前回更新から約4ヶ月が経過しました。

前回更新後すぐ総括ネタを書く予定でしたが、

ここまで遅くなってしまいました。

この間もおいで頂いていた皆様に、

お詫びと日頃のご愛顧御礼申し上げます。

m(_ _)m

お待たせし過ぎてしまいました(笑)

改めまして最後の一筆になろうかと。

 

退学直後3日ほどは、

やはり茫然自失といった状況で、

部屋でゴロゴロ過ごしていたようです。

まぁ自業自得なんですが。

 

ただこれも数日が過ぎ、

いよいよ現実のコトとして、

認識するようになると今度は、

苛立ちへと変わっていきます。

日に日にLINEの着信数が

激減していったのが、

さすがにわかりました。

着信音が日を追うごと減ってきたので。

そりゃそうでしょう。

肩書を失うとはこういうコトです。

本人もわかったのではないでしょうか。

 

となると当たるのは家族。

それも自分より弱い立場の「弟」、

そして「妻」となります。

自分のアタマで整理して考えるという、

思考回路がほぼナイのですから、

この状況をどう抜け出すかなんて、

「普通の子」なら当たり前の、

考える思考能力がナイわけです。

 

そして新学期が始まった頃、

そのイライラから、

まず次男に罵声と暴力、

ついには母親と衝突してしまいます。

 

「早く仕事探して働け」の一言から、

脇腹に蹴りを入れたとのこと、

それを見た中1の次男が台所から、

包丁を持ち出して「テメェ」となり、

妻がなんとか止めて「事件」は、

回避することができました。

帰宅後、

一連の話を聞いた私は、

ただ愕然とするばかりで、

どうすれば良いのだろうか?と、

アタマを抱えてしまいました。

 

しかし、この対処を誤ると、

「家庭内暴力」に発展することは、

過去の事件の例からしても

予測するに足りません。

あるいは「引きこもり」となるか…

まさに瀬戸際での判断と決断を、

迅速かつ的確に行わなくてはなりません。

 

こういうときは原点に戻って、

考えることしか解決方法はナイと。

 

そうです彼は元来、

学習障害系寄りのADHDなんだと。

すべてはそこに起因しているワケで。

 

甘やかすことなく自覚を促す。

となると、

もう一つの方法しかありません。

 

完全放置。

生活に必要な要件以外は無視。

 

百の名言を言おうとも、

機嫌を取って煽てても、

元がADHDという病気なので、

理解認識などできません。

相手の意図が理解できるのならば、

ADHDではナイということなのです。

至ってシンプルな考えに基づきます。

 

教育関係の方々や

医療関係の方々からは、

ご批判あるところかと思いますが、

私たちは理想論など追いません。

そんな悠長な状況ではない、

リアルを生きているのです。

すべてがリアルであり、

ハッピーエンドなど期待できない、

状況の立場にいるという、

リアルな現実のみでの考えです。

 

理想論を語るのはカッコいいです。

教育論とやらも同様です。

が、私どもADHDの子供を

育てている立場としては、

鼻で笑います正直な話。

ADHDの治療に関して現時点では、

臨床試験での完璧な治癒成功例と、

絶対的方法論などナイのですから、

外野何を言わんやです。

 

それよりも、

こういう状況のときに、

誤った方向に導いてしまうと、

犯罪それも凶悪犯罪者への階段を、

登っていってしまいかねない、

私ども含めADHDの子供を育てている

自覚のある親たちにとって、

これ実は最大の心配事なのです。

 

実際に私ども同様、

ADHDの子を育てた

経験のある方にしか、

解りにくい感覚かと思いますが、

実際そういう現実問題があります。

 

例えて凶悪事件や事故が起きると、

「なぜ?こんなことを…」

と事件後みな言います。

「そんな風にはみえなかった」とも。

いや、そうなんです。

これが答えそのものなのです。

普通の人たちには理解など、

できるわけがナイのです。

無縁な人たちに理解を求めても、

不毛な議論しか生みません。

補足して書かせていただくと、

コレに気づかない親が、

ウチの子に限ってまさか…

と言っているワケです。

観察力の欠如か無関心あるいは、

過干渉による判断ミスと。

 

ただ、

よく観察すれば簡単に見抜けます。

それもできるだけ

早い時期段階において、

見抜くことが重要です。

必ず思春期前11歳前までに、

必ず兆候が表れます。

しかし思春期以降になってしまうと、

これを見抜くことはほぼ不可能かと。

意思と意図と偽りがないまぜになるので。

 

幼少期での観察・判定及び、

対処方法については、

失敗例含めて、

ここまで散々書いてきたので、

前作「LDからの高校受験挑戦!」から、

お読みいただいているものとして、

割愛させていただきますが、

結果として私どもの育て方は、

現時点としては間違っているのかも、

しれません。

いや間違いなくそうでしょう。

 

しかしながら、

それは現時点での話と、

信じたいと思っております。

それより、

もっとマクロ的な視点に立って、

逆算の理論で考えてみるに、

20年後30年後のヤツの

未来というモノを思うと、

結論、自分のアタマで考えよ。

 

ごく当たり前すぎることですが、

これに尽きるのではないか?

となれば答えは一つ、

放置してみる・・・しかないと。

 

さて、

放置状態にした息子は、

その後どうなったか?

 

私どもは知らなかったのですが、

自分でスマホを使って、

就職先を探していたようです。

 

とはいえ「中卒」となった、

我が息子が就職先を探すにも、

30数社落ちたそうですし、

中には中卒とみるや、

酷い対応の会社もあったようで、

これには本人もイラついたようですが、

「これが世間なんだよ」と、

今更ながらやんわり諭しつつ、

それでもなんとか、

就活から1か月ほどで、

倉庫関係の仕事にありつけました。

 

が約2か月で社員とケンカをして、

辞めることになってしまいました。

 

これもまたリアルな現実です。

我慢とか先々損得勘定を考えることが、

極めて苦手なんでしょう。

ただ今やもう社会人となっているワケで、

私どもとしては彼に対し、

もう何を言うでもありません。

過干渉は、

この病気にとって、

最もやってはいけないコト、

なのです。

これだけはもう骨身に染みて、

学ぶことができた絶対的経験則です。

 

とはいえ、

この先ずっと息子は、

この病気と向き合い上手に付き合い、

折り合いをつけながら、

生きていかなければなりません。

これはどうしようもない現実です。

そして私ども家族もまた苛つき、

時にムカつきながらも、

なんとか彼を「まともな人」に、

育て上げなければならないワケです。

言ってみれば、

コレ我が人生の使命ナリかと。

 

ということで、

ここまで「あれから」について、

書かせていただきました。

かくして現在、

ヤツは単発の派遣バイトをしながら、

高校入学と同時に入った、 

某格闘技ジムで汗を流す日々となり、

どうやら格闘家とやらを目指すそうです。

そこには似たような仲間(先輩)が、

多く在席しているそうで、

今の息子には唯一居心地のいい場所、

つまり、

ようやく自分の居場所をみつけた。

ということのようです。

とはいえ、

ケンカ稼業を奨励する親もどうか?

とは思いますが、

ジムの会長さんや同世代の仲間たちには、

恵まれているようで、

ひとまずココで

「心」を学んで欲しい、

そう思います。

 

ここまでも、

コロナ禍があったり、

諸般の事情により、

高校で部活動を

やらなかったこともあってか、

ちょいちょいケンカ沙汰も、

あったようで、

このことも退学勧告の、

要因の一つであったことは、

今になってみると納得できます。

 

しかし皮肉なことに、

そこで本人が日々の喧嘩道から、

「コレだ」と感じたとか。

少なくなった友人たちながらも、

それなりの応援もあったりで、

かつて無いほどのモチベーションが、

今のヤツには生まれたようです。

 

どうせやるなら町のチンピラになるより、

ワンチャンYouTubeで有名になるような、

選手とやらになれるんじゃね?

根拠のない自信とやらが、

今のヤツの原動力とは、

なんとも複雑な心境ナリですが、

やるならテッペン目指して頑張れ!

としか言いようがありませんから。

最近、一つ変わったなと思ったこと。

それは今までできなかった、

自分の靴を揃えるということ。

これが出来るようになりました。

ジムで躾られたのでしょうか(笑)

まぁそんなものなんです。

 

まだまだ先は長く、

いや同世代の子たちと比べて、

どう見ても超遠回りな人生を、

ようやくスタートしたところで、

実はまだ本当の人生を賭けた勝負など、

何ひとつ始まっていなかったのかも

しれません。

 

その後の報告と

タイトルを打ちましたが、

最後の途中経過報告と言った方が、

正確な書き方だったかなと。

 

最後に、

実はこの夏、

息子の格闘技のデビュー戦がありました。

結果は言わずもがなですが、

本人のやる気モードが、

かつてには無かったモノなので、

そこに少しばかりの期待を込めたい、

そう思います。

邪道という名の王道が、

そこにあるのかもしれませんしね。

完全なる負け組から、

どう這い上がっていってくれるのか、

親として不安と期待をもって、

これからも応援観察を続けていこうと、

心に誓いこの辺りにて。

 

それでは、

ここまでお読みいただき、

本当にありがとうございました。

何かのご参考になれば幸いです。

m(__)m

 

          おわり