最近、岩盤浴に行きたくてうずうずしてたんですよ。

岩盤浴に行きたい欲望がうずうず、と。

まさに岩盤欲ですね。

あ、うるさいですか。

そうですか。

私の住んでいる地域では、「うるさい」ということを「しゃーしい」と言います。


しゃーしいですか。

そうですか。


「早くしなさい」のことを「ちゃっちゃしぃ」と言います。

これは優しい表現ですね。

早くしなよぉー
と、いう感じでしょうか。

非常に優しいですね。
親しみをもって使いましょう。


次に、もっと早くするように要求するには「ちゃっちゃちゃっちゃしぃ」と言いましょう。

「早い」の意味である「ちゃっちゃ」を2回繰り返します。

これは少しイラついていますね。


いつまでやってんの、早くしなよ馬鹿
と、いう感じでしょうか。

イラついていますが、まだ可愛い気がありますね。
しかし反論しない方が安全でしょう。イラついていますからね。


最後に、もう待てない!急いでくれーって時がありますよね?

その際は、強制の「ちゃ」を使いましょう。


「ちゃっちゃちゃっちゃしっちゃ!」


これは怒っていますね。
非常に怒っています。
ブチ切れですね。

いつまでとろとろしてんだよ!そんなんだったら亀のが早いんだよぉ!この万年係長が!!

と、いう感じでしょうか。

これはとどめの一撃ですから、ここぞという時まで取っておきましょう。
これを言われた場合の対処法は、残念ながらありません。ひたすら謝りましょう。


覚えましたか?


それでは一緒に!リピートアフターミー

せーの

『ちゃっちゃちゃっちゃしっちゃ』

声が小さーい

『ちゃっちゃちゃっちゃしっちゃ!』

んー、もうちょい!

『ちゃっちゃちゃっちゃしっちゃ!!』

わーぉ、エクセレント!


あ、しゃーしいですか?

そうですか?

本当は、岩盤欲の話をしたかったのに。

ちゃっちゃちゃっちゃしなかったからですね。

あ、岩盤欲って意味わかります?
岩盤浴と欲望の欲をかけて、岩盤欲ってゆう。

ぷぷ。うける。

あ、面白くないですか。

そうですか。

ウザいですか。

そうですか。

さーて、明日は忙しい!

以上、岩盤浴に行ってきた話でした。


またまたもらっちゃいました!
嬉しい!
ありがとう!

温泉かぁー、行ってないなぁ。
行きたいなぁー。

そういや昔(女子高生のころ)
露天風呂で溺れたなぁ。

なつかし。
わ た し は 逃 げ て い く 犯 人 を 見 た 。

―ひき逃げ記念日―
〈ノンフィクション・ドラマ仕立て〉


寝不足の目をこすりながら、私はいつものように家を出た。


あー眠い…


日差しが強い。少し目が眩む。私は歩いて近くの駅へと向かった。


あ、いっけなーい
携帯忘れちゃった!
私ったらドジっこチャン!


そんな台詞を言ったとか言わないとか。

私は急いで家へと引き返した。


あと15分、急げば間に合う。


普段と変わらない 駅へと続く道を、私は少し急いで歩いた。

まさか、あんな事故に遭うなんて思ってもみなかった。


あの角を曲がったら…駅っ

キキィィーーッ!!!!

『あっ』

一瞬、運転していた男と目が合った気がしたが、気づいた時にはもう遅かった。


ドンッッ!!


…っつ

私は地面に倒れ込んだ。

い…痛い。

腹部に衝撃が走る。

だ…だれ

私は周りを見渡した。


いた。あいつだ。

私を轢いた犯人。

いつまでたっても降りようとしない。

ハンドルを握る手に力が入っているのが、ここからでも分かる。

男は一瞬止まって私の顔をじっと見つめた。

すると、開き直ったかのように不敵な笑みを浮かべる。

「へへッ」

そんな声さえも聞こえてきそうだ。

そして男は、さらにハンドルを握る手に力を入れると、そのまま猛スピードで去って行った。


彼はもう振り向かなかった。

決っして振り向かなかった。


わ た し は 逃 げ て い く 犯 人 を 見 た 。

そう、ひき逃げされたのだ。

どのくらいの時間そうしていたのかは分からない。今考えればとても短い時間だった。しかし、私にとってはとてつもなく長い時間のように感じた。


ピーポーピーポー


サイレンが聞こえる。


…救急車。



あぁ…。


私は涙で霞む瞳を閉じた。

* * * * * * * * *


あの角を曲がったら…駅っ

キキィィーーッ!!!!

『あっ』

一瞬、いや、明らかに目が合った。






自転車に乗ったチビッコと。


ドンッッ!!


…っつ

自転車のカゴが腹部に直撃!
メガヒット!!


私は地面に倒れ込んだ。

い…痛い。


だ…誰

私は周りを見渡した。


いた。あいつだ。

私を轢いた犯人。

ポケモンのリュックを背負った可愛らしい少年。

いつまでたっても自転車に乗ったまま降りようとしない。

ハンドルを握る手に力が入っているのが、ここからでも分かる。

少年は一瞬止まって私の顔をじっと見つめた。

すると、開き直ったかのように不敵な笑みを浮かべる


「へへッ」


確実にそう笑った。
笑ってごまかした!

そして、さらにハンドルを握る手に力を入れると、競輪選手顔負けの猛スピードで去って行った。

彼はもう振り向かなかった。

決っして振り向かなかった。


わ た し は 逃 げ て い く 少 年 を 見 た 。



ピーポーピーポー


サイレンが聞こえる。


…救急車。





って、



ちがう!!



…し


ししし



少年ッ!!!!!!!!




口でピーポーピーポー言ってるんですけどぉぉお!!



遠ざかる救急車



いゃ、



遠ざかる少年



あぁ…。


で…電車

…間に合わなかった…よ…



私は涙で霞む瞳を閉じた。


今日は私の
ひき逃げ記念日。