく言われるいわれはない。

 

 クル―ズ船内で、コロナウィルスが蔓延し、多くの人が感染することは

不幸なことだが止むを得ない事。

 

 然し、日本の検疫は、それに対しても本来の目的以上に丁寧に症状の

ある人等は検査し下船・入院等をさせ適切な医療や防疫措置を提供して

来た。

 

 クル―ズ船は外国船籍だから外国と同じ。日本の検疫が気に入らなけ

れば船長の判断で、世界のどこの国にでも行けばいいだけの事。

 

 然し、船長がそうしないのは、世界中のどこの国でも「感染力の強い新型

コロナウィルスの患者のいるクル―ズ船を受け入れてくれる国はない」こと

に加え「日本ならいざと言うときでも最高の医療を提供してもらえる」と判断

しているからではないか。

 

 WHOを含め、今回の感染症対策の第一線に当たっている当事者でもない

国等が無神経にも勝手な主張を展開することに一喜一憂することはない。

 

 最善と思える対策を貫徹して、結果として検疫の範を世界に示して欲しい

と思う。

 

                                 喜多川 龍