江戸はポカポカ陽気
坊ちゃんの床屋さんに行く
行きつけは…千葉市
赤ん坊から世話になっている、おばちゃんに入所報告と２７年間、お世話になったお礼を言い
通園時代に散歩に行った稲毛海浜公園を見て、海眺め
天気がいいと羽田まで見えるこの海
幕張を通り帰ってきた
さてリクエストが来ました
どーやら、ばばぁの恋愛事情が知りたいらしい
ワシ結婚が早かった為、あまり大恋愛
みたいなドラマチックな事はなく
う〜〜むう〜〜む考えてたら大昔の事を思い出した
そう…あれはまだワシが娘っ子だった頃
ワシの初恋は中学１年生
忘れもしない雪の日だった…
中学３年の生徒会長だった彼に夢中であった
情報網を駆使して彼の家族構成を調べ上げた
お父さんはデパートにお勤めで３歳下に弟がいる
ムフフ…
時代が時代ならストーカーである…
眺めてるだけで満足だった、なんとも可愛いワシ
だろう
ぬはは
とうとうやってきた卒業式
流行りの制服の第２ボタン強奪作戦
式場体育館から出て行く彼をウルウルする目で見た
ボタン強奪作戦以前にすでに彼の第２ボタンはなかったのだ
校庭でそれぞれ、先輩方と別れを惜しむ仲間を横目にボタンが卒業式前にない事の方がショックで
寝ないで考えた強奪作戦もやる前から砕け散り
ボタンショックと、もう会えないショックとのダブルパンチに大号泣
だ、つ、て彼はアタマ超良くて
どんなに逆立ちしてもワシなんか入れない進学校に行った訳さ
そりゃ鼻水だか涙だかわからないほど泣くしかなかったワシ…
友達が可哀想に思ったのか、彼を連れてきて握手して別れたのさ
雪がシンシンと降るなか
泣きながら家路に急ぐワシ…
前を歩くのは…なんと彼
バツが悪いのなんの…通学路は途中まで一緒だったんだけどさ
その頃、ラジオから流れてたのは
オフコースのサヨナラ
もう終わりだね 君が小さくみえる…
てやつさ
その年の春
３歳下の彼の弟が入学してきてチョッカイ出して遊んでた
ワシが中学３年の正月…
住所も教えた事ないのに…その彼から年賀状が届いた
明けましておめでとう
今年は受験ですね、高校入学したら会いたいなぁ
懐かしいね
と、ワシ以上にストーカーだった彼である…
