みなさん、お久しぶりです。
経済学研究科数量ファイナンスコースで金融工学を勉強していました。
なかこみ(6)と申します。
修論のDefenceも終え、春から東京で社会人をすることになります。皇居ランの民になります。
先日open aiが出した動画生成モデルが語彙を失うレベルの出来映えで、最高の時代に産まれたなあと日々感じています。
最後の日記です。引退日記と呼んでも良いかもしれません。
2024/02/18に行われた学生デュアスロン(run5km-bike30km-run5km)のレースレポートです。
結果は
run1 18:25 3:41/km (14位/56人中)
bike 45:14 38.2km/h 236w (1/56)
run2 20:55 3:50/km (7/56)
total 1:26:44 (2位)
で、学生OPEN2位でした!!!!
表彰台にも登らせていただき、賞金1000円を獲得しました。
僥倖でした。
目次です うんちくは飛ばしてください
〇デュアスロンの結果
〇Run1
〇Bike
〇Run2
〇うんちく1 乳酸について
〇おまけ1 荒川フルマラソンSub3
〇おまけ2 三重認定記録会
〇最後に
〇Run1 18:25 3:41/km (14位/56人中)
SwimとBikeが少し得意な私にとってデュアスロンの悲惨な点は、
Run2で誰も抜かせないところです。
Run1で私より速い人
->Bikeで抜かせる->Run2で抜かされない->気付けない
->Bikeで抜かせる->Run2で抜かされる->雪原へ
->Bikeで抜かせない->Run2で彼方に->雪原へ
という、3つのうち2つの分岐で雪原へ放り出されるchartが組まれているからです。
Run2で一方的にシバかれるのを余儀なくされた私がとった作戦は、
「よそはよそ、うちはうち、こみはこみ」
です。これは昨年の学生デュアスロンにて、Run2でのふくらはぎの痙攣に苦しみ、解脱した後に得られた諦観です。
スタートして、誰にもついていきませんでした(いけませんでした)
心拍を180前後に保ち、3km過ぎあたりでちらほらペースを落とした、無理してスタートダッシュした勢を回収することに専念しました。
トランジは、あれほどイメトレしていたのに迷いました。
久しぶりのレースで失敗しておいて良かったです。
〇Bike 45:14 38.2km/h 236w (1/56)
学生OPENはノンドラなので、好きなペースで行けば好いです。
学生のドラレースはオラオラしていて怖いですが、ノンドラだったゆえに気楽でした。
オネカンのバイクジャージを着た人に180度ターン前でスルスル抜かされたり、
カーブで必要以上に減速したり、
左右に他の走者がいることを必要以上に嫌がる自分を客観視して、
己のバイク技術力の低さを痛感していました。
2連覇した筑波の最強金田君(4)は
「強さとは、w/kg、姿勢、バイクコントロール、立ち回りなど、複合的な要素で構成される」
と言っていました。
普段はnetflixを見ながらFTP70%でちんたら1h~2h漕いでいることが多い私は、
立ち回り、バイクコントロール、ともに最低点です。
彼は、「バイクは非常に安定した姿勢でできる運動故、ポジション出しや姿勢が大切」
「大柄の西洋人に対して、小柄でも戦える手段の一つとしてエアロポジションを追及している」とも言っていました。
私のエアロポジションも及第点に届いていないと言えます。
科学しながら取り組むトップ選手からは学ぶことが多いです。
例のごとくnetflixで鼻水涙腺ぐずぐずになりながら200wを踏んでいるのもいいですが、
今後のbike練の質には追及の余地ありです。
2連覇金田君(4)
お陰様でエリートの応援がアチアチでした。運動能力と努力の祝福を感じます。
そんなこんなを考えながら乗っていましたが、これまでアイアンマンのbike180kmに向けて練習していたので、
カーフマンの30kmは絶望的に短く、23km地点あたりから周りを突き放し、余力を残しながら独走できました。
ノンドラbikeほど、それまでの練習の取り組み方にパフォーマンスが依存する競技は無いんじゃないかと思っています。
残酷な種目です。
向かい風だろうと気にならず、独走で、応援を浴びながらかっ飛ばすラストbike15分は最高の瞬間でした。
それまでの準備期間にただただ感謝する瞬間でした。
この瞬間のためならいくらでもローラーを漕げます。
他の交通を顧みずかっ飛ばすのは最高ですね。
無邪気ななかこみ少年がひょこっと顔を出して踏みたがっていましたが、Run2に向けて落ち着かせました。
〇Run2 20:55 3:50/km (7/56)
そして、TS2も迷いました。
海馬がない動物なんでしょうか。
わかりやすくウロウロウロウロしていました。
その後は徐々に疲労物質を取り除き、4:00/km -> 3:40/kmに上げます。
ペースを維持することで、後続へ負担をかけます。
最近、乳酸について勉強したので、疲労に対する考え方が変わりました。
/////////うんちくです。飛ばします。
〇うんちく1 乳酸について
糖は、ATP(エネルギー)とピルビン酸に分解されます。(解糖系)
更にピルビン酸は、ATPと水とCO2に分解されます。(有酸素代謝)
1単位のピルビン酸からは、1単位のグルコースの半分程度のATPを取り出すことができるようで、超重要なエネルギー源です。
ピルビン酸は乳酸と平衡状態をとっており、酸素が足りなくなる(高強度)とピルビン酸の大部分が乳酸として蓄積されてしまいます。
なにを言いたいかというと、乳酸は友達です。
十分な酸素を送り込んであげれば(低強度)、ガソリンになってくれるということです。
乳酸は疲労物質ではないようです。
そして乳酸利用を鍛える低強度大容量は、トレーニングの最適解の一つということです。
ここで語ったので省略します。
///////////////////////
レース中に多少攣りそうでも、疲労を感じていても、
水分と糖を摂っていれば、強度を落とすと自然と回復してくることが示唆されています。
変に強度を上げて死んでしまう前に、冷静になりましょう。
そして、十分な酸素で乳酸を抱きしめて、ピルビン酸に変換して、ATPになってもらいましょう。
乳酸は友達。翼君も岬君も言ってました。サッカーボールが乳酸分子に見えてきます。
そんなあほなことを考えながら走っていたわけですが、
Run1, Bike, Run2と、名指しで散々応援して頂きました。
筑波の皆さん、東海の皆さん、明治の皆さん、大東の皆さん、父と母、など、
大きな声でした。
響きました。
嬉しかったので、できるだけ応えました。楽しかった。
最後まで強度を保つことができ、全力疾走でフィニッシュ!!
学生OPEN2位を頂くことができました。
応援ありがとうございました。励みになりました。
筑波の大城君(3)、篠原君(4)、写真を撮ってくださりありがとうございました。
最後の学生レースにて、
学生OPENで応援され、エリートを応援し、
今までお世話になった皆さんとコミュニケーションできて良かったです。
学生レース楽しかったなあと、自走の帰り道、ふとしんみりしました。
〇おまけ1 荒川フルマラソンSub3 2:59:32 4:14/km
東工の桑原君(5)と瀬谷君(4)と1/8の荒川フルマラソンに出場し、3時間を切りました!!!!!!
ゴール後の脳汁が止まりませんでした。
いつか3時間切れたらいいなと思いながらこの1年ほど練習してきたので、
新年早々血沸き肉躍る週末となりました。
レースペースの30km走を一本、エース城戸君(2)と吉田君(2)に付き合っていただき、
HR150, 4:30/kmの30km走を2本、東工の桑原君(5)とべちゃべちゃ喋りながら行いました。
日ごろのLSDと合わせて、良い準備になったと思います。
当日の会場の補給食はバームクーヘンとハッピーターン、キャンディしかなく、桑原君(5)と顔を見合わせながら、ファっ?!?!となっていました。
炭水化物募集。
風が強く、前の人の風下に入ることと、良い接地だけを意識していました。
33kmを過ぎたあたりから、心拍が180を超えます。
遅筋のミトコンドリアトランスポーターが死んだなあと思いました。
見晴らしのいい河川敷直線4往復は流石に長く、前を見て走ると心が折れそうになりました。
「折り返しの橋って、あの遠くに見えている橋の次の次か、、、遠いな、千切れちゃおっかな」
ゆえに、30km過ぎから私は前を見て走っていません。
横の選手のうなじをずっと観ていました。
無心でうなじを診ていました。
ひたすらうなじを看ていました。
ずーーーっとうなじを見ていました。
うなじに運ばれていました。
他のsub3の集団の皆さんも、「なんでこの人、横を向いて走っているんだろう」と思っていたそうです。
うなじを見ていると、遠くを見なくて済みます。
長い道のりを意識しなくて済みます。
「うなじに人がいるんだな、これが調査兵団の景色か、それにしてもマーレは酷いことをするものだ」
などと適当なことを考えているうちに折り返しがやってきます。
サブ3は本当に嬉しかったです。
応援に来て補給を渡してくれた東工の小林君(6)、雁木君(4)、二人のお陰でエネルギーを切らさずに走り切れました。
ありがとう。
「うなじワープ走法」
おすすめです。商標登録しようと思います。
〇おまけ2 三重認定記録会
400fr短水 4:43, run3000m 10:11で、総合21級でした。
京大水泳部の皆さんへ。400fr 4:30で泳げればかなり上位です。トライアスロンをご検討下さい。
立命の岡本君(3)に、流しの大切さを教えてもらいました。
また、トライアスロンばっかりやっていて仕事をしていない人を「トライアスニート」と呼ぶことも教わりました。
靴のルールが厳しく、ABCマートの靴で走る羽目になりました。
鳥羽水族館でラッコ二匹を見ました。
絶滅危惧種であるためアメリカからの輸入は望めず、日本に残り三匹しかいません。
二人とも高齢で、あと数年で日本からラッコは消失してしまうと思います。
餌やりの時間、飼育員さんが愛情をこめて芸をさせたり、健康チェックしたり、餌を渡したりします。
30分ほど、その一挙手一投足に魅入っていました。
飼育員さんの深い愛情を感じ、ラッコとコミュニケーションを取るたびに泣きそうになりました。
ラッコを見たい方は是非トバスイに行ってみてください。
感動します。
〇最後に
京都での物理と競泳の4年間。
金融工学を志し、京都を離れ、東京で始まった修士生活。
元々の高校の友人、水泳の友人はいるものの、
研究室の友人くらいしか、新しい人間関係を期待していませんでした。
M1の4月, 水泳部の同期のふなちゃん(6)と出た石垣島トライアスロンOD
スイムは爆泳。
アルミロードのフラットペダルでの出場でしたが、周りはロケットみたいなバイク。
ホイールも板みたいになっているし音もロケット。なにそれ。
2:30:00くらいかかりました。
ですが、住民さんの熱い応援、石垣島を駆け抜ける爽快感、サンゴ礁、ゴール後のアドレナリン。
ドはまりするには十分なほどの魅力がそこにはありました。
東大トライアスロン部doo upの存在を知り、前多君(4)にメールし、院生を受け入れてくださるかを聞きました。
大井ふ頭のバイク練でぼこぼこに殺されました。
ODで2:10:00を出せばインカレに行けることを知りました。
M1の7月、鹿児島徳之島トライアスロンミドル。町内会の飲み会に連れてって頂いて、しこたま肉魚酒を頂きました。一緒に行った高校同期は徳之島に移住してしまいました。
M1の8月、静岡沼津トライアスロンOD。東大の子たちと初めてレースに出ました。
M1の8月、乗鞍合宿。最高に整備された乗鞍岳でヒルクライムです。
M1の10月、学生スプリントトライアスロン。初の学生レース。スイム前に皆オラオラしていて、周りから400mのタイムやインカレ予選のラップを自慢されました。この時間を「自由演技」と呼ぶことにしました。
M1の10月、静岡河津トライアスロンOD。なかごめさんというlegendの方と、親子の顔をしながら表彰台に立ちました。
M1の12月、beyondフルマラソン。3:03:00と、sub3に届かず。
M1の1月、学習院のフルマラソンリレー。大東の子たちと出会いました。
M1の2月、学生デュアスロン。みんな足が速いなあと思いました。
M1の3月、学連合宿。他大学の子と出会いました。初めてコーチに教わりました。大量に吸収しました。
M1の3月、筑波合宿。筑波や他大の強い選手に揉まれ、交流が広がりました。
M2の5月、大阪せんなんアクアスロン。前年9月、水泳部引退後に出た時よりもrunが0:50/km速くなりました。
M2の5月、学生スプリングOD。学生大会に友人が増えていたので、応援されたり応援したりレース後に喋ったり、楽しみが増えました。
M2の6月、カンカレOD。関東6位入賞することができ、インカレへの切符を獲得しました。
M2の7月、静岡大井川港トライアスロンOD。暑すぎて熱中症になりながらのレースでした。中山さりかさんという日本代表レベルの選手に出会いました。
M2の8月、乗鞍合宿、戸田合宿、穂高合宿。強い選手とレース形式のメニューで、インカレへのいい調整になりました。
M2の9月、インカレOD。初のドラレースでぼっこぼこにされました。
M2の10月、カリフォルニア州アイアンマン。贅沢なswim3.8km-bike180km-run42km。ポーカーにNFLにNBAにハンドガンと、四半世紀分の刺激を楽しみました。
M2の1月、荒川フルマラソン。Sub3を達成。
M2の2月、学生デュアスロン。この二年間でできた友人にひたすら感謝を感じました。
トライアスロンに出会い、Doo upに出会い、トライアスロンに励む学生/社会人に出会い、
トレーニング理論に出会い、garmin/stravaに出会い、
2年前には想像していなかったほどの刺激的な日々、貴重な友人関係、技術的な学びと肉体的な向上がありました。
私の人生を大きく変えた修士2年間でした。
トライアスロンを通じて、魅力的な方々に出会いました。
ぽっと現れた大学院生の私に対しても門戸を広げてくださりました。
皆さんから頂いた量が桁違いに多いです。
少しずつ返済させて下さい。
特にDoo upのバイク練にはほとんど行けませんでした。
強さを求めて他大練に参加した分、Doo upへの恩返しがなおざりでした。
バイク練に行って一緒に練習して背中を見せるべきでした。
ロングライドにも一緒に連れていくべきだったかもしれません。
もっと返済できたのではないか、と少し後悔しています。
未来の新入部員に興味を持ってもらえるように、アメブロは心を込めて書きました。
モチベーションの維持が大変そうな後輩のstravaには、毎回逐一いいねをしました。
これくらいしかできませんでした。
知りたいことがあったら聞いてください。
何でも答えます。回答をFAXで送ります。
練習要員が足りなかったら呼んでください。
いつでも行きます。
モチベが足りなくなったら言ってください。
stravaでいいねします。
彼女ができなかったら言ってください。
頑張ってください。
貸してほしいものがあれば言ってください。
直近必要なければお貸しします。
うなじワープ走法使ってください。
©は付けて走ってください。
改めまして、皆さんのお陰様で想像もしていなかった刺激的な修士二年間を過ごすことができました。
仲良くしてくださり、本当にありがとうございました。お世話になりました。
水泳部のブログも引退し、Doo upのアメブロも引退し、今後レースレポートを書く媒体が無くなるのは寂しいです。
ここまで最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
社会人になってももちろんトライアスロンは続けています。
直近の目標は、5/26千葉館山ODと、6/23鹿児島徳之島ミドルです。
怪我無く事故無く落車なく、長くこの競技を楽しんでいけたらなと思います。
トライアスロンって楽しいですよね。
それではみなさん、どこかの練習やレースで、またお会いしましょう。
楽しみにしています。
M2なかこみ